日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
104 巻 , 2 号
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総説
  • 吉田 茂昭
    2007 年 104 巻 2 号 p. 171-176
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    胃がん化学療法における1次治療の考え方は,欧米とわが国で異なる.欧米では初回治療で得られる無再発生存期間を重視し,1次療法がすべて(有効薬剤を2剤,3剤と重ねる)としているのに対し,わが国では全生存期間を重視するため,1次治療による毒性の蓄積を避け,可及的に長期間有効薬剤を投与するとの考え方が一般的で,単剤投与にも抵抗感がない.この点に関して第92回本学会総会にて得られたコンセンサスは以下の通りである.(1)生存期間中央値をみる限り,わが国は世界最長である.したがって,1次治療がすべてを決するとはいえず,毒性の低い単剤化学療法も治療戦略として成立し得る.(2)同時に,高い毒性を有する3剤併用療法であっても,良質な奏効(good PRあるいはCR)が高率に得られれば,adjuvant surgeryを組み込むことで切除不能例の治癒をめざす選択肢となり得る.(3)2次治療以降のレジメンとして何が最善かを具体的に証明する手だてはないが,病態に応じて薬剤を使い分けるわが国の手法や,整備された国民皆保険制度は生存期間の延長に寄与している可能性が高い.
今月のテーマ:消化器癌化学療法の最前線
  • 久保田 哲朗, 和田 則仁, 北島 政樹
    2007 年 104 巻 2 号 p. 177-185
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    大腸癌化学療法は,5-fluorouracil(5-FU)およびその関連化合物に加えてイリノテカン(CPT-11),オキサリプラチン(l-OHP)など新規抗癌剤が加わり,さらにbevacizumabやcetuximabなどの分子標的モノクローナル抗体が導入され,治療成績は著しく向上した.本邦では2005年に入って5-FUの持続静注投与方法の追加承認に加えてl-OHPも承認され,2007年にはbevacizumabの承認も予測されている.本報では大腸癌に対する標準的化学療法の現況について概説する.
  • 佐藤 温, 松川 正明
    2007 年 104 巻 2 号 p. 186-193
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    切除不能再発進行胃癌に対する標準的化学療法(standard regimen)は確立していない.本邦ではkey drugであるS-1開発後,S-1あるいはS-1を含む併用療法がarmとなった臨床第III相試験が5つ実施され,内4試験はすでに登録完了している.今後この結果よりstandard regimenが確立される.また,分子標的薬剤についても期待される有効性が報告されてきている.一方,治癒切除後の術後補助化学療法に関しては,ACTS-GCの有効性による試験中止の結果報告が注目される.これらの結果は今後の胃癌化学療法の新たな出発点となる重要な意味をもっている.
症例報告
速報
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