日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
73 巻 , 7 号
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  • 榎谷 信彰
    1976 年 73 巻 7 号 p. 769-778
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    75Se-selenomethionine 静注後の75Se-放射能活性腸管内排出動態を検討し, その特徴を生かした新しい膵外分泌機能検査法としての Radioselenium Pancreozymin-Secretin 試験を開発し, その臨床応用を試みた.
    75Se-selenomethionine 静注後120分にP-S試験を施行, 判定指標として, (i) Pancreozymin 静注後80分間の総75Se-蛋白放射能活性排出量および, (ii) Secretin 静注後の最高75Se-蛋白比放射能活性値を用いた. その結果, 膵疾患患者群は勿論のこと軽度膵機能異常を伴う膵疾患疑診群において, 正常と異常を明確に区別しえた.
    以上本法は軽度膵機能異常をより定量的により的確に把握することができ, 臨床的に有用かつその価値も大きいと考えられた.
  • 石川 正
    1976 年 73 巻 7 号 p. 779-789
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝と腎における内因性ガストリンの不活性化をより明らかにするため, ヒトおよびイヌにおける肝ならびに腎障害時の血中ガストリン値およびラッテノ障害肝ならびに腎組織スライスによる媒液中の合成ヒトガストリンおよびテトラガストリンの減少を検討した. 早期空腹時値は, 急性肝炎および腎疾患症例および腎摘出犬が高値を示し, グリシン投与後では, 腎摘出犬の投与後15分における上昇量が高値を示した. スライス実験では, 合成ヒトガストリンは, 障害肝および腎ともに, 正常時に比し, 低値を示し, テトラガストリンは, 障害肝のみ, 正常時に比し, 低値を示した. 以上より, 内因性ガストリンの不活性化能は, 腎が肝よりも大きいと推察する.
  • 吉田 智郎
    1976 年 73 巻 7 号 p. 790-799
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ヒト慢性肝疾患々者の肝生検組織片を, 80%エタノール固定, パラフィン包埋後, 薄切片とし, 3H-d-ATP, d-CTP, d-GTP, d-TTP, を含む溶液中で, 細菌由来のDNA polymerase 存在下に1重鎖に損傷された細胞核のDNA鎖の修復反応を行わせたのち, autoradiography により, 同細胞の分布を観察した. 慢性肝疾患では肝細胞や胆管系細胞はほとんど標識されず, 星細胞, 線維細胞, リンパ球,組織球などの間葉系細胞に標識細胞が増加していた. このことは, これらの病態においては, 肝障害に伴い間葉系細胞にDNA合成が亢進する一方で, DNA鎖に損傷を示す細胞の増加がおこつていることを示唆している.
  • 大橋 淑人
    1976 年 73 巻 7 号 p. 800-812
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    54例の十二指腸潰瘍症例を内視鏡的に活動期14例, 治癒期28例,瘢痕期12例に分類し, 各時期における再生粘膜の表面構造を走査電子顕微鏡を用いて検討した. 再生粘膜の形態は,急性期では上皮の不規則なもりあがりとして観察されたが, 治癒期から瘢痕期に向うにつれて丸く, 丈の低い葉状の形態をとつてきた. 幼若上皮細胞は軽く膨隆し, 太く短い微絨毛を有し, 一部の細胞には変性所見がみとめられた. 急性期から治癒期にみられた杯細胞の増加, 胃型上皮細胞の出現は, 炎症刺激に対する防御反応と考えられた. 再生上皮細胞にみられた微絨毛のポリープ状, 小突起状の変化から, macro-apocrine, micro-apocrine 分泌形態が推測された.
  • 菅野 剛史, 須藤 加代子
    1976 年 73 巻 7 号 p. 813-821
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Cellogel 膜電気泳動によりβ位に易動度を持ち, Neuraminidase 処理により易動度が変化する血中異常アミラーゼについて検索した. これらの異常アミラーゼは, 慢性膵炎, 膵癌,肺癌の三人の患者に認められた. これらは Con-A Sepharose に親和性を持ち, 正常ヒトアミラーゼとは異なり0.1M. α-Methyle-D-mannosideを含むリン酸緩衝液にて溶出された. これらは局方バレイショ澱粉に対する親和性において正常ヒトアミラーゼと有意な差が認められ, 可溶性澱粉 (和光, BDH.) に対する親和性においても正常ヒトアミラーゼと有意な差が認められた. 腫瘍産生アミラーゼを検索する糸口としてこの事実は興味あることと思われる.
  • 桜井 立良
    1976 年 73 巻 7 号 p. 822-831
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Heidenhain pouch 犬8頭を用い, 胃を胃体部と幽門洞境界部で横切離し, 迷走神経幽門洞枝温存群,切離群の各々4頭を作成した. 空腹時及び食餌刺激時の血清ガストリン値並びに胃液分泌の横切前後における変動を追求した. 空腹時血清ガストリン値は横切後に上昇し, 酸分泌は低下した. また横切前では, 食餌刺激時の血清ガストリン値並びに酸分泌は, 空腹時に比べ共に上昇を示したが, 横切後では, 食餌刺激による血清ガストリン値の上昇が一層強され, 酸分泌では, 食餌刺激による上昇が減弱する傾向がみられた. さらに, 二群における比較から, 幽門洞枝切離群の方が, 温存群に比べ, これらの傾向が一層増強されることを明らかにした.
  • 嶋田 紘
    1976 年 73 巻 7 号 p. 832-842
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    潰瘍性大腸炎 (U.C.) 12例の切除腸管組織内の免疫グロブリンにつき, その分布状態の観察 (蛍光抗体法). およびその定量 (一元的免疫拡散法) を行い, 次の結果を得た. U.C. では, (1) 粘膜内IgA, IgG, IgMを定量すると, 有意差をもつて対照より著増していた. (2) IgA含有細胞数は減少の傾向にあつたが, IgM,IgE含有細胞数は増加していた. (3) 上皮内の腺腔側に局在するIgAは減少していたが, 粘膜固有層間質へのIgA漏出は逆に増加の傾向にあつた. (4) ほとんどの上皮には secretory component (S.C.) の存在をみとめたが, 再生上皮の一部には S.C. が欠損した. (5) 以上の変化は粘膜防御機構の弱体化と, 崩壊を意味する重要な所見と考えられる.
  • 三輪 剛, 谷 礼夫, 原沢 茂, 鈴木 荘太郎, 三輪 正彦, 崎田 隆夫
    1976 年 73 巻 7 号 p. 843-849
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃排出に及ぼすガストリンの影響について, 正常者20, 胃潰瘍瘢痕患者14, その他7例について, doublesampling 法による胃排出検査, および胃酸分泌機能検査を行い, つぎのような結果を得た. テトラガストリンは胃排出遅延効果を有し, dose-response もみられた. しかしOAOが6mEq/hより低い低酸を示す正常者では, テトラガストリン2γ/kg筋注では胃排出遅延効果よりも, むしろ促進効果があらわれた. したがつて,酸性物注入による duodenal brake が, ガストリンの胃排出遅延効果に関与していると考えられる. 一方, 胃潰瘍瘢痕患者ではOAOが6mEq/hより低くてもテトラガストリンによつて著明な胃排出遅延を示した例があり, 胃潰瘍における duodenal brake の異常が示唆された.
  • 杉田 輝地, 山崎 栄龍, 熊谷 義也, 長瀬 徹也, 鈴木 修, 有森 正樹
    1976 年 73 巻 7 号 p. 850-859
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    From April 1967 to December 1972, 8141 cases had been examined by indirect radiographyfor the purpose of the detection of upper gastrointestinal cancer. Most of all cases wereasymptomatic. The most frequent distribution of age were in the 4th and 5th decade and6181 cases were male and 1960 cases were female. Radiographs were taken by 70mm rollfilm by using Canon's mirror camera. Twelve films were taken per one case, three for theesophagus and nine for the stomach.
    As a radiopaque material, 300ml of 75% barium sulphate was used and bubble-producingtablets were given just before the examination.
    Esophageal diverticulum was found in 117 cases and total numbers were 145. Theincidence of esophageal diverticulum was 1.44% per total examined cases. Among 117 cases, 87 cases were male and 30 cases were female. 96 cases were single diverticulum and 21cases were multiple. The most popular location of esophageal diverticulum was the anteriorwall of the mid-thoracic esophagus.
    Gastric diverticulum was observed in 22 cases (0.27%) among 8141 cases. 19 caseswere male and 3 cases were female. 21 cases were single diverticulum and 1 case was doublediverticula. All of these diverticulum were located on the fornix. 6 cases out of 22 casescomplained of upper gastrointestinal discomfort.
    244 of duodenal diverticulum were found in 206 cases, 32 cases (16%) of them weremultiple. Among 206 cases, 150 cases were male and 56 cases were female. 60.2% of duodenaldiverticula occured in the inner posterior wall of the second portion of the duodenum, and the upper wall of the third portion of the duodenum was the next most commonsite (24.6%).
    Coexistence of esophageal and gastric diverticulum were seen in 1 case and its incidencewas 0.01%. Esophageal and duodenal diverticulum were coexistent in 6 cases (0.07%), gastric and duodenal diverticulum were in 2 cases (0.02%).
    Many statistical reports about the incidence of diverticular diseases are based on patientssee doctors due to any complaints, however no reports of diverticular diseases in healthyadults has been seen.
    In our study, the incidence of esophageal, gastric and duodenal diverticulum is relativelyhigher compared with these previous reports.
  • 谷内 三郎, 宮坂 充輝, 鈴木 寛一, 関谷 千尋
    1976 年 73 巻 7 号 p. 860-865
    発行日: 1976年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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