日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
72 巻 , 5 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 竹田 喜信
    1975 年 72 巻 5 号 p. 491-500
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性膵炎における膵液ムコ多糖の臨床的意義を検討するため, pancreozymin secretin 刺激により得られた十二指腸液について, hexosamine (Hxm) を測定した. 慢性膵炎群の膵液ムコ多糖は, P1分画で上昇がみられなかつたが, S3分画で上昇がみられ, 慢性膵炎時のムコ多糖は, 膵管由来と推定された. S3分画膵液ムコ多糖の上昇は, アルコール多飲群, 慢性膵炎群にみられた. 慢性膵炎の内,アルコール起因の症例により顕著なムコ多糖の上昇がみられ, 特に再発性の症例では, ムコ多糖の上昇が高度で, 膵液中ムコ多糖の増加と膵炎の進展増悪に密接な関係がみられた. またムコ多糖は, ヒアルロン酸, コンドロイチン硫酸ABC以外の酸性多糖, 即ち酸性糖蛋白であり, その内の硫酸化糖蛋白体が考えられた.
  • 徳永 昭
    1975 年 72 巻 5 号 p. 501-513
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃, 小腸の粘膜上皮細胞の成熟的分化の様相を細胞の増殖と特異な機能発現との関連性から検索した. ラット胃および小腸粘膜を板上に伸展凍結し, 粘膜層を水平に薄切する. 14C-Thymidine の酸不溶画分へのとりこみを細胞増殖の指標とした小腸粘膜細胞に特異な酵素活性の発現を成熟度の指標として調べた. 胃では細胞増殖は被覆上皮下部および腺頚部でおこる. 増殖層から粘膜最表層まで, 細胞の移動時間は約65時間である. 増殖細胞が主細胞又は壁細胞に分化するには長時間を要する. 胃の指標酵素の活性域は組織学的にみた指標細胞の分布と一致する. 小腸では細胞増殖は腺窩部でおこる. 腺窩部から絨毛先端部まで, 細胞の移動時間は約48時間である. 小腸の指標酵素の多くは絨毛上部に活性ピークを有する.胃, 小腸粘膜上皮細胞は増殖層から粘膜層内を移動する過程で成熟的分化をとげることが示唆された.
  • 平川 恒久, 島本 政明, 服部 邦夫, 桑名 荘太郎, 渡辺 昂, 常岡 健二, 池田 広重, 柴 積, 代田 明郎
    1975 年 72 巻 5 号 p. 514-519
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 別府 倫兄, 森 茂郎, 尾本 良三, 西 常博, 大谷 五良
    1975 年 72 巻 5 号 p. 520-526
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 竹原 謙三
    1975 年 72 巻 5 号 p. 527-536
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝生検で得られた肝組織片を in vitro で 3H-thymidine を含有する培養液中で培養するとS期の細胞が標識されるが, このことを利用して肝構成細胞の動態を検索した. 急性肝炎では肝細胞の再生が優位で, 慢性肝炎では肝細胞, グリソン鞘リンパ球が非活動型に比べて活動型に優位で, グリソン鞘内でリンパ球が増生されていた. 肝硬変では胆細管と線維細胞の増殖が主で, 病型別ではA', B型肝硬変で特に強かつた. また肝疾患別に肝組織を上皮性細胞, 間葉系細胞について増殖の割合をみると, 慢性肝炎活動型において間葉系細胞優位であり, 病態の遷延化との関連を伺い得た.
  • 竹原 謙三
    1975 年 72 巻 5 号 p. 537-544
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラットをコリン欠乏食で飼育すると脂肪性肝硬変になるが, コリン欠乏食を構成する庶糖 (48%) のうち10~20%を xylitol で置換すると, 脂肪肝及び肝硬変への進展が予防されることを観察した. そこでDNA代謝の面からこの変化について解析した. 方法は in vitro autoradiography 法で, 肝細胞核への標識率でもつて調べた. その結果, xylitol による以上の変化はDNA代謝とは無関係に現われる変化であることが判明した.
  • 武藤 泰敏, 大森 正英, 園田 隆也, 石川 淑郎
    1975 年 72 巻 5 号 p. 545-556
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    アルコールの量-反応関係 (dose-response relationship) にもとづいて, アルコール性肝障害の発生を検討した. そのさい総アルコール摂取量 (total alcohol intake: TAI) と血清γ-GTP活性を指標とした. 肝疾患既往のない飲酒者 (social drinkers) ではTAIと血清γ-GTP活性とは正相関4)を示すが, 一方, 慢性アルコール症患者 (chronic alcoholics) においては逆に負相関 (r=-0.4999, P<0.001) が観察された. そこで, TAIと血清 γ-GTP 活性との関係から, 慢性アルコール症患者を"good"と"poor" responder とに類型化し, しかも両型の主な臨床的特微をあげた. そしてアルコール性肝障害の発生をアルコール摂取に対する個体反応の差 (personal sensitivity) から観察することの重要性を強調した.
  • 膳所 富士男
    1975 年 72 巻 5 号 p. 557-565
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    術後高 amylase 血症はすなわち術後膵炎とされてきたが, amylase isoenzyme の検討により膵に影響を与えない手術々後の高 amylase 血症の原因は唾液腺由来の amylase の上昇であつた. 特に術後膵炎が問題となる胆道系手術についての検討では, 単純胆嚢剔出術々後の高 amylase 血症の原因は全て唾液腺由来のamylase の上昇であり, 総胆管切開術, 乳頭切開術においては, 膵由来の amylase の上昇も見られた. このことは, 全麻手術のみならず硬膜外, 腰麻手術でも, また絶食を要する血管造影などの各種検査後にも見られた. 臨床的研究, rat を用いた動物実験から, 空腹絶食の状態が血清中の唾液腺由来の amylase の上昇をもたらすことの原因であることを証明した.
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