日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
113 巻 , 7 号
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Editorial
総説
  • 高山 哲治, 宮本 弘志, 六車 直樹
    2016 年 113 巻 7 号 p. 1168-1175
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/07/05
    ジャーナル フリー
    食生活を改善して大腸癌を予防する1次予防では,赤身肉,加工肉,アルコール,喫煙などの危険因子を回避(または減量)すること,野菜,線維,果物,牛乳,カルシウムなどを十分に摂取するとともに,適度な運動を行うように心がけるべきである.また,大腸癌を早期に発見する2次予防では,便潜血検査や大腸内視鏡検査を受けることが重要である.大腸内視鏡検査では,前癌病変である腺腫を摘除することも癌の予防に重要である.一方,現在種々の薬剤の発癌予防効果を調べる臨床試験が行われており,近い将来,有効な予防薬が開発されることが期待される.大腸癌の3次予防としては,異時性の大腸癌予防の観点から定期検査の受診が必要である.
今月のテーマ:大腸癌の予防
  • 松田 尚久, 関口 正宇, 角川 康夫, 池松 弘朗, 大野 康寛, 邱 瀚模, 佐野 寧, 藤井 隆広, 斎藤 豊
    2016 年 113 巻 7 号 p. 1176-1185
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/07/05
    ジャーナル フリー
    大腸内視鏡を用いた大腸がんスクリーニングおよびポリープ摘除が大腸癌罹患率・死亡率減少効果に寄与することが,海外での研究から報告されている一方で,近位結腸におけるその効果の度合いが低いことも論じられている.FIT STUDYの結果から,便潜血検査を用いた場合でも近位結腸のadvanced neoplasmに対する診断感度が低く,さらにJapan Polyp Studyの結果から,interval cancerの要因の1つとして近位結腸の表面型腫瘍の存在が浮き彫りとなった.これらの課題が1つずつクリアされ,日本においても将来的に内視鏡介入型の大腸がんスクリーニングが普及することを期待したい.
  • 武藤 倫弘, 藤井 元, 宮本 真吾
    2016 年 113 巻 7 号 p. 1186-1190
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/07/05
    ジャーナル フリー
    年齢調整大腸がん死亡率は治療法の進歩などにより近年減少しているものの,大腸がん患者数自体は増加している.罹患数増加に対して有効な先制医療の確立は医療経済学的にも非常に期待される研究課題/政策課題であり,現時点における答えの1つは,アスピリンを大腸がん化学予防剤として利用することだと思われる.果たして「がん予防により2050年までに80歳未満のがん死亡者をなくす」ことが実際可能なのか? アスピリンのがん予防介入試験を端緒として,ゲノム情報,環境要因,政策上の問題点など,がん化学予防“薬”の実用化に向けての克服すべき課題・問題点を本稿にて考えてみたい.
  • 石川 秀樹
    2016 年 113 巻 7 号 p. 1191-1195
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/07/05
    ジャーナル フリー
    家族性大腸腺腫症における大腸癌発生予防の標準的治療は,外科的大腸全摘術のみである.しかし,外科的大腸全摘術は,術後の患者の生活の質を著しく低下させるため,内視鏡的にポリープを徹底的に摘除したり,薬を用いて大腸ポリープの増大を抑制する化学予防をしたりすることにより手術を避ける目的の研究が行われている.本稿では,家族性大腸腺腫症に対する大腸内視鏡による大腸ポリープ徹底的摘除と,化学予防臨床試験の研究状況を紹介した.化学予防薬や内視鏡的ポリープ切除は,近い将来,臨床応用されることが期待される.
座談会
原著
  • 田邊 裕貴, 横田 欽一, 野村 好紀, 安藤 勝祥, 坂谷 慧, 田中 一之, 堂腰 達矢, 嘉島 伸, 上野 伸展, 稲場 勇平, 伊藤 ...
    2016 年 113 巻 7 号 p. 1208-1215
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/07/05
    ジャーナル フリー
    全消化管に病変が出現するクローン病では,上部消化管病変が高頻度に見られる.竹の節状外観は,胃噴門部から胃体部の小弯にかけて襞を横切る亀裂状の陥凹とされている.クローン病診断における竹の節状外観の有用性を検討するために,上部消化管内視鏡画像を用いて3名の観察者に臨床情報をブラインドにして研究を行った.観察者それぞれのクローン病診断における竹の節状外観の感度は30.5%,56.9%,51.4%で,特異度は99.6%,98.5%,99.3%であった.したがって竹の節状外観はクローン病患者の拾い上げには十分に貢献しないが,本所見を認めたときはクローン病の可能性を考えて検査を進める必要がある.
症例報告
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