日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
74 巻 , 10 号
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  • 落合 英朔
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1275-1287
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    胃体部大弩側深部浸潤型胃癌35例につき, その癌粘膜下浸潤範囲のX線診断を目的として, 潰瘍を含む陥凹面と粘膜ひだに注目し, X線二重造影像を切除胃標本, 病理組織所見と対比, 検討をおこなつた. 癌浸潤範囲は, 浸潤範囲と陥凹面の大きさの比率において相関が認められた. この比率により3群に大別された胃癌の陥凹面は, それぞれ特徴的な所見を認めた. また, 癌粘膜下浸潤範囲の粘膜ひだのX線縁を走行性, 形状, 表面像, 伸展性につき検討し, 特徴的なX線所見をえた. これら陥凹面の性状, 大きさおよび周辺粘膜ひだのX線所見を組合せ, 詳細に検討することにより癌浸潤範囲を判断することがほぼ可能であつた.
  • 飯田 太, 鄭 勇, 小宮山 清洋, 代田 広志
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1288-1296
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    胃硬性癌を組織学的立場から規定し, 硬性癌の成立に関与する諸因子について検討を行つた. 対象とした胃癌症例544例のうち, 進行胃癌487例について粘膜層内の組織型をその癌が粘膜内癌であつた時期の組織型と仮定して検討すると, 粘液細胞型腺癌の78.3%, 低分化型腺癌の30.6%が粘膜下層以下の深層で硬性癌の像を示した. sm早期胃癌40例についても同様に検討すると, この頻度はさらに高くなる. 胃癌を胃壁深達度で分類し, 各群ごとに粘膜層内の組織型を比較すると, 硬性癌に発展する可能性の高い粘液細胞型腺癌は比較的容易に粘膜下層に達し, ここで硬性癌の初期像を形成し, 比較的長期間この層にとどまることが判明した. しかし固有筋層は比較的早く浸潤, 通過し, 漿膜側に達する可能性が考えられた. 硬性癌は必ずしもBorrmann IV型を示すとは限らず, III型, II型を示すこともある. これらの肉眼型の成立機転を解明するために硬性癌の肉眼型と胃液酸度との関係を検討すると, 潰瘍形成が著明なBorrmann II, III型の進行胃癌およびIII型早期胃癌では潰瘍形成の傾向が少ないBorrmann IV型およびHc型よりも有酸率が高く, 硬性癌の肉眼型の成立には胃液酸度が関与している可能性が考えられた. 巨大皺襞型硬性癌はBorrmann IV型よりもやや若年の女性に多く, 陥凹部の占居部位は体部大弯側に多い.
  • 塩野 潔
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1297-1308
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    雑種成犬を用いて正常犬, M. V. 犬, POB犬, 6-OHDA犬, T. V. 犬, S. P. 犬, T. V.+S. P. 犬の各群5頭ずつを作成して, インシュリン静注前, 静注後10分毎に60分まで採血し, 血中ヒスタミン, セロトニン, ノルェピネフリン, ガストリンを測定した. ヒスタミンは正常犬, M. V. 犬で上昇, 5-HTは全群で殆んど変動せず, N. E. は正常犬, M. V. 犬, T. V. 犬で増加し, 交感神経遮断群で抑制, ガストリンはT. V.+S. P. 犬を除く全群で増加していた. イソシュリン低血糖による内因性ガストリン放出機序としては視床下部一迷走神経系以外にいわゆる交感神経系の関与の方がより大きく, ガストリン放出の最終メディエーターとしてはヒスタミンが強く疑われる.
  • 清水 浩
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1309-1322
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ダンパーを術前に予測する目的で, 38症例に, 術前術後で50%葡萄糖誘発試験を施行し, 同時に血中活性アミン (セロトニン, ヒスタミン) を測定し, ミクロヘマトクリット法より循環血漿量を算出した. また精神身体医学的背景について, CMI, TPIおよびYGテストを用いて検討した. 術前の誘発試験で, 1) 術前非および疑似ダソパーは, 術後ダンパーにならない. 2) 術前ダンパーの内, 循環血漿量, 血中ヒスタミン値の変化, 性格テストより, 術後ダンパーを予測しえる.
  • 衣笠 勝彦
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1323-1336
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    新しく合成されたペプタイドであるN-benzoyl-L-tyrosyl-p-aminobenzdc acid (BTPABA) を用いた新しい膵外分泌機能検査 (PFD) に基礎的検討を加え試験方法を確立するとともに, PS試験と対比する方法でその診断的意義を検討した.
    BTPABA 0.5g服用後の6時間PABA尿中排泄量は健常人でノミラツキが少なく, 膵疾患患者で有意に低下し (P<0.01), 副作用も全く認めなかつた. 本試験はPS試験2因子障害程度の中等度膵外分泌機能障害で異常を示すようになり, PS試験の3因子のうちでamylase outputとの間に最も強い相関が認められた (P<0.01). すなわち本試験は簡単でかつ有用な膵外分泌機能検査として臨床的に利用できる.
  • 衣笠 勝彦
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1337-1346
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    新しく合成された基質であるN-benzoyl-L-tyrosyl-p-aminobenzoic acid (BTPABA) はchymotrypsinで分解されPABAを遊離する. このBTPABAを基質としたin vitroのchymotrypsin活性の測定法を検討した. 本法は簡便で感度の良い方法であり, 臨床目的に利用されることが期待できる.
    本法により測定したPS試験時のchymotrypsin outputは同時に測定したamylase outputやtrypsinoutputと非常によく相関し (P<0.001), これらの膵酵素の分泌が全く平行していることが明らかになり, 従来からのいわゆる“parallel secretion”の仮説に合致した. さらにBTPABAを経口投与し尿中PABA排出量を測定する新しい膵外分泌機能検査 (PFD) とchymotrypsin outputはよく相関しており (P<0.01), PFDの有用性が裏づけられた.
  • 島田 宜浩, 山本 和秀, 宗友 文男, 湯浅 志郎, 芳野 健, 伊藤 俊雄, 平川 弘泰, 浮田 実, 太田 亘, 糸島 達也, 窪田 ...
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1347-1354
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    特発性門脈圧亢進症 (いわゆるBanti症候群) の病因および発生病理の追及を目的として, 30例の本症例を対象とし血清HBs抗原・抗体値, 腹腔鏡検査, 肝生検および血管再構築法などの臨床的観察を実施した. 本症における血清HBs抗原・抗体値の陽性率は慢性肝炎の成績に匹敵し, しかもHBs抗体陽性例が高率であつた. このことは本症とB型肝炎の病因的関係を示唆する一所見である. 腹腔鏡検査では肝表面に波うち状の陥凹と隆起があり, 血管再築標本からは肝内門脈枝末梢部の閉塞を高率に認めた. この肝内門脈末梢の病変は肝表面の陥凹の発生と関係するとともに, 本症の門脈圧亢進の重要な発生要因であることを示している.
  • 高柳 隆一, 相沢 勇, 一色 重雄, 伊藤 漸, 中村 卓次
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1355-1361
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Heidenhain pouchを利用した研究は多いが, そのほとんどは分泌に関する研究であり, 運動に関する研究は少ない. 本研究では, 慢性的に植え込んだforce transducerを用いて, 意識下の犬において, 主胃とHeidenhain pouchの運動を長期間に亘り同時に記録観察した. その結果, 空腹期のHeidenhain pouchの収縮運動は主胃の空腹期収縮と同期して起る事がわかつた. 即ち一連の強い収縮運動は, 平均24.2±1.90分持続し, それに引き続き86.8±6.06分の運動休止期が続いた. このような変化はHeidenhain pouchと主胃とで次の食餌摂取まで繰り返し起り, 食餌摂取によりぴたりと停止した. 又pentagastrin (0.5, 1.0, 2.0μg/kg-hr) 静脈内持続投与によつても抑制された. このことは, 胃の空腹期の運動は, 副交感神経系よりむしろ体液性因子により強く調節されていると思われる.
  • 高橋 忠雄, 島津 久明, 谷 昌尚, 加藤 洋
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1362-1369
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    雑種成犬9頭を対象として, その胃幽門洞部, 幽門管部および十二指腸起始部の粘膜内に存在するガストリン細胞 (G細胞) を蛍光抗体法染色によつて検出したのち, その分布の状況を定量的に検討した. まずガストリン分泌の生理面を考慮して各領域の粘膜表面の単位区画内に含まれるG細胞数を算出すると, 幽門洞部と幽門管部では大弯のG細胞数が有意の高値を示していた. これには粘膜固有層の厚さの因子が関与していたので, これを加味した粘膜の単位体積あたりのG細胞数についてみると, 胃底腺-幽門腺境界に近接した幽門洞部の粘膜に最も高密度に分布していた. この場合, 大弯と小弯との間には有意の差異がみられなかつた. なお各領域の全G細胞数は幽門洞部と幽門管部で圧倒的に多く, 十二指腸起始部でははるかに少数であつた.
  • 牧野 博, 澤武 紀雄, 米田 正夫, 中島 真, 島崎 圭一, 中源 雅俊, 広瀬 昭一郎, 服部 信, 西村 功, 杉岡 五郎
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1370-1381
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    膵癌における各種検査法の診断的価値をみるため, 膵癌34例と慢性膵炎49例につき各種検査法の成績を比較検討した. ERCPは他の検査法に比し特に高い有所見率を示し, 質的診断能も高かつた. しかし慢性膵炎で膵癌と鑑別困難な例があり総合的診断を必要とする場合が少なくない. 膵機能検査で鑑別に有効な所見があるとはいえないが比較的興味ある所見として, 慢性膵炎ではタンパク放射能分泌と最高タンパク比放射能はほぼ平行して低下するが, 膵癌では前者に比し後者が比較的保たれる傾向があつた. 50g GTTにて糖尿病型を示す頻度は両者で差異はみられず, IRI反応は慢性膵炎で病変の程度に応じて低下するが, 膵癌ではかえつて正常よりも高い反応を示す傾向がみられた.
  • 原田 善雄, 阿美古 秀美, 岩武 忠昭, 国重 一彦, 村上 浩昭, 有好 邦夫, 田辺 満彦, 久保 勝彦, 竹本 忠良
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1382-1386
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 田中 裕二, 荻野 眞孝, 加納 英行, 上田 康夫, 岡戸 一世, 中村 憲一郎, 内海 恵子, 青木 紀生
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1387-1391
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 宮坂 信之, 大塚 盛男, 伊東 正孝, 岡田 弘, 岡本 真郎, 野口 真利, 古川 義之, 桃井 宏直, 神山 隆一, 依田 安弘
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1392-1397
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    A 54 year-old female case of primary biliary cirrhosis (PBC) with typical Sjgren's syndrome and sclerodactlyia is described.
    Initial symptom of Raynaud's phenomenon since 10 years before was followed by fluctuating jaundice during recent five years. On admission marked jaundice of obstructive ytpe with elevated serum transaminase, notable increased serum alkaline-phosphatase (603 IU), increased seurm IgM (343mg) and strong positive antimitochondrial antibody was strongly suggestive of PBC. The diagnosis was determined by the histology of wedge-biopsied specimen of the liver. Additionally coexistence of typical Sjgren's syndrome by parotid sialography, lip salivary gland biopsy and Schirmer's test, and of sclerodactylia by finger skin biopsy was confirmed.
    Immunological cross reactivity between the bile duct system and salivary duct system might be considered for the pathogenesis in this case.
  • 日下部 篤彦, 矢田 和秋, 荒川 洋一, 篠田 知生, 郷治 広達, 船山 瑛, 原 建樹, 各務 伸一, 林 久男, 伊藤 庄三, 奥山 ...
    1977 年 74 巻 10 号 p. 1398-1402
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 74 巻 10 号 p. 1403-1419
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 74 巻 10 号 p. 1420-1431
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1977 年 74 巻 10 号 p. 1432-1462
    発行日: 1977/10/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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