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飯野 四郎
1993 年 90 巻 2 号 p.
85-90
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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伊勢谷 和史, 細川 洋平, 若林 直樹, 時由 和彦, 光藤 章二, 丸山 恭平, 児玉 正, 加嶋 敬, 土橋 康成
1993 年 90 巻 2 号 p.
91-96
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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われわれは, 生検組織による胃腫瘍性病変の性格を明らかにする目的で, BrdU 免疫組織化学とpol-α 免疫組織化学を併用した細胞増殖解析を行った. 腺腫は, BrdU 陽性細胞および pol-α 陽性細胞は主として粘膜の表層に分布していたが, 高分化型腺癌では両者ともに粘膜の表層のみならず深部にまで幅広く分布していた. また pol-α 陽性細胞に対する BrdU 陽性細胞の比率 (L/G) を算出すると, 腫瘍性病変, 特に高分化型腺癌は非病変部に比べてこの値が大きかった. したがって, BrdU および pol-α 免疫組織化学を併用した細胞増殖の解析は腫瘍の悪性度を推定するのに有用であると考えられた.
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根岸 道子, 中村 真理子, 芥子 宏行, 桜井 隆弘, 小井戸 薫雄, 加藤 慎一, 稲玉 英輔, 日野 いづみ, 柴田 博之, 山根 建 ...
1993 年 90 巻 2 号 p.
97-104
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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Helicobacter pylori (HP) の定量法に, polymerase chain reaction (PCR) 法の応用を試みた. DNAをPCR法で増幅する際の至適条件を設定した後, 胃十二指腸疾患患者10人の胃粘膜生検片中のHPの定量化を試みた. すなわち, (1) 生検片のDNA量を細胞数に換算した. (2) PCR法で増幅したHPのDNA量を測定してHPの菌量に換算した. このときHP 1細胞当たりのDNA含有量は0.0076pgであった. (3) 臨床検体でのPCR法による反応生成物が標準株と同じ特異DNA配列を有することをサザンブロット法により確認した. (4) 単位細胞数当たりのHPの菌量を算出した結果, HP数は最低0.10から最高60.61であった. 本法は, 菌の培養操作を必要とせず, 微量なHPも定量可能であり極めて有用と考えられた.
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岡山 直司, 伊藤 誠, 城 卓志, 春日井 邦夫, 川合 孝, 横山 善文, 武内 俊彦, 加藤 泰治, 宮本 忠寿
1993 年 90 巻 2 号 p.
105-113
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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ペプシノーゲン分泌の機序解明目的でモルモット胃主細胞 monolayer culture 系とモルモットペプシノーゲン enzyme immunoassay (EIA) 系を確立した. 胃粘膜をコラゲナーゼとGEDTAで処理後, Percoll 溶液で主細胞を単離し, DMEMとF-12の混合培地で70時間培養し culture 系を得た. また, 胃粘膜よりDEAE-Sephacel と Sephacryl S-200を用いてペプシノーゲンを精製し, 家兎に免疫し抗ペプシノーゲン抗体を得た. (Fab')
2およびβ-ガラクトシダーゼ結合Fab'を調製しサンドイッチ型EIA系を確立した. EIA系は1.5ng以上のペプシノーゲンを検出でき, また monolayer culture 系は刺激剤に良好に反応した. 両系は今後, ペプシノーゲン分泌機序解明の研究に有用と思われた.
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菅 知也, 三富 弘之, 西元寺 克禮, 中 英男
1993 年 90 巻 2 号 p.
114-123
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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虚血腸管に及ぼすPGE
1, PGF
2αの基礎的検討を行った. 雑種成犬40頭の小腸虚血腸炎モデルを用い, 各閉塞時間別に再灌流後PGE
1, PGF
2αを前腸間膜動脈から動注し, レーザー血流計を用いて小腸ループの粘膜面と漿膜面の組織血流量を測定して, 組織障害度との関係を検討した. PGE
1注入後の腸壁組織血流量は, 3~5時間閉塞群では148~208%の増加, 7~10時間閉塞群では86~110%の増加がみられた. PGF
2α注入後の組織血流量は, 3~5時間閉塞群では39~59%の減少, 7~10時間閉塞群では1~15%の減少がみられた. これらの結果より虚血腸管に対するPGE
1およびPGF
2αの有効な作用は, 小腸虚血3~5時間までであった. 組織学的にはPGE
1注入群では残存陰窩上皮の viability が高く, PGF
2α注入群ではそのviability は低下した. 以上の所見から, 虚血性腸病変でのPGE
1の早期使用は有効と考えられた.
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北野 厚生, 田端 晃博, 緒林 誠, 仲川 真紀, 安田 勝紀, 福嶋 龍二, 岡部 弘, 友渕 基, 中村 志郎, 加島 和俊, 押谷 ...
1993 年 90 巻 2 号 p.
124-133
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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SASPを投与中のUC症例計31例について, 同薬剤の代謝産物の大腸粘膜組織中, ならびに血漿中の濃度の測定を目的として検討した. 大腸内視鏡下生検切片, 末梢血血漿を材料とし, Fischer らの方法に準じHPLCにより測定した. 組織中ならびに血漿中の5-ASAならびにSPの濃度はそれぞれAc-5-ASA, Ac-SPよりも有意に低濃度であった.
つぎにSASPの投与量別の検討では, 組織中の5-ASAの濃度はSASPの投与量と有意に相関した. 病期との関連では, 組織中の5-ASA, Ac-5-ASAの濃度はともに活動期では緩解期に比して低値を示した.
以上より, 活動期UC例の組織中の5-ASA, Ac-5-ASAの濃度は緩解期に比して低値であり, 特にAc-5-ASAは有意に低く, したがって活動期粘膜内においては5-ASAの acetylation の抑制作用があることが示唆された.
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松井 敏幸, 飯田 三雄, 末兼 浩史, 富永 雅也, 八尾 恒良, 櫻井 俊弘, 瀬尾 充, 岡田 光男, 野見山 祐次, 渕上 忠彦, ...
1993 年 90 巻 2 号 p.
134-143
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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潰瘍性大腸炎症例のうち10年以上経過例124例の長期予後を分析した. 最近数年間の臨床経過より長期予後を良好, 中等, 不良の3段階に分けると, その比率は約2:1:1であった. 初発時より経年的に活動年を有する頻度をみると, 次第に減少する傾向が観察され, 長期予後3群別にみると, 3群間に有意差がみられた. また初回治療前未治療期間の長いこと, 初発時重症度が重いこと, および高齢発症は予後不良の因子であった. 手術例は26例 (21.0%) あり, 発症10年後の累積手術率は16.5%で, 10年以後も手術率は上昇した. 悪性腫瘍併発例は3例, 異型上皮巣併発例は1例にみられた. 死亡例は6例であった. 累積生存率は期待生存率と有意差がなかった.
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PCNA発現と CEA, CA19-9, ならびにEGF receptor 発現との関係
川本 徹, 斉藤 澄, 轟 健, 小池 直人, 金澤 伸郎, 岩崎 洋治, 中村 恭一
1993 年 90 巻 2 号 p.
144-153
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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肝門部胆管癌の増殖能と細胞生物学的性状を知る目的で, proliferating cell nuclear antigen (PCNA) 陽性細胞の分布と陽性率を求め, carcinoembryonic antigen (CEA), carbohydrate antigen 19-9(CA19-9), epidermal growth factor receptor (EGFR) の発現との関係を検討した. 33例の肝門部胆管癌切除材料をPCNA, CEA, CA19-9, ならびにEGFR各々に対する単クローン抗体を用い, ABC法にて免疫組織化学を行った. 癌組織のPCNA陽性率は正常胆管上皮に比べ有意に高く (癌: 18.2±7.6%, 正常上皮: 4.3±1.7%,
p<0.01), 癌組織において増殖能の亢進が示唆された. PCNA陽性細胞は癌巣の深部浸潤部に多く分布していたが, CEAとCA19-9の発現も深部浸潤部で高度であり, かつ間質型染色像を示す癌巣が多く観察された. 肝門部胆管癌でのEGFRの発現率は低かった.
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木戸 良明, 小出 亮, 谷 聡, 岡林 克典, 大槻 眞
1993 年 90 巻 2 号 p.
154-158
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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膵管内にオレイン酸50μ
lを注入して作製した膵外分泌不全ラットを用いて, 血漿CCK値の経時的変動を検討した. これらのラットでは, 膵重量はオレイン酸注入1週間後には対照群の50%以下に低下し, 56日後も低値が持続した. 膵組織像では, 早期より膵腺房細胞の壊死脱落, 管腔化および間質の線維化を認め, 次第に脂肪置換が進行した. 血漿CCK生物活性はオレイン酸注入24時間後には前値の6倍にまで著明に上昇し, その後漸減するものの56日後もなお対照群に比べ高値であった. ラットに作製した慢性膵外分泌不全モデルにおいて, 血漿CCK濃度の変化は膵重量ならびに組織学的変化とは一致しなかった.
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中村 真一, 光永 篤, 千葉 素子, 池田 郁雄, 春木 京子, 春木 宏介, 加藤 明, 横山 聡, 橋本 洋, 村田 洋子, 長廻 紘 ...
1993 年 90 巻 2 号 p.
159-162
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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片寄 友, 鈴木 正徳, 福原 賢治, 伊藤 浩司, 武藤 大成, 富永 剛, 松原 修二, 大内 清昭, 松野 正紀, 石橋 忠司
1993 年 90 巻 2 号 p.
163-168
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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岡村 正造, 大橋 信治, 中川 浩, 松井 真寿美, 藤井 英彰, 浅井 俊夫, 山本 義樹
1993 年 90 巻 2 号 p.
169-172
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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阿部 敬, 八和田 敦, 佐々木 茂, 得能 徹也, 小野 晃裕, 米沢 和彦, 石橋 文利, 登坂 松三, 小林 壮光, 杉山 敏郎, 矢 ...
1993 年 90 巻 2 号 p.
173-179
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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正宗 淳, 岡野 健, 佐竹 賢三, 米本 人生, 豊田 隆謙
1993 年 90 巻 2 号 p.
180-184
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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藤田 直孝, 野田 裕, 小林 剛, 木村 克巳, 渡邊 浩光, 鈴木 陽子, 望月 福治, 山崎 匡
1993 年 90 巻 2 号 p.
185-189
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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黒田 博之, 田島 純子, 榊原 裕司, 中沢 真人, 広瀬 美代子, 佐藤 信絋
1993 年 90 巻 2 号 p.
190
発行日: 1993年
公開日: 2007/12/26
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