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高血圧自然発症ラットと京都系ウィスターラットの比較
宿輪 三郎
1991 年 88 巻 10 号 p.
2627-2635
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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Cysteamine (Cyst) は京都系ウィスターラット (WKY) に高度の胃潰瘍を誘発させるが, 高血圧自然発症ラット (SHR) の胃病変誘発は軽微である. 本研究は両ラットの Cyst 誘発胃潰瘍発生の差異に交感神経-副腎髄質系が果たす役割を検討した. SHRの胃 noradrenaline (NA), dopamine (DA) 含有量, 副腎の adrenaline (AD), NA, DA含有量はWKYに比し高値を示した. Cyst は両ラットの胃NA, 副腎ADを著しく減少させ, 交感神経-副腎髄質系に強い障害を与えたが, 胃潰瘍発生の顕著であつたWKYでより高度であつた. SHRの交感神経-副腎髄質系の機能はWKYに比し優位にあり, Cyst 投与後もその機能が保持されていることが, SHRの胃潰瘍惹起の抑制に作用したと考えられた.
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不撹拌水層を中心に
杉山 健二, 馬場 忠雄, 中條 忍, 細田 四郎
1991 年 88 巻 10 号 p.
2636-2643
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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インドメタシン小腸潰瘍形成の要因をラット小腸を用いて不撹拌水層と粘液糖蛋白合成の面から検討した. インドメタシン4, 10, 20, 50mg/kg皮下注後各1時間での不撹拌水層は投与量の増加と共に薄くなつた. インドメタシン投与後1, 3, 6, 12, 24時間と経時的に不撹拌水層を測定すると1~3時間の早期に薄くなつた. 固形飼料とともに可溶性食物繊維であるペクチンを投与すると, インドメタシンによる潰瘍形成は有意に抑制された. 組織器官培養法を用いた小腸粘液糖蛋白の生合成は, インドメタシン投与群では空腸で低下していた. 以上よりインドメタシンによる小腸潰瘍形成には不撹拌水層の菲薄化と小腸粘液糖蛋白合成の低下が関与していた.
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瓜田 純久
1991 年 88 巻 10 号 p.
2644-2652
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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111In-トランスフェリン (Tf) を用いて画像と便中漏出率より蛋白漏出性胃腸症の診断を試みた. 対象は原発性腸リンパ管拡張症2例, Ménétrier 病1例, Cronkhite-Canada 症候群1例, 潰瘍性大腸炎2例, Crohn 病2例, その他の蛋白漏出性胃腸症4例であつた.
111In-chloride 2~3mCi を患者血清15~20ml と in vitro で結合させ, 静注後経時的に撮像し, 72時間の蓄便中への漏出を検討した. 蓄便中の漏出率は対照群で0.48±0.26%, 患者群で平均7.95±3.65%と有意 (p<0.01) に高値であつた. 6例にシンチグラム上, 漏出部位が同定されたが, 他の6例は便中への漏出にもかかわらず, 画像上同定できなかつた. 漏出部位の明らかでなかつた6例はいずれも高度の下痢を伴つた広い病巣を有する症例であつた. 治療後臨床的に改善がみられた5例は, ともに便中への漏出率も減少した. 治療前シンチグラムで蛋白漏出部位が同定された3例は, 治療後に
111Inの集積を認めなくなつた. 蛋白漏出性胃腸症の診断には, 画像診断に加え, 便中の放射能の測定が必要と思われた.
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三澤 健之
1991 年 88 巻 10 号 p.
2653-2662
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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Thioacetamide 投与によるラット肝硬変モデルを長期間維持し, 門脈圧亢進状態が脾重量と脾組織に及ぼす影響を検討した. 肝線維化の進行に伴い門脈圧の亢進と体重当りの脾重量の増加が認められ, 両者の間に高い相関関係 (r=0.930, P<0.01) が認められた. 体重当りの脾重量は最高で対照群の4.8倍に達した. 脾臓の組織変化として, 門脈圧の亢進に伴う赤脾髄の拡大と白脾髄の縮小が認められ, 赤脾髄では脾洞様構造の増加, 脾索幅の狭小化, 細網細胞の増生が, 白脾髄では中心動脈周囲の線維化などが観察された. これらの組織変化はヒトの門脈圧亢進に伴う脾腫とぎわめて類似しており, このモデルが門脈圧亢進症による脾腫のモデルとして有用と思われた.
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松村 敏信, 矢田 清吾, 三好 康敬, 古味 信彦
1991 年 88 巻 10 号 p.
2663-2670
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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合成 protease inhibitor が乳頭部括約筋運動におよぼす影響について, 雑種成犬を用い検討した. チオペンタールナトリウム麻酔下に開腹し, gabexate mesilate と nafamostat mesilate を経静脈的に投与し, infusion system による乳頭部圧測定から乳頭部括約筋運動の変化を調べた. gabexate mesilate には乳頭部括約筋運動の抑制作用を認めた. nafamostat mesilate には乳頭部括約筋運動の亢進作用を認めた. 急性膵炎の治療に用いられる合成 protease inhibitor は, 乳頭部括約筋運動に影響を与えた.
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pHセンサー併用色素法と膵管造影法との比較
中川 浩, 内藤 靖夫, 塚本 純久, 三竹 正弘, 山田 貢, 石原 明良, 広岡 芳樹
1991 年 88 巻 10 号 p.
2671-2676
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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正常膵管像の得られた25例を対象とし, 小十二指腸乳頭 (副乳頭) の開存について, pHセンサーを併用したインジゴカルミン色素散布法 (色素法) と内視鏡的逆行性膵管造影法 (ERP法) とで比較検討した. 色素法により副乳頭は, セクレチン負荷前にも副乳頭から膵液排泄を認めるI型, セクレチン負荷後に副乳頭から膵液排泄を認めるII型, セクレチン負荷後にも副乳頭から膵液排泄を認めないIII型に分けられ, I型:II型:III型は12:4:9であつた. 一方, ERPにより Santorini 管の末端は棒状, 嚢状, 分枝状に分けられ, 棒状: 嚢状: 分枝状は19:2:4であつた. ERPによる副乳頭の開存例は18例であつた. またERP法では開存していても膵液排泄を認めない副乳頭が2例存在した. 以上から, 副乳頭の機能の検討には色素法が必要であることが判明した.
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長南 明道, 望月 福治, 池田 卓, 藤田 直孝, 李 茂基, 小林 剛, 木村 克巳, 松永 厚生, 安藤 正夫, 渡邊 浩光, 佐藤 ...
1991 年 88 巻 10 号 p.
2677-2680
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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星 進悦
1991 年 88 巻 10 号 p.
2681-2685
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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中島 康, 小松 眞史, 星野 孝男, 石田 真一, 後藤 充男, 正宗 研, 那須 宏
1991 年 88 巻 10 号 p.
2686-2690
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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本邦報告27例の検討
森岡 健, 牧野 博, 高桜 英輔, 萱原 正都, 竹山 茂, 荒川 文敬, 荒井 和徳, 斎藤 勝彦
1991 年 88 巻 10 号 p.
2691-2696
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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西方 宏昭, 平田 泰彦, 島村 隆二, 道免 和文, 工藤 二郎, 石橋 大海, 鬼塚 英雄, 織田 正道
1991 年 88 巻 10 号 p.
2697-2702
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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山城 研三, 納富 雄一, 高田 伸一, 鵜木 秀明, 三浦 良史, 大槻 眞
1991 年 88 巻 10 号 p.
2703-2708
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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元尾 南洋, 舟木 淳, 斉藤 清二, 樋口 清博, 井上 恭一, 渡辺 明治, 粕川 正夫, 藤田 敏雄, 伊藤 博, 川口 誠, 若木 ...
1991 年 88 巻 10 号 p.
2709-2713
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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藤野 泰宏, 黒田 嘉和, 宮崎 直之, 武中 篤, 姚 重華, 藤盛 孝博, 前田 盛, 斎藤 洋一
1991 年 88 巻 10 号 p.
2714-2718
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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岡田 恒良, 野浪 敏明, 三輪 高也, 山田 二三夫, 安藤 邦彦, 立松 輝, 杉江 茂幸, 近藤 達平
1991 年 88 巻 10 号 p.
2719-2723
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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朝来野 弦, 里見 昭, 石田 清
1991 年 88 巻 10 号 p.
2724
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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柳井 秀雄, 藤村 寛, 相部 剛, 多田 正弘, 松浦 伸二郎, 苅田 幹夫, 沖田 極
1991 年 88 巻 10 号 p.
2725
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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岩崎 高明, 野原 秋男, 一之瀬 方紀子, 富田 秀人, 大塚 伊砂子, 足立 譲一, 渡辺 嘉久
1991 年 88 巻 10 号 p.
2726
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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才津 秀樹, 吉田 正, 谷脇 智, 佐藤 英博, 大神 延喜, 松本 敦, 重富 和治, 杉山 俊治, 奥田 康司, 中山 和道, 大石 ...
1991 年 88 巻 10 号 p.
2727
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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大平 基之, 小野 稔, 幸田 弘信, 大田 人可, 関谷 千尋, 並木 正義
1991 年 88 巻 10 号 p.
2728
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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今村 幹雄, 手島 伸, 山内 英生
1991 年 88 巻 10 号 p.
2729
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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平野 鉄也, 真辺 忠夫, 戸部 隆吉
1991 年 88 巻 10 号 p.
2730
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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