日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
109 巻 , 11 号
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総説
今月のテーマ:肝内胆管癌診療のトピックス
  • 上西 崇弘, 山本 隆嗣, 竹村 茂一, 坂田 親治, 久保 正二
    2012 年 109 巻 11 号 p. 1872-1877
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    欧米における肝内胆管癌の罹患率および死亡率は,1970年以降に増加傾向が認められ,その原因として従来は危険因子と考えられていなかったウイルス性肝炎の持続感染による慢性肝障害が注目されている.ウイルス性肝炎を背景とした肝内胆管癌は肝細胞癌と類似した臨床病理学的特徴を有し,その切除成績は比較的良好と考えられているが,さらなる詳細な検討によりウイルス性肝炎関連肝内胆管癌に対する標準的な治療戦略の確立が望まれる.
  • 波多野 悦朗, 瀬尾 智, 竹本 研史, 北村 好史, 待本 貴文, 石井 隆道, 田浦 康二朗, 東 達也, 中本 裕士, 上本 伸二
    2012 年 109 巻 11 号 p. 1878-1884
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    肝内胆管癌は,危険群の設定が困難で,無症状のまま進行し進行癌の状態で発見されることが多い.唯一の根治的治療は手術であるが,予後因子のひとつとしてリンパ節転移の有無があげられる.2010年4月の診療報酬改定により,PET/CTが肝内胆管癌においても保険適応となった.PET/CTの意義は,術前の転移巣の検索,主腫瘍のFDGの取り込みからの再発予測,リンパ節転移の診断にある.PET陽性リンパ節をともなう肝内胆管癌の切除後の予後は非常に不良であることから,PETは術前化学療法の適応決定に期待されている.また,肝内胆管癌術後の再発パターンは多様であることから,術後の経過観察にも有用であろう.
  • 有泉 俊一, 山本 雅一
    2012 年 109 巻 11 号 p. 1885-1894
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    肝内胆管癌は世界的に増加傾向にある.肝内胆管癌には肉眼分類があるが,この肉眼分類は腫瘍の進展様式を反映している.したがって肉眼分類で臨床像,治療方針,切除成績が異なることが報告されている.肉眼分類の中では腫瘤形成型の頻度が最も多い.近年増加しているのも腫瘤形成型である.またB型肝炎,C型肝炎,アルコール性肝障害が肝内胆管癌のリスクとして報告されているが,慢性肝障害との合併も腫瘤形成型が多い.各肉眼型は術前の画像診断で分類が可能であり,手術治療方針の決定に有用である.肝内胆管癌の肉眼分類は外科治療において有益な情報を提供する.
  • 井岡 達也, 片山 和宏
    2012 年 109 巻 11 号 p. 1895-1901
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    肝内胆管癌の非切除治療は,胆道癌の一部として治療開発されてきたが,いまだに十分な成績ではない.また,外科切除後の再発も多く,抗がん剤化学療法の寄与すべき部分も多い.英国からの報告により,ゲムシタビンとシスプラチンの併用療法が切除不能胆道癌の標準治療となったが,胆道癌の術後補助療法については定まった見解がない.また,全身化学療法に比較し,肝動注療法などの肝内胆管癌独自の治療についてのエビデンスは絶対的に不足している.今後は,多施設共同研究によって,より多くの症例をスピーディーに集積できる体制を一刻も早く整え,肝内胆管癌のみを対象にした臨床試験が実施できることを期待したい.
症例報告
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