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坂東 毅, 田中 三千雄, 佐々木 博
1988 年 85 巻 9 号 p.
1629-1643
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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消化管の超音波内視鏡検査 (EUS) の際に行う「生食注入法 saline injection method」を考案した. 基礎的実験では切除胃の壁内に注入した生理食塩水が粘膜下層内に存在し, 粘膜下層内の腫瘤の外縁を取り囲むように移動する状態が超音波像と組織像で確認された. 本法を臨床例に応用した結果, 通常のEUSで病変の探索ができない症例において容易に病変の探索が可能となた (12例中11例), また病変と周囲層構造との位置関係が不明瞭な症例においてその明瞭な描写が可能となつた(22例中20例). 以上のように本法の有用性は明らかであるが, fibrosis と癌浸潤の識別および粘膜下層への微小な癌浸潤の診断に関しては本法の限界が考慮された.
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中島 千春, 真神 易, 東 健, 佐々木 善二, 川井 啓市, 井口 秀人, 関 知之, 河合 隆, 原田 容治, 斉藤 利彦
1988 年 85 巻 9 号 p.
1644-1648
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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著者らはラット十二指腸粘膜におけるEC, GおよびD細胞の細胞動態を
3H-thymidine による autoradiography (ARG) にて検討した. Wistar 系ラットに
3H-thymidine 1μCi/gを6時間ごとに7日まで連続投与を行つた後, 酵素抗体法により十二指腸粘膜の各種内分泌細胞を同定した上でARGを行い, 内分泌細胞の標識率を求めた.
3H-thymidine 単回標識でEC, G, D細胞はわずかに標識され, 連続標識2日後より標識率は急激に上昇し, 5-6日目でほぼ100%に達した. 以上の結果より, 十二指腸のEC, G, D細胞はわずかに自己増殖能を持ち, 多くは増殖細胞帯より新生, 機能を発現し, ほぼ5-6日で入れかわずものと考えられる.
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中村 武史, 森安 史典, 川崎 俊彦, 木村 達, 山下 幸孝, 伴 信之, 玉田 尚, 小野 成樹, 西田 修, 内野 治人, 小澤 和 ...
1988 年 85 巻 9 号 p.
1649-1655
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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67病変の肝腫瘍を, 超音波Bモード•パルスドップラー複合装置を用いて検討し, 得られた血流ドップラー信号と腫瘍組織及び血管造影所見を比較検討し, 以下の成績を得た.
1) 動脈, 肝静脈, 門脈由来と思われる3種の血流信号が, 肝腫瘍の内部および辺縁から得られた. 2) 血管造影上, 血管増生度の高い腫瘍程, 高流速の信号が得られる傾向があつた. 3) 動門脈シャントのある肝細胞癌6/6病変から, 70cm/sec以上の動脈性高速信号がえられた.
以上より超音波ドップラー血流信号を用いて肝腫瘍, 殊に肝細胞癌の診断ができる可能性が示唆された.
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渡辺 義郎, 大藤 正雄, 江原 正明, 木村 邦夫
1988 年 85 巻 9 号 p.
1656-1663
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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腫瘍径3cm未満の肝細胞癌 (小肝細胞癌) 156例を含む肝細胞癌453例を研究対象とした. 腫瘍径が小さいほど, 飲酒歴の陽性率は増大し, HB陽性率が低下し, 肝障害は高度であつた. 小肝細胞癌の多くは超音波検査により発見され, AFPは径3cm未満では200ng/ml以上の上昇は17%にすぎなかつた. 径2cm未満の3年生存率は58%と良好であつた. HB陽性群は軽度肝障害に, 飲酒群は高度肝障害に合併することが多かつた. 飲酒例の予後は比較的良好であり, AFP低値例が多かつた. 男性飲酒家において, 覚醒剤注射•刺青による非B型肝炎 virus 感染の可能性が示唆された. HB陽性肝硬変から肝細胞癌が発生する率は, HB陰性肝硬変と対比して高くはなかつた.
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斎藤 英胤, 渡辺 哲, 森實 敏夫, 松本 信吾, 岩渕 直人, 佐藤 逸朗, 織田 正也, 都築 俊治, 土屋 雅春
1988 年 85 巻 9 号 p.
1664-1671
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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肝細胞癌患者の手術時に得られた組織よりヒト肝癌細胞株HCC-Tを樹立した. 患者血清中抗A型肝炎ウイルス抗体, 及びB型肝炎ウイルス抗原, 抗体系は全て検出されず, 腫瘍はnonA nonB型慢性肝炎より進展した肝硬変症に伴つた肝細胞癌と考えられた. 細胞は10%胎児仔牛血清を含むRPMI-1640培養液中で培養管に付着して増殖し, population doubling time は24時間であつた. 光顕及び電顕による観察から, 細胞は上皮系細胞の形態を有し, 蛍光抗体法により alphafetoprotein が細胞内に認められた. 染色体数モードは64個で, ソフトアガー内での増殖が認められ, ヌードマウスに移植可能であり, 移植腫瘍は元の組織と類似し, 肝細胞癌の組織像を示した.
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三宅分類及び肝機能との関連について
西山 裕康, 具 英成, 藤原 澄夫, 大柳 治正, 斉藤 洋一
1988 年 85 巻 9 号 p.
1672-1680
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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肝硬変の形態学的特徴である偽小葉の平均面積, 平均形状係数とその標準偏差及び間質比の形態指標5項目をIBAS画像解析装置にて定量した. 肝硬変77例と正常13例とに各形態指標値に有意差を認め, 三宅分類の甲, 甲', 乙, 乙'の4型間には差を認めなかつた. 形態指標と肝機能検査との相関ではHPT, Alb, ZTT, KICG, Rmaxの相関係数が0.30-0.57と高く, 形態指標では形状係数の標準偏差と間質比が比較的肝機能と相関していた. 肝機能を総合的に得点化し形態指標との間で重回帰分析すると重相関係数は0.67となり, 総合的な評価により肝の形態から機能をある程度推測することが可能であつた.
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長谷部 修, 松田 至晃, 嶋倉 勝秀, 山口 孝太郎, 坂戸 政彦, 古田 精市
1988 年 85 巻 9 号 p.
1681-1685
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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久保 修一, 工藤 節, 荻原 泰, 石井 耕司, 岡島 存男, 羽鳥 知樹, 古河 一男, 杉本 元信, 安部 井徹, 渡辺 聖
1988 年 85 巻 9 号 p.
1686-1689
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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市川 正章, 鬼塚 俊夫, 市川 和男, 小原 淳, 高原 理, 星野 洋
1988 年 85 巻 9 号 p.
1690-1693
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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里井 重仁, 森本 晋, 込山 賢次, 小川 亮, 金崎 章, 坪井 良真, 宇井 忠公, 間瀬 豊, 永山 和男, 田中 照二, 堀口 正 ...
1988 年 85 巻 9 号 p.
1694-1698
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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鈴木 謙, 山田 昌弘, 武永 強, 山本 信彦, 佐々部 正孝, 高清水 一善, 田村 裕子, 黒沢 弘之進, 藤本 秀明, 大草 敏史, ...
1988 年 85 巻 9 号 p.
1699-1702
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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加藤 則廣, 斎藤 公志郎, 斎藤 吉男, 加藤 達雄, 島崎 信, 永木 正仁, 村上 啓雄, 杉原 潤一, 中村 俊之, 森脇 久隆, ...
1988 年 85 巻 9 号 p.
1703-1707
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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島山 俊夫, 香月 武人, 小佐井 就司, 与儀 喜邦
1988 年 85 巻 9 号 p.
1708-1711
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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蜂矢 仁, 宮治 真, 片桐 健二, 星野 信, 早川 富博, 川村 益生, 武内 俊彦, 松佐古 敬, 白井 智之, 山本 俊幸
1988 年 85 巻 9 号 p.
1712-1716
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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本邦報告例の集計を含めて
田中 明隆, 尾関 規重, 伊藤 重範, 高田 善介, 矢崎 裕, 斎藤 高明, 松垣 啓司, 犬飼 昭夫, 宮治 眞, 伊藤 誠, 武内 ...
1988 年 85 巻 9 号 p.
1717-1721
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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八木 一芳, 市田 隆文, 成沢 林太郎, 上村 朝輝, 岩田 和士, 大島 章, 市田 文弘
1988 年 85 巻 9 号 p.
1722
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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山崎 和文, 牧山 和也, 岩永 整磨, 水田 陽平, 久保 啓吾, 村田 育夫, 今西 建夫, 原 耕平
1988 年 85 巻 9 号 p.
1723
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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上田 順彦, 永川 宅和, 太田 哲生, 小林 弘信, 中野 泰治, 中村 隆, 前田 基一, 上野 桂一, 宮崎 逸夫, 藤田 信一
1988 年 85 巻 9 号 p.
1724
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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正田 純一, 松浦 健二, 馬原 礼二郎, 藤間 貞彦, 宮崎 浩, 田中 直見, 松崎 靖司, 大菅 俊明
1988 年 85 巻 9 号 p.
1725
発行日: 1988年
公開日: 2007/12/26
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