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松本 裕子, 松本 正廣, 根本 正樹, 鈴木 文孝, 早田 謙一, 北原 大文, 小林 良正, 次木 稔, 河崎 恒久, 金井 弘一
1994 年 91 巻 10 号 p.
1921-1928
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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内視鏡的硬化療法を用いた食道静脈瘤治療に際し,静脈瘤内注入法の反復により静脈瘤が全く認められなくなった状態を“静脈瘤内注入による完全消失(完全消失)”と定義した.治療後1年以上経過観察しえた100例では平均4年10カ月の観察期間中,静脈瘤の再発率は,完全消失7g例では8.9%であったが,静脈瘤残存21例では85.7%と高率であった.治療最終回の静脈瘤内注入時のvaricealographyでは径1mm以内の辺縁が不整で荒廃した微細な供血路(荒廃血管)が,完全消失75例中49例(65.3%)に描出されたが,残存16例では1例(6.3%)のみであった.静脈瘤内注入法による完全消失の確認には内視鏡所見のみならず荒廃血管の描出も重要な指標と思われた.
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飯嶋 淳滋, 松谷 正一, 税所 宏光, 大藤 正雄
1994 年 91 巻 10 号 p.
1929-1935
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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肝硬変症における胃粘膜び漫性発赤の臨床的意義を明らかにするために,肝硬変235例において胃粘膜病変の頻度およびび漫性発赤と潰瘍・びらんとの関連を検討した.また対象例中,経皮経肝的門脈力テーテル法を施行した96例では,胃粘膜病変と門脈圧および門脈側副血行路の発達パターンとの関連を検討し,び漫性発赤に関与する因子の検討を目的として多変量解析を行った.内視鏡所見の検討では,び漫性発赤を有する胃粘膜面で潰瘍やびらんが生じやすい傾向はみられなかった.門脈圧との関連では,び漫性発赤は門脈圧亢進症のない例ではみられなかったのに対して,門脈圧350mmH
2O以上の高い例では高率にみられた.また,食道静脈瘤を介する上行性側副血行路でび漫性発赤が高率であったのに対して,腎短絡路を形成する下行性側副血行路では低率であった.また,食道静脈瘤症例でも発達した腎短絡路が併存する場合には,び漫性発赤は低率であった.多変量解析でも,上行性側副血行路の発達がび漫性発赤の形成に関与する因子として最も重要であった.以上の結果から,肝硬変症における胃粘膜び漫性発赤の形成には門脈圧の高値に加えて,門脈側副血行路の形成様式が重要と考えられた.
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新谷 奈保子, 中島 常隆, 中久保 史, 成田 祐士, 永井 仁志, 平尾 豊, 渡辺 正弘, 横山 和正, 滝澤 英昭, 朝倉 均
1994 年 91 巻 10 号 p.
1936-1945
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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潰瘍性大腸炎(UC)に対する免疫グロブリン療法の作用機序を明らかにするために,デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘発ラット大腸炎モデルに対するγ-グロブリンの効果,およびその際の炎症性サイトカイン産生に対する効果を検討した.その結果,同種(ラット)γ-グロブリンは,血便の発症,および潰瘍の形成を有意に抑制した.また,大腸炎モデル血中あるいは大腸粘膜局所において,TNFα,IL-1α,IL-8の上昇が認められたが,同種γ-グロブリンはこれら炎症性サイトカインの大腸粘膜局所での産生を抑制する傾向を示した.したがって,UCに対する免疫グロブリン療法の作用機序の1つとして,大腸粘膜局所での炎症性サイトカイン産生抑制が示唆された.
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―長期観察に基づく抗腫瘍効果と予後の検討―
北 和彦, 江原 正明, 杉浦 信之, 大藤 正雄
1994 年 91 巻 10 号 p.
1946-1955
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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小肝細胞癌に対する経皮的エタノール注入療法(以下PEI)の長期成績について検討した.主腫瘍径3cm以下,3病巣以内の小肝細胞癌147例,183病巣を対象とした.累積生存率は1年96.3%,3年62.5%,5年40.7%であり,多変量解析では予後に最も影響した因子は肝障害度であった.死因は癌死よりも肝不全死が多かった.肝内非治療部累積再発率は1年26.9%,3年61.5%,5年86.9%であったが,半数以上の例で再度PEIが可能であった.多変量解析では非治療部再発に最も影響した因子は腫瘍数であった.治療効果判定には造影CTが最も確実であり,治療部位再発は2例のみであった.PEIは小肝細胞癌に対する有用な治療法と考えられた.
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―特に膵液に対する基質特異性に関して―
仙波 大右, 石原 敬夫, 森岡 恭彦
1994 年 91 巻 10 号 p.
1956-1962
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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BT-PABA test(PFD)が膵外分泌機能検査法とされる大前提は,基質BT-PABAが膵酵素α-chymotrypsinの特異基質とされている点にある.臨床例の成績から本検査の信頼性に疑問をもち,成犬を用いて,
in vivo,
in vitroの実験を行いこの大前提の検討を行った.
in vivoにおいて,膵酵素を完全に除いた膵全摘後の腸管および空置小腸内にBT-PABAを投与したところ,血中PABAの軽度上昇を認めた.
in vitroにおいて,これら腸管粘膜の関与を調べたところ,膵全摘後の小腸粘膜は対照群のそれよりも有意に高いBT-PABA分解能を示した.したがってBT-PABAは,
in vivoにおいては膵α-chymotrypsinの特異基質でないことが証明されたと考える.
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前川 透, 斉田 宏, 宋 泰成, 高橋 洋二, 金子 至寿佳, 貝谷 和昭, 池袋 英一
1994 年 91 巻 10 号 p.
1963-1966
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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谷口 正次, 古賀 和美, 指宿 一彦, 重平 正文, 長友 英博, 野辺 俊文, 小澤 仁雄
1994 年 91 巻 10 号 p.
1967-1972
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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篠崎 大, 鈴木 公孝, 久保田 芳郎, 沢田 俊夫, 樋口 芳樹, 石丸 悟正, 大矢 正俊, 鮫島 伸一, 武藤 徹一郎
1994 年 91 巻 10 号 p.
1973-1978
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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綾部 時芳, 野村 昌史, 蘆田 知史, 垂石 正樹, 榮浪 克也, 斉藤 裕輔, 折居 史佳, 千葉 篤, 藤城 貴教, 柴田 好, 高杉 ...
1994 年 91 巻 10 号 p.
1979-1985
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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窪田 久, 石崎 敬, 富所 隆, 銅冶 康之, 波田野 徹, 佐藤 祐一, 佐藤 貞之, 戸枝 一明, 杉山 一教
1994 年 91 巻 10 号 p.
1986-1991
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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吉田 勝俊, 鈴木 衛, 渡辺 和義, 林 朋之, 亀山 健三郎, 井上 雄志, 高柳 泰宏, 五十嵐 達紀, 羽生 富士夫
1994 年 91 巻 10 号 p.
1992-1996
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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西田 修, 原田 秀樹, 辻 将公, 細谷 泰久, 日下 輝年, 波田 重英, 坂 洋一, 堀井 充, 大野 辰治, 瀬古 修二, 杉山 建 ...
1994 年 91 巻 10 号 p.
1997-2003
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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大浪 更三, 福井 愛, 高橋 昌宏, 菅野 裕幸, 塚本 和彦, 佐藤 英幸, 小松 眞理, 梅津 佳英, 菊田 豊, 遠藤 清次, 三浦 ...
1994 年 91 巻 10 号 p.
2004-2008
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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久原 尚子, 横川 泰, 道免 和文, 荒瀬 高一, 中村 東樹, 浅山 良吉, 加藤 雅人, 中垣 充, 野尻 五千穂, 高橋 信, 石橋 ...
1994 年 91 巻 10 号 p.
2009-2015
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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西大路 賢一, 伊藤 義人, 阪本 善邦, 時田 和彦, 光藤 章二, 横田 昇平, 辻 俊三, 岡上 武, 加嶋 敬
1994 年 91 巻 10 号 p.
2016-2020
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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原 歩, 伊藤 貴, 吉岡 政洋, 小玉 博明, 徳井 幹也, 山川 弘, 長田 浩彦, 山高 謙一, 滝沢 建
1994 年 91 巻 10 号 p.
2021-2025
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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