日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
104 巻 , 6 号
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総説
今月のテーマ:NBI併用拡大内視鏡の有用性:早期食道癌と早期胃癌
  • 井上 晴洋, 加賀 まこと, 南 ひとみ, 菅谷 聡, 佐藤 嘉高, 木田 裕之, 里舘 均, 工藤 進英
    2007 年 104 巻 6 号 p. 774-781
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/05
    ジャーナル フリー
    拡大内視鏡観察にあたって,咽頭·食道などの扁平上皮領域においては,IPCL(intra-epithelial papillary capillary loop,上皮乳頭内毛細血管ループ)の変化に着目する.IPCLは,上皮基底層にもっとも近接して存在する血管であり,傍基底層·基底層の組織の変化に相関して特徴的な変化を示すと考えている.扁平上皮の内視鏡的異型度診断,さらに扁平上皮癌の内視鏡的深達度診断のマーカーになりうると期待される.IPCL type V-1は「拡張,蛇行,口径不同,形状不均一」の四徴をもって上皮内癌と内視鏡的に診断され,癌の浸潤にともないIPCL type V-2,V-3と破壊,腫瘍血管化が進んでゆく.IPCL type VNはsm深部浸潤癌に特徴的な所見である.NBI拡大内視鏡画像では,このIPCLが茶色の線として強調され,その視認性は著しく向上する.またヨード染色後の不染部における「ピンクカラーサイン」は,NBI画像では「メタリックシルバーサイン(metallic silver sign)」に相当し,とくにまだら食道での扁平上皮癌の拾い上げ診断の良い指標となる.
  • 八尾 建史, 松井 敏幸, 岩下 明徳
    2007 年 104 巻 6 号 p. 782-789
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/05
    ジャーナル フリー
    最近,ヘモグロビンに特異的に吸収される波長の光を用いた狭帯域光観察narrow band imaging(NBI)を胃拡大内視鏡に臨床応用できるようになった.本方法を用いると,白色光拡大内視鏡と比較して,高いコントラストで粘膜上皮下の微小血管構築像が観察できる,さらに粘膜表面微細構造もある程度捉えることができるようになった.さらに,なかではNBIでしか視覚化できない腸上皮化生粘膜に特有の所見light blue crestも報告されている.NBI併用拡大内視鏡は,白色光に比べて,早期胃癌と限局性胃炎の鑑別診断,早期胃癌の術前境界診断を,高い精度で,より容易に迅速に,非侵襲的に行える方法として期待される.今後,系統的に臨床試験を行い早期胃癌診断におけるNBI併用拡大内視鏡の白色光拡大内視鏡への真の上乗せ効果を検討する必要がある.
原著
  • 服部 昌志, 乾 和郎, 芳野 純治, 三好 広尚, 奥嶋 一武, 中村 雄太, 内藤 岳人, 今枝 義博, 堀部 良宗, 服部 外志之, ...
    2007 年 104 巻 6 号 p. 790-798
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/05
    ジャーナル フリー
    胆嚢癌20例,腺腫2例,ポリープ29例,腺筋腫症9例の計60例に対し造影超音波検査を行い有用性を検討した.染影パターンは線状,点状散在,点状びまん,樹枝状の4型に分類でき,癌20例は全例点状びまんか樹枝状であった.癌の輝度変化曲線は立ち上がりが急で,高輝度値が120秒後も持続した.染影パターンと120秒後の輝度値90以上を悪性とすると,正診率89.7%であった.病理組織学的検討では点状びまん,樹枝状で血管数,炎症の程度,血管径,面積比が高値であり,血管増生と炎症所見が血流の豊富なことを,血管径,面積比が高輝度値の持続を表していると考えられた.造影超音波検査は胆嚢疾患の診断に有用である.
症例報告
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