日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
71 巻 , 8 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 小林 千鶴子
    1974 年 71 巻 8 号 p. 739-754
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    正常人, 妊婦, 乳児, 小児, 肝炎, 肝硬変等における血清AFP値について検討した. その結果妊婦の血清AFPは妊娠7カ月で最高値を示し, そのAFP値と胎児体重の比が胎児のAFPの変動に平行した. 乳児のAFP値は漸減し12カ月で陰性化した. 生後3カ月までの乳児肝炎と先天性胆道閉鎖を比較すると前者の方がAFP陽性率AFP値ともに高い傾向を示した. 成人の亜急性肝炎, 劇症肝炎ではAFP値の高い症例が生存し, 肝炎急性期ではGOTに遅れてAFPが最高値に達した. AFP産生の遣伝子の形質が発現したときの肝細胞の蛋白合成能 (再生能力) を反映すると思われる. 肝硬変34例の5%棄却限界上限AFP値は206.9ng/mlでそれを越える上昇は肝細胞癌の疑がある.
  • 横村 徹
    1974 年 71 巻 8 号 p. 755-763
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ヒトに抗生物質を経口投与すると, 胆汁中のdeoxycholateとchenodeoxycholateの比 (DC/CDC比) が低下すると共に, glycine抱合とtaurine抱合の比 (G/T比) が低下し, 個体差が小さくなるのが認められた. この変化は難吸収性の抗生物質でも起ることから, 腸内細菌叢の変動が胆汁酸の抱合比に影響を与えることが示唆される. ラット, ハムスターでも同様の変化がみられたが, ハムスターに注射投与した場合, DC/CDC比が低下しないに拘らず, G/T比の低下を示した. 即ち, 肝の抱合系に対する抗生物質の直接の影響も否定できない. また, ヒトにおいてursodeoxycholateの増加する例がみられたので, 抗生物質の胆汁酸代謝経路に対する影響も考慮せねばならない.
  • 吉村 雪雄, 猪口 喜三
    1974 年 71 巻 8 号 p. 764-776
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    食道癌および噴門癌術後の症例を主な対象として, 消化吸収試験ならびに消化液分泌機能 (再建胃管および膵) 等を観察し, 術後消化吸収障害を起こす諸因子について検討した. また, 犬に手術を施行し, 14Clabeled fatを使用して中鎖脂肪と長鎖脂肪の吸収状態, 投与食物の通過コースの相違あるいはTruncal vagotomy等により脂肪の消化吸収にどの程度影響を与えるかについて観察した. 術後の糖質の消化吸収は余り障害されないが, 蛋白および脂肪の消化吸収は障害される. 特に脂肪の消化吸収は悪い. この点中鎖脂肪の投与は術後早期のカロリー源として有効である. Truncal vagotomyは脂肪の消化吸収に影響を与える.嚥下食物と消化液とのAsynchronyは術後のMalabsorptionの決定的な要因と考える.
  • 縄田 和雄
    1974 年 71 巻 8 号 p. 777-783
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    alkaline phosphataseには, その臓器起源により, 種々のisozymeがあり, これを分析することにより, 各種疾患の鑑別診断に有用であることはよく知られているが, 従来のisozyme測定法は必ずしも満足すべきものとは言えない.
    本論文では, Disc電気泳動法でacrylamideゲルを5%とし, 槽用緩衝液にはTRIS-borate緩衝液を用い, これをα-naphthyl acid phosphateおよびFast blue RR saltにより染色することにより, 従来用いられていた寒天泳動法に比べて, よりすぐれたalkaline phosphatase isozyme測定結果が得られる.
  • 縄田 和雄
    1974 年 71 巻 8 号 p. 784-798
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Disc電気泳動法により各種肝疾患時のalkaline phosphatase isozymeを調べた.またisozymeをより明確にするために阻害試験, 耐熱試験を併せておこなつた. この結果肝炎では特記すべきisozyme patternの変化はないが, 一部に小腸性alkaline phosphatase出現の見られる場合があり, 肝硬変症では小腸性alkaline phosphataseの出現が特徴的であり, 肝癌では原発性, 転移性を問わず, 原点に残るisozymeの出現および骨性alkaline phosphataseの低下が認められた. 原発性肝癌の中には正常臓器起源では説明できない異常isozymeの出現例がある. 以上によりDisc泳動法によるalkaline phosphatase isozymeの測定は, 肝疾患鑑別診断に有用である.
  • 鮫島 美子, 塩崎 安子, 水野 孝子, 笹川 美年子, 鈴木 惇, 龍見 幸二
    1974 年 71 巻 8 号 p. 799-807
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    我が国における薬物性肝障害の実態を知るため, 昭和19年1月より48年末にいたる30年間に国内の医学雑誌はこ掲載された薬物性肝障害の報告例を集計した. この期間に総数2, 862例報告されており, 中枢神経作用薬, 化学療法薬, 抗生物質, 循環器作用薬, 診断用薬, ホルモン・ホルモン作用物質などによる肝障害例の報告が多かつた.全期間の30年間を10年毎に3分して各年代毎の報告数をみると, 昭和39年から48年までの10年間に症例が集中し, 2, 543例 (88.86%) が報告されている. 報告数の多い個々の薬物について主要臨床症状, 起因薬物の投与日数, 診断方法, 成因, 治癒日数, 予後につき集計した. 本調査によつてわが国における薬物性肝障害の一面を知ることができると思われる.
  • 加藤 活大, 武山 直治, 武井 毅, 森島 正宏, 岡田 克彦, 大屋 文彦, 富村 公一, 山内 雅博, 小松 健彦, 小山 富嗣, 戸 ...
    1974 年 71 巻 8 号 p. 808-817
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    脂肪肝25例の臨床的特徴を総括して, 脂肪肝の成因, 診断に関して検討を試みると同時に, 4例に生検肝組織所見の推移を観察して治療の面にも若干の検討を加えた. 線維化を伴わない脂肪肝では肥満が共通にみられ, 血液生化学検査では諸家の報告に一致して, ある程度慢性肝炎との鑑別に役立つ特徴が認められた. 糖負荷後の血糖, 血清IRI, 血清FFAおよびその脂酸構成の推移の検討では脂肪肝自体に特異的な所見はみられなかつた. インシユリン分泌能は個人差が著しいことは脂肪肝の症因が単一では無いことを示唆していると考えられる. 肥満および大酒歴を有する例ではおのおの体重減少, 禁酒により組織学的にも肝脂肪滴の減少, 消失を認めた.
  • 1974 年 71 巻 8 号 p. 818-830
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 71 巻 8 号 p. 831-837
    発行日: 1974/08/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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