H. pylori除菌治療前後における
13C-UBTの有用性を検討した.対象は126例であり,内視鏡的診断法をゴールドスタンダードとした.ROC曲線より
13C-UBTのカットオフは感染診断時2.5‰で,感度,特異度,一致率は,96.2%,100%,96.8%,また除菌判定時は3.5‰で,それぞれ100%,95.8%,96.5%であった.除菌判定時に
13C-UBTが2.5‰以上5.0‰未満の症例を11.8%(10/85)に認め,2例は除菌不成功例,8例は除菌成功例であり判定困難な症例を多く認めた.除菌判定時には2.5‰以上5.0‰未満を判定保留域とし,再検査をすべきであることが示唆された.
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