-
宮本 二郎, 竹島 徹, 岩崎 洋治, 崎田 隆夫
1980 年 77 巻 1 号 p.
1-8
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
正常者26名を対象として胃食道内静止圧引き抜き曲線を記録し,LES最高圧,LES幅,昇圧帯面積,及び胃食道内圧較差について検討し,以下の成績を得た.(1)注入法は非注入法に比べあきらかに圧伝達の忠実性で優り,最高圧でみると非注入法で3.8cm H2O, 2.0ml/分注入法で21.2cm H2Oと非常に大きな差がみられた.(2) LES最高圧,面積は注入速度が増すと増加の傾向をみせるが,2.Oml/分以上ではプラトーに達し,注入速度が4.0ml/分になると逆に胃食道内圧較差が小さくなり,食道内水分貯溜が無視でぎなくなる.(3)測定点を呼気時,吸気時のどの点でとるかにより測定値に差がみられ,LES諸要素を表現する場合にはそのscoring methodを明記する必要がある.
抄録全体を表示
-
山田 好則, 吉野 肇一, 松本 純夫, 春山 克郎, 文 〓〓, 小林 米幸, 中村 修三, 斉藤 英夫, 久保田 哲朗, 熊井 浩一郎, ...
1980 年 77 巻 1 号 p.
9-17
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
1964年から1977年の間に,当教室において手術された最大径2cm以下の胃癌84例を,最大径1.0cm以下の24例(微小胃癌)と,1.1~2.0cmの60例(小胃癌)に分類し,その臨床的,病理学的特色と予後の検討を行つた.
微小胃癌,小胃癌の頻度は各々2.0,4.9%で,年齢分布は教室の全胃癌症例よりもやや若年に偏つていた.症状は約半数が上腹部症状を有し,約1/4は無症状であつた.
微小胃癌の87.5%,小胃癌の70.0%が早期胃癌で,小胃癌にはstage III, IVの進行例もみられた.
術後累積生存率は10生率で,微小胃癌83.6%,小胃癌71.1%であつた.再発死亡例は微小胃癌にはなく,小胃癌の7例に認められた.
抄録全体を表示
-
炭山 嘉伸
1980 年 77 巻 1 号 p.
18-25
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
本研究は,ネコの近位大腸を用いて,壁内神経分布と,セロトニン動態につき,コントロール群と,迷走神経切断群を,比較検討した.正常群では,Myenteric plexus及び,筋走内,粘膜内に交感神経であるadrenergic-Fiber, Nor-adrenalin (N. A)蛍光がみられ,副交感神経では,Ach-Esterase活性を観察し,その活性分布を明らかにした.Myenteric plexus内では,ganglion細胞が確認しえた.迷切群は,正常群に比し,adrenergic Intensityが強く,ACh Esterase活性は低下し,外来神経である迷走神経の切断が,壁内神経叢の分布に影響を与える事を確認した.Serotoninは,粘膜基底部に数多くみられ,迷切により,その数と,蛍光度の増加を確認しえたので,セロトニン遊離に,迷走神経が介在する事を証明した.
抄録全体を表示
-
第1報:ラクツロースおよび乳糖負荷による検討
鈴木 健二, 江渡 正, 鈴木 明夫, 柳谷 重利, 吉田 豊
1980 年 77 巻 1 号 p.
26-31
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
呼気水素試験(EHT)を健康成人30人について検討した.ラクツロース18g投与で4人(13%)が水素非産生型であつた.男性は女性より有意に水素産生能が低く,老年者も若年者より低い傾向にあつた.乳糖20gの投与では,ラクツロース負荷時のEHT (lactulose-EHT)値で補正することにより,LTT値との相関がみられた.EHTの施行に際し,水素産生能の個人差は無視できないが,それは除去するためのlactulose-EHT値による補正はきわめて有用である.
抄録全体を表示
-
肝障害遷延例を中心として
小畑 尚宏, 渡辺 明治, 林 正作, 東 俊宏, 遠藤 浩, 長島 秀夫, 堀見 忠司, 渕本 定儀, 阪上 賢一, 折田 薫三
1980 年 77 巻 1 号 p.
32-42
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
腎移植29症例のうち18例(62%)に肝障害が発症した.Azathioprine (AZP)漸減中の移植3ヵ月頃以後,すなわち免疫抑制状態から免疫応答の回復がみられる時期に,血清Alkaline phosphatase (Al-Pase)の増加を特徴とする肝障害遷延例8例がみられ,そのうち感染症などの合併症のため6例が死亡した.遷延症例でHBs抗原陽性は1例のみで,肝障害の発症に関連したと思われるサイトメガロ,単純ヘルペスや帯状ヘルペスウィルスなどの血清抗体価の上昇をみた症例はなかつた.遷延例5例のうち,chronic persistent hepatitisと急性肝炎類似の肝組織変化を示した2例を含めて,炎症細胞の浸潤は著明でなく,小葉中心性の肝細胞壊死,門脈域周辺の脂肪沈着,さらに胆管上皮の変性,細胆管の増生や胆栓と鉄の沈着など多彩な病変が観察された.腎移植後の肝障害には多面的な配慮が必要であることを強調した.
抄録全体を表示
-
有水 昇, 武者 広隆, 奥田 邦雄, 舘野 之男, 福田 信男, 松本 徹, 力武 知之, 宍戸 文男, 高圓 博文
1980 年 77 巻 1 号 p.
43-53
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
肝硬変症患者を中心に,放医研サイクロトロンより産生される
13N-アンモニアを注腸し,腸管より吸収された
13N-アンモニアの動態を観察した.
13N-アンモニアは,正常例では注腸後すみやかに吸収され,門脈を経て肝に集積した.一方,肝硬変症などの短絡路が著明な例では,かなりの部分の
13N-アンモニアが直接大循環に流入し,心および肺,脳などへの集積がみとめられた.そこで注腸後15分に心,肝領域での放射活性比
13N-H/L,および30分での脳領域の放射活性Brain30を求めた.さらに5分および15分では血中における
13Nmet aboliteの占める割合を測定し,
13N-metaboliteの出現の経時的変化を示す
13N-M
15/M
5を求めた.これらのindicesは,肝硬変症で高値を示し,食道静脈瘤の発達などの門脈圧亢進所見との相関を認めた.特に
13N-M
15/M
5は,ICGR
15などとの相関もあり,短絡路の発達を反映するだけでなく,有効肝血流量および肝を中心としたアンモニア代謝異常をとらえていることがわかつた.
抄録全体を表示
-
大岡 照二, 児島 淳之介, 清水 達夫, 志水 洋二, 高岡 愛明, 門奈 丈之, 山本 祐夫
1980 年 77 巻 1 号 p.
54-62
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
慢性活動性肝炎に対して副腎皮質ステロイド(CS)が有効か否かを確定するため,臨床的• 機能検査的,また形態学的にも類似した症例を選び,26例にCSを投与し,37例を非投与として両群を対比検討した.これらの患者は著者らの共同研究下に2ヵ月から9年の経過中2回以上の腹腔鏡下肝生検を施行すると共に,月に1回の肝機能検査をし検討した.CSはPrednisoloneで30mgを初回1日投与量とし1週毎に10~5mgずつ減量し,毎日又は隔日5mgを維持量とした.CS群は肝機能上改善し(0.05>p>0.02),組織像では炎症反応を抑制し(p<0.01),線維化の進展を防止した(0.05>p>0.02).小量とはいえ長期連用による副作用が心配されたが,臨床的に副作用は少なく,また肝細胞内への脂肪浸潤の増加も軽度であつた.HBs抗原陰性例では,陽性例に比べその効果はやや良好であつた.
抄録全体を表示
-
山田 英明, 小林 絢三, 三谷 栄時
1980 年 77 巻 1 号 p.
63-71
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
著者らの開発した感圧素子装置を用い,ウサギの胆道末端部運動を記録し,アミノ酸,脂肪酸を十二指腸内に投与することにより,内因性cholecystokininをreleaseせしめ,それによつて胆道末端部運動がどのような影響をうけるかを検討した.その結果,空腹無作為時にみられる胆道末端部運動は,両者の投与によつて初期には抑制され,その後に収縮弛緩運動がより強力かつ律動的におこるようになつた.また,この時期に一致して胆汁排出が起こつているのを直視下で確認した.以上より,effectiveな胆汁排出は,Oddi筋の持続的な弛緩に際しておこるのではなく,律動運動亢進時におこると考えられた.
抄録全体を表示
-
船冨 等, 八田 善夫
1980 年 77 巻 1 号 p.
72-81
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
polyacrylamide gel disc electophoresisにより,アミラーゼアイソザイムの易動度に関する修飾因子を検討した.アミラーゼアイソザイムは,37°Cで十数時間incubateする事により,そのbandの数が増し,incubation timeの長い程その変化は著明であつた.これはアミラーゼ活性の変化によるものではなく,また,pH 7~9の範囲内では差を認めなかつた.trypsin, trypsin inhibitor, neuraminidase, concanavalin A, ε-aminocaproic acidの影響も受けなかつたが,37°Cで重炭酸イオン添加により,bandの変化は促進され,添加濃度に相関した.
これは膵および唾液腺アミラーゼ共に認められ,本電気泳動法の特性からみて,アミラーゼの低分子化が想定された.
抄録全体を表示
-
山崎 嘉弘, 早川 哲夫, 野田 愛司, 青木 勲, 近藤 孝晴, 伊藤 和人, 飯沼 幸雄, 成瀬 達
1980 年 77 巻 1 号 p.
82-87
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
pancreozymin secretin試験(PST)正常群(n=17),最高重炭酸塩濃度(MBC)低下群(14),MBCを含む2因子以上低下群(10)の十二指腸液中リパーゼ活性を比濁法にて測定し,慢性膵炎における意義を検討した.膵外分泌機能低下に伴なう膵酵素排出量の低下の程度は,リパーゼ(PST正常を1とすると,1因子0.57,2因子以上0.12)の方がアミラーゼ(1,0.71,0.22)より著明であつた.また,酵素排出量低下の頻度は,リパーゼ(20/24,83%)の方がアミラーゼ(14/24,58%)より大であつた.アミラーゼ正常,リパーゼ異常例は25%(6/24)にみられたが,逆は1例もなく,アミラーゼに比しリパーゼ排出量測定の方が軽症慢性膵炎の診断に適すると考えられる.
抄録全体を表示
-
菊池 彬夫, 西沢 諒一, 新谷 史明, 山口 巖
1980 年 77 巻 1 号 p.
88-91
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
宗像 良雄, 日比 紀文, 鈴木 紘一, 向井 美和子, 朝倉 均, 土屋 雅春
1980 年 77 巻 1 号 p.
92-97
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
松田 彰史, 渡辺 精四郎, 森本 哲雄, 佐々木 まゆみ, 児玉 隆浩, 沖田 極, 竹本 忠良
1980 年 77 巻 1 号 p.
98-101
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
森田 真子, 大坪 千秋, 神津 忠彦, 柴田 泉, 土岐 文武, 大井 至, 竹内 正, 高田 忠敬, 中村 光司, 浜野 恭一, 小林 ...
1980 年 77 巻 1 号 p.
102-106
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
迫 康博, 船越 顕博, 木村 寿成, 若杉 英之, Masaharu MOTOMURA, 井林 博, 池尻 泰二, 牛島 賢一, 鎌田 重 ...
1980 年 77 巻 1 号 p.
107-111
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
五関 謹秀, 森 重夫, 羽生 丕, 毛受 松寿, 村上 忠重
1980 年 77 巻 1 号 p.
112
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
東 秀史, 瀬戸口 敏明, 香月 武人
1980 年 77 巻 1 号 p.
113
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
-
山本 泰朗, 山本 泰猛, 伊藤 憲一
1980 年 77 巻 1 号 p.
114
発行日: 1980/01/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー