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椎名 秀一朗, 丹羽 泰郎
1994 年 91 巻 4 号 p.
821-828
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
フリー
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藤川 晴信, 西條 哲也, 伊東 進, 伊井 邦雄
1994 年 91 巻 4 号 p.
829-838
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
フリー
ラットの下部十二指腸および前胃部の結紮により,24時間後に逆流性食道炎の作製に初めて成功した.肉眼所見ではびらんおよび食道壁の肥厚がみられた.組織所見では早期に重層上皮の菲薄化,乳頭の延長がみられ,24時間後に重層上皮の脱落,粘膜筋板の離開および粘膜固有層を中心に食道組織の広範囲に炎症性細胞浸潤がみられ,粘膜下層の浮腫を顕著に認めた.食道壁の肥厚は粘膜下の著しい炎症性変化によると考えられた.一方,下部十二指腸結紮では食道炎の発生は認めなかった.本モデルでは胆汁酸の逆流を認め,貯留胃内容の総酸度は低値であり,胃液および十二指腸液の逆流が関与する食道炎の病態生理の検討に有用と考えられた.
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江頭 由太郎
1994 年 91 巻 4 号 p.
839-848
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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原発巣である粘膜内癌部の組織型が分化型癌である進行胃癌79例を,粘液組織化学的に胃型,腸型,混合型に分類し,それらと深部浸潤部組織型および浸潤様式との関連を検討した.胃型30.4%,腸型19.0%,混合型45.6%,粘液(-)5.1%で,従来考えられていたより高頻度に胃型形質の発現がみられ,胃固有腺由来の分化型癌が少なからず存在することが示唆された.胃型はさらに腺窩上皮(F)型37.5%,幽門腺(P)型37.5%,FとP型の混在(M)型25.0%に亜分類された.深部浸潤部の組織型が未分化型に変化した症例が腸型,胃型ともに高頻度にみられ,混合型では有意に低率であった.深部浸潤様式に関してはF型で非充実性に浸潤する傾向が強く,一方P型では全例が充実性増殖を示した.以上のように胃分化型腺癌において胃・腸型形質発現と壁内進展様式は深く関連していた.
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瀬川 昂生, 有沢 富康, 丹羽 康正, 加藤 忠, 塚本 純久, 後藤 秀実, 早川 哲夫, 中澤 三郎
1994 年 91 巻 4 号 p.
849-853
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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入院および外来の患者,延べ387名より胃管にて空腹時に有管法にて分画採取した基礎およびテトラガストリン刺激後のpH0.95からpH6.9までの標本,3206検体を用いて胃液のpHと滴定酸度(mEq/l)との関係について検討した.一定のpHに対応する滴定酸度は一定した値ではなく,かつその変動幅はpHが高いほど大であったが,pHが高くなるとともに酸度は全体として低下し,pH(X)と滴定酸度(Y)との関係の近似式(Y=369.19-424.09X+203.66X
2-48.29X
3+5.57X
4-0.25X
5)を求めることができた.また,これにより計算したヒト胃液のpHから酸度(mEq/l)を求める換算表を日常臨床のために呈示した.
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渡 二郎, 下田 忠和, 池上 雅博, 並木 正義
1994 年 91 巻 4 号 p.
854-862
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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5mm以下の微小表面型腫瘍を対象に,種々の画像解析から病理組織構築を明らかにし,表面陥凹型の粘膜内での発育様式について表面隆起型と比較検討した.その結果,表面隆起型では病変の大きさが,表面陥凹型では粘膜内全層性発育率(全層率)が病理組織構築に関与する主な因子であった.また,表面陥凹型において辺縁隆起に腫瘍腺管を認めるもの(PG群)と認めないもの(NPG群)では,全層率と病変の大きさに対する中心陥凹部の粘膜厚の関係で同様の病理組織構築を示していた.以上の結果より,微小病変においても表面隆起型と表面陥凹型の発育様式は異なり,さらにPG群とNPG群は表面陥凹型として一括して扱うことが可能と考えられる.
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玉田 喜一, 上野 規男, 市山 雅彦, 関 秀一, 加納 隆, 福田 正巳, 冨山 剛, 西園 孝, 岩尾 年康, 木村 健
1994 年 91 巻 4 号 p.
863-874
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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肝外胆管癌例におけるintraductal ultrasonography(IDUS)の壁深達度診断能を他の画像診断法および切除標本と比較検討した.従来のEUSは非観血的に壁深達度診断が可能な検査法であるが,早期癌と進行癌の鑑別は困難であり,かつ肝門部胆管癌の診断能は不良であった.これに対し,IDUSは肝門部を含め肝外胆管を盲点なく描出可能であり,特に早期癌と進行癌の鑑別に有用であった.したがって,IDUSは非観血的手法であるEUSの弱点を充分に補うきわめて精度の高い壁深達度診断法であり,肝外胆管癌の適切な術式の選択には不可欠な検査法と考えられた.
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吉岡 うた子, 中川 雅夫, 馬場 忠雄, 細田 四郎
1994 年 91 巻 4 号 p.
875-886
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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外因性,内因性prostaglandinのラット膵外分泌に及ぼす影響を
in vivo および
in vitro で検討した.16,16-dimethyl prostaglandin E
2(DMPGE
2)を
in vivo で投与すると,非投与群と比べて内因性CCK,外因性セルレイン刺激下では蛋白分泌量が,セクレチン刺激下では膵液量,重炭酸塩分泌量が低下した.遊離膵腺房を用いた検討では,DMPGE
2 添加により,アミラーゼ基礎放出は変動せず,CCK-8 10
-11~3×10
-11M刺激下ではアミラーゼ放出量は低下した.セクレチン刺激下 DMPGE
2 添加,セルレイン刺激下インドメタシン添加ではアミラーゼ放出量に変化はみられなかった.DMPGE
2 添加により,セルレインによるcyclic GMPの増加は抑制されたが,cyclic AMPには変化はみられなかった.以上より,生理的,薬理的濃度のCCK刺激下では,DMPGE
2 は膵腺房に対する直接作用により膵酵素分泌を抑制するが,それは cyclic AM Pではなくイノシトールリン脂質系を抑制している可能性が示唆された.
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高田 昭, 松田 芳郎, 高瀬 修二郎, 奥平 雅彦, 太田 康幸, 辻井 正, 谷川 久一, 蓮村 靖, 佐藤 信紘, 石井 裕正, 原田 ...
1994 年 91 巻 4 号 p.
887-898
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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C型肝炎ウイルス(HCV)感染を加味したアルコール(AL)性肝障害の実態を分析するために,文部省科学研究費補助金総合(A)武内班および高田班が提案した診断基準試案に準拠して,全国の病院にアンケート調査を依頼した.武内班の基準による分析では,最近6年間でのAL性肝障害の頻度に大きな変化はなかったが,AL性肝硬変における肝癌の合併率は増加した.以前の成績とつなげると,比較的急速に増加していたAL性肝障害の頻度は,1980年以降は並行状態で,わが国におけるAL性肝障害の実態はほぼ安定期に入ったと考えられた.しかし,AL性肝硬変での肝癌の合併頻度は直線的な増加を続けていた.高田班の基準による分析では,AL性肝障害の約2/3はAL単独に,残りの大部分はALとHCVの合併に起因しており,HCV単独による例はまれであった.AL性肝炎,肝線維症ではALのみが,大酒家慢性肝炎ではALとHCVの合併が病因の主体となっており,肝硬変ではAL性とAL+HCVが半々であった.肝癌ではAL+HCV性が多く,肝癌の合併にはHCVの関与がきわめて重要であると推定された.
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小畑 伸一郎, 東 輝一朗, 河野 文夫, 藤岡 靖也, 真田 功, 清川 哲也, 木村 圭志, 前田 和弘, 高月 清
1994 年 91 巻 4 号 p.
899-903
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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赤木 盛久, 土肥 豊子, 田中 信治, 吉原 正治, 田利 晶, 伊藤 正樹, 春間 賢, 隅井 浩治, 岸本 眞也, 梶山 梧朗, 田中 ...
1994 年 91 巻 4 号 p.
904-909
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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竹平 安則, 室久 敏三郎, 北川 陸生, 玉腰 勝敏, 川西 幸衛, 中島 千春, 中村 俊文, 小林 宏始
1994 年 91 巻 4 号 p.
910-916
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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大湾 朝尚, 佐久川 廣, 山城 章裕, 金城 福則, 斉藤 厚, 嘉手納 啓三
1994 年 91 巻 4 号 p.
917-921
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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谷村 慶一, 森岡 健, 牧野 博, 高桜 英輔, 蒲田 敏文, 細 正博, 山岸 文範
1994 年 91 巻 4 号 p.
922-927
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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岸本 秀雄, 中村 従之, 大場 泰洋, 都築 尚生, 伊藤 和幸, 犬飼 政美, 山田 尚史, 黒川 隆, 祖父江 雅至
1994 年 91 巻 4 号 p.
928-932
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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松崎 祐子, 日野 啓輔, 西崎 優子, 寺井 崇二, 奥田 道有, 萱野 幸三, 久保田 政文, 竹中 一行, 森 健治, 山下 仰, 増 ...
1994 年 91 巻 4 号 p.
933-937
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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坂本 宗久, 芹澤 宏, 日比 紀文, 都築 義和, 浜松 永昌, 三浦 総一郎, 石井 裕正, 北島 政樹, 鳥潟 親雄, 土屋 雅春
1994 年 91 巻 4 号 p.
938-943
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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多田 稔, 伊藤 文憲, 小俣 政男
1994 年 91 巻 4 号 p.
944-947
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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