日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
101 巻 , 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
総説—第45回大会から—
  • 樋野 興夫
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 101 巻 8 号 p. 855-859
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/05/13
    ジャーナル フリー
    「発がん」はがんに関しての学問で, 「形態」, 「起源」, 「進展」などを追求する学問分野である. われわれが, 「がん」をどのように考えるかがとても重要なことである. 「がん」に対する概念がわれわれの世界観, 人生観, ひいては日常の決断や行動をも決定する場合が多々あるからである. 人間にとって研究の最終的な目標は, 「永遠の生命」への本能的な挑戦ではないであろうか? われわれを死に追いやる「内なる敵」である癌細胞が実は何年でも生きる能力を持ち「長寿」であり, あたかも「永遠の生命」を獲得しているかのごとく見えるのは何とも人間にとっては皮肉なことである. 『がん哲学』の根拠がここにある.
今月のテーマ : 膵嚢胞性腫瘍の診断と治療
  • 須山 正文
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 101 巻 8 号 p. 860-864
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/05/13
    ジャーナル フリー
    膵嚢胞性疾患について概説した. 腫瘍性嚢胞の代表は粘液性嚢胞腺腫 (MCT), 漿液性嚢胞腺腫 (SCT), solid-pseudopapillary tumor (SPT) である. 典型例は画像診断で鑑別が可能である. 画像診断では横断画像が主体をなし, 体外式超音波 (US)・CTなどで拾い上げられ, CT・MRI・超音波内視鏡 (EUS) で鑑別診断がなされる. たとえばEUSは空間分解能に優れUSでは高エコーとして描出される小嚢胞も嚢胞として描出することが可能でSCTの診断に適している. それぞれの診断法の特徴を駆使することが正確な診断に必要である.
  • 杉山 政則, 鈴木 裕, 阿部 展次, 跡見 裕
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 101 巻 8 号 p. 865-871
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/05/13
    ジャーナル フリー
    膵嚢胞性腫瘍は病理学的に多種類に分類され悪性度・予後が異なり, 治療方針も異なる. 膵管内乳頭粘液性腫瘍の手術適応は悪性が疑われる症例 (主膵管型・混合型腫瘍, または大嚢胞径か大壁在結節の分枝膵管型腫瘍) と有症状例である. 5年生存率は腺腫~非浸潤癌でほぼ100%, 浸潤癌で約50~60%である. 粘液性嚢胞腫瘍は悪性化しやすく, 良悪性の術前診断が困難であり, すべてが切除の適応である. 5年生存率は腺腫~非浸潤癌でほぼ100%, 浸潤癌で約30~60%である. 漿液性嚢胞腫瘍はほとんどが良性であり, 無症状ならば経過観察でもよい. Solid-pseudopapillary tumorは良悪性境界病変であり切除の適応である. 腫瘍の完全摘出により95%以上の症例で根治できる.
原著
  • 井口 東郎, 安田 幹彦, 松尾 亨, 澄井 俊彦, 船越 顕博
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 101 巻 8 号 p. 872-878
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/05/13
    ジャーナル フリー
    近年, 膵癌においても骨転移合併例に遭遇する機会が増加しており, その臨床的特徴について検討し, 対策について考察を加えた. 膵癌骨転移は膵体尾部癌で多く, 肝転移をともなう症例が多かった. 骨転移の型は溶骨型で, 骨代謝マーカーで溶骨を反映する血清1CTPの上昇が認められた. 骨転移成立には破骨細胞の活性化が重要な過程であるが, 膵癌骨転移症例では破骨細胞活性化作用を有するPTHrP, IL-6, VEGFの血中レベルが上昇していた. 膵癌で骨転移合併後の生存期間は長くないが, 診断および治療開始の遅れからQOL低下を招いている. 膵癌の経過観察では, 骨転移を念頭におくことと, 1CTPの定期的な測定が早期診断にとって重要と考えられる.
症例報告
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