日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
77 巻 , 12 号
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  • 谷口 勝俊
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1871-1878
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    消化性潰瘍胃の胃排出を調べるために,正常人22例,胃・十二指腸潰瘍(術前・術後)228例にGastroscintigram (GSG)による胃内容排出機能検査を施行した.胃排出時間(T 1/2)と胃排出パターンをもちいて検討した.その結果,正常人の胃排出に比べ胃潰瘍の胃排出が遅く,十二指腸潰瘍が速いことはそれぞれの潰瘍の成因と関連が深いと考えられた.潰瘍の時相では,活動期の胃排出が治癒期よりも遅延した.術後胃の胃排出からは,胃潰瘍には教室の幽門括約筋保存胃半切除術が,十二指腸潰瘍には選択的近位迷走神経切離術が最も生理的に近い術式であつた.さらに,本法(GSG)は消化性潰瘍の治療術式の選択,ダンピング症候群の予測,術後胃の機能の評価に有用であつた.
  • 西岡 利夫, 関口 利和, 大和田 恒夫
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1879-1889
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ヒト胃十二指腸運動に及ぼすセクレチンの影響を検討するために,20名の対象においてlow compliance pumpを用いたopen-tip法により長時間連続運動測定を行つた.その結果ヒトの自発性interdigestivemigrating motor complex (MMC)には胃から発現するもの(GI-MMC)と十二指腸以下から発現するもの(I-MMC)とがあることがわかつた.またセクレチン2U/kg投与では13例中11例に十二指腸から発現するMMC様の運動(SI-MMC)がみられた.セクレチンの投与量を変えても,出現したSI-MMCの性質には有意差はみとめられず,セクレチンが自発性MMCの発現に関与している可能性が示唆された.
  • 小川 俊樹
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1890-1899
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    正常者および消化性潰瘍患者に各種負荷試験を実施し,さらに十二指腸粘膜組織の周辺灌流実験を行つて,モチリンの分泌動態を追究した.モチリンの放出は,meat soup,タンパク質,脂肪の摂取および十二指腸酸性化により刺激され,ブドウ糖摂取ならびにインスリン低血糖により抑制された.消化性潰瘍患者でも三種の負荷試験によりモチリンの放出がみられ,迷走神経切断術後にもインスリン低血糖により抑制がみられた.周辺灌流実験では,pH2溶液とタウロコール酸はモチリンの放出を刺激し,ソマトスタチンはこれを抑制した.モチリン放出には,食餌の組成,胃酸,胆汁酸などが直接的に関与し放出抑制には二次的因子が関係すると考えられる.
  • 友田 恒典, 中野 康夫, 陰山 克
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1900-1904
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    免疫抑制剤,抗癌剤投与時に腸内細菌のバランスが乱れ生体に有害なアミン産生腸内細菌が増加する傾向がある事を前報で述べた.そこで本報告では,かかる状態に更に乳酸菌製剤を経口投与せる場合の腸内細菌の変動をマウスについて検し,またこれら投与乳酸菌の腸内定着性をしらべた.
    これら乳酸菌投与により,腸内細菌のバランスの乱れは抑制され,胃,小腸,大腸においても乳酸菌の増加を認めた.また,乳酸菌製品長期投与の方が短期投与にくらべて腸管における定着性がすぐれていた.
  • 山城 雄二
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1905-1914
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラットおよびヒトの肝細胞質蛋白(肝内蛋白)と色素との結合性をゲル濾過により観察した.BSPとY蛋白,Z蛋白,X蛋白の結合には選択性,飽和性,規則性がみられたが,ICGにはみられなかつた.平衡ゲル濾過法により結合定数と結合容量を測定すると,BSPでは結合定数が高く結合容量の低い蛋白と,結合定数が低く結合容量の高い蛋白がみられた.ICGにおいても同様の蛋白がみられたが,結合性の相違はBSPほど明瞭でなかつた.ヒト肝内蛋白の溶出パターンおよび色素の結合性はラットと異なり,また体質性黄疸や体質性ICG排泄異常症と正常対照とには差がなかつた.
  • 溝口 靖紘, 阪上 吉秀, 志波 孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1915-1922
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    結核死菌感作モルモットのリンパ節細胞をin vitroでPPDで刺激し,催胆汁うつ滞因子を含む培養上清を得た.この培養上清をSephadexG-75カラムで分画し,さらに得られた活性分画をDEAE-celluloseカラムクロマトグラフィーにより分画して,2つの活性分画を得た.この2つの分画を別々にRNase, DNase,trypsinおよびneuraminidaseで処理して,これらの酵素処理の活性因子におよぼす影響を検討した.すなわち,各種の酵素で処理した後,ラットの腸間膜静脈に注入して胆汁排泄量の変化をしらべると,両分画ともRNaseまたはDNase処理によつてほとんど活性の変化を示さなかつた.これに反して2つの分画を別々にtrypsinまたはneuraminidaseで処理すると,催胆汁うつ滞活性は著明に低下した.これらの結果から,催胆汁うつ滞因子の作用には核酸は関与せず,本因子は糖蛋白質の性質を有するものと推測された.なお,ゲル濾過の成績からこの活性因子は2~4万の分子量をもつと考えられる.
  • 銭谷 幹男, 加藤 由美子, 高橋 弘, 出浦 正倫, 清水 能一, 相沢 良夫, 秋庭 真理子, 斎藤 礼郎, 飛鳥田 一朗, 三枝 苗成 ...
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1923-1929
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝疾患患者末梢血中のADCCのeffector cellであるK-cellをヒツジ赤血球を標的細胞とするプラック法を用い検討した.本法は簡便であり,臨床的に充分応用可能であつた.慢性肝疾患患者のK-cell populationは健常人に比し低下が認められ,この原因の1つとして患者血清中にK-cellのFcレセプターをblockする因子が存在することを示した.また副腎皮質ステロイドによりK-cell populationはin vivoでもin vitroでも低下することが明らかとなつた.同一症例での継時的検討でK-cell populationには変動がみられた.末梢血中のK-cell populationは肝疾患における新しい免疫学的指標になる可能性がある.
  • 中源 雅俊, 澤武 紀雄, 千代 英夫, 若林 時夫, 尾崎 監治, 登谷 大修, 服部 信
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1930-1937
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ALP isoenzymeの一種であるいわゆるvariant ALPをpolyacrylamide gradient gelを支持体とした電気泳動法で検出し,本isoenzymeの肝細胞癌患者血清における診断的意義を検討した.本isoenzymeは肝細胞癌94例中17例18.1%に認められたが,その他の癌69例および良性肝胆道疾患には検出されなかつたことより,肝細胞癌に特異性の高いtumor markerであると考えられた.AFPやnovel γ-GTPの陽性率に比して低いが,本isoenzymeはAFPのtiterやnovel γ-GTPの有無には無関係に出現し,variant ALPのみの陽性例が94例中4例にみられた.以上よりAFP陰性または低値例,あるいはnovel γ-GTP陰性肝細胞癌で有力なtumor markerがない現在,AFPやnovel γ-GTPと同時にvariant ALPを検索することは,肝細胞癌の血清生化学的診断の一つとして有用であると考えられる.
  • 高瀬 修二郎
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1938-1947
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    急性および亜急性肝炎について,主として肝で合成されるrapid turnover serum proteinの診断的意義を検討した.Hepaplastintest (Hp-T)の経過の追跡より帯状壊死の発生を,α2HS glycoprotein (α2HS)の変化より亜広範壊死の発生をある程度は推測しうるが,各蛋白単独の変化ではその診断的意義には限界があり,両者を組み合せるとその意義はより明確となり,α2HS及びHp-Tがともに高度に低下している場合には広範・亜広範壊死の可能性がきわめて強く,両者の中等度低下は比較的大きな帯状壊死である可能性があると考えられた.しかしprealbuminは急性肝炎のすべてで低下し,肝病変の広がりの診断には必らずしも有用とはいえなかつた.
  • 藤嶋 彰, 藤田 英雄, 斉藤 美和子, 白井 祐一, 菅 充生, 細川 幸夫, 横山 洋子, 木下 博, 安斎 哲郎
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1948-1954
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝性脳症患者11例にglucagon-insulin(G-I)療法を行い,本療法の有効性を検討した.G-I療法で救命効果は6/11例,意識覚醒効果は9/11例に認められ,覚醒までの治療日数は平均3.7日であつた.肝性脳症改善前後の血中アンモニアを比較すると,意識覚醒例では56%の減少が認められ,肝機能検査では劇症肝炎において著明なGOT, GPT改善作用があつた.さらにG-I点滴静注前後3時間で,肝性脳症患者ではアンモニアの急速な減少を認め,総アミノ酸値は正常対照,肝硬変症および肝性脳症患者すべてに減少が認められ,BCAA/AAA比はG-I点滴静注により変動した.以上よりG-I療法は従来の治療法に劣らない極めて有効な治療法であり,本療法の作用機序について文献的考察を加えた.
  • 松代 隆, 趙 弘実, 長嶋 英幸, 面川 進, 山本 協二, 針生 常郎, 立山 正
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1955-1962
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    手術時採取した胆嚢胆汁(対照15例,コ系石13例)を用いて,1個の混合石から作製した薄切連続切片に対する溶解能を顕微鏡下に観察した.対照胆汁では胆汁に胆石切片を浸漬後1時間でその溶解をみたもの9例,3~5時間では6例であつた.一方,コ系石胆汁ではそれぞれ3例,7例で残りの3例には溶解現象はみられなかつた.胆汁組成では対照例のコレステロール(Ch),総胆汁酸量(TBA)がコ系例に比し有意に高かつた.胆汁組成と溶解能をみると,いづれの胆汁もChとTBAのモル比が同じでもTBAの絶対濃度が高い胆汁は強い溶解能を示した.以上より胆汁のコレステロール溶存能はTBAの絶対量に大きく影響されると推論した.
  • 島山 俊夫, 香月 武人, 野崎 藤子, 吉田 隆亮, 勝屋 弘明, 杉沢 徹
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1963-1967
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 堀口 祐爾, 伊藤 圓, 中島 澄夫, 中野 浩, 水野 文雄, 山内 雅博, 三浦 馥, 山口 晃弘, 川瀬 恭平, 近藤 成彦
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1968-1972
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 清水 勝, 杉原 潤一, 大山 正己, 川出 靖彦, 武藤 泰敏, 高橋 善彌太, 加藤 一夫, 亀谷 正明, 高桑 薫, 中島 鉄夫, 時 ...
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1973-1978
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 尾崎 秀雄, 内藤 聖二
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1979-1983
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    膵癌早期診断の実態がどのようなものであるか,ということを把握するために,全国63施設よりの1,210例のアンケート調査にもとずく集計を行つた.確診をえた893例の膵癌で切除されたものは274例,31%(頭部癌38%,体尾部癌21%,全体癌7%)である.また手術時の癌の大きさは3.1cm以上が85%(切除率25%),3cm以下の比較的小さい癌は15%であつた(切除率88%).3cm以下の癌の症状は黄疸が76%を占め,黄疸のない症例では上腹部痛,悪心嘔吐,食欲不振,腫瘤触知,倦怠感,腰背部痛,体重減少などを認めた.検査法は,経皮経肝胆管造影,内視鏡的逆行性胆管膵管造影,腹部血管撮影がこれら小さな癌の診断に有効であつた.
  • 山下 佐知子, 山本 晋一郎, 日野 一成, 大橋 勝彦, 平野 寛
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1984
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 土屋 幸浩, 大藤 正雄, 江原 正明, 仲野 敏彦, 品川 孝, 常富 重幸, 松谷 正一, 木村 道夫, 守田 政彦, 木村 邦夫, 税 ...
    1980 年 77 巻 12 号 p. 1985
    発行日: 1980/12/05
    公開日: 2007/12/26
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