日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
81 巻 , 3 号
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  • 川村 武, 石森 章, 佐藤 恒明, 小泉 文明
    1984 年 81 巻 3 号 p. 811-816
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    血中PG 1は胃底腺機能を反映する指標のひとつとして知られているが, これまで胃液分泌能の指標として繁用されてきた胃液検査成績と比較してみると, 血中PG 1は確かに基礎酸分泌量 (BAO), 最高酸分泌量 (MAO), 基礎ペプシン分泌量 (BPO), および刺激後ペプシン分泌量 (SPO) とのあいだに有意の相関を示すことが認められた. しかし生理的胃液分泌刺激である食事については標準的和食負荷試験において血中PG 1値は上昇傾向を認めたものの有意ではなく, また蛋白食および脂肪食負荷試験においても著変を認めなかつた. 更に sham-feeding 試験においては負荷後5分で1過性の上昇を示し, アトロピン投与によりその上昇が抑制される傾向を認めたが, いずれも有意の変動ではなかつた. 以上の成績から粘膜内PG 1が血中に移行する機序の詳細に関しては明らかではないが生理的胃液分泌刺激である食事以外にも有力な要因が関与しているものと考えられる.
  • 佐野 宏一, 神原 明彦, 岡本 一馬, 清水 哲, 山本 昌弘, 黄 八成, 田丸 隆二, 隅井 浩治, 岸本 真也, 梶山 梧朗, 三好 ...
    1984 年 81 巻 3 号 p. 817-824
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    新生児胸腺摘出により作成したマウス萎縮性胃炎における胃の形態学的変化およびガストリン, ソマトスタチン動態を明らかにする為以下の検討を行なつた. 方法は生後3日目のBALB/c (+/?) マウスの胸腺を摘出し2カ月後に屠殺した. 胸腺摘出群のうち27.4%に胃炎が認められ, それらには形質細胞, リンパ球, 好酸球を主とする細胞浸潤と共に主細胞, 壁細胞の著明な減少があり, 胃炎群の64.1%に血中PCAが陽性であつた. 胃炎マウスは高ガストリン血症を呈し, 幽門部G細胞の増加, 粘膜内ガストリンの増加がみられた. 一方, 胃体部の粘膜内ソマトスタチン及びD細胞は胃炎群が対照群に比べ低下していたが, 胃幽門部においては胃炎群, 対照群とも差を認めなかつた.
  • 佐藤 博之, 荒川 哲男, 福田 隆, 樋口 和秀, 中村 肇, 蝶野 慎治, 山田 博明, 小野 時雄, 小林 絢三
    1984 年 81 巻 3 号 p. 825-828
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    下剤であるセンナが, 胃粘膜PG量に影響を与えるか否かをラットを用いて検討した. その結果, センナ3mg/kg投与群では, 対照群に比し, 胃体部でPGE2 3.6倍 (p<0.025), PGI2 3.7倍 (p<0.01), TXA2 2.8倍 (p<0.01), 幽門部で, PGE2 2.9倍 (p<0.01), PGI2 3.4倍 (p<0.05), TXA2 1.5倍 (N.S.) と増加を認めた. センナ300mg/kg投与群でも, 用量依存的に増加が認められた. センナ300mg/kg投与群について, necrotizing agent (0.6N HCI) 惹起性胃粘膜病変に対する効果を検討すると, 潰瘍係数 (U.I.) 10.0±8.3と対照群 (U.I., 49.2±12.1) に比し, 病変の有意の抑制が認められた. これらの結果より, センナによる胃粘膜保護作用 (cytoprotection) は, 胃粘膜に存在する内因性PGを介して発揮される可能性が示唆された.
  • 岡崎 勲, 丸山 勝也, 柏崎 一男, 土屋 雅春
    1984 年 81 巻 3 号 p. 829-834
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラット胃腔内に0.25N塩酸1mlまたは0.6N塩酸2mlの強制投与, ペンタガストリン (25μg/kgラット体重) の腹腔内注射あるいは身柄拘束6時間のストレス負荷を行つたところ, 胃粘膜の collagen-bound hydroxyproline (HOP) 含量は低下し, コラゲナーゼ活性は上昇を示した. 殊にガストリン負荷でHOP含量は, 対照ラット1,476±166μg/g tissue (n=5) に対して814±71 (n=5) で有意に減少し (p<0.02), コラゲナーゼ活性は対照0.32±0.03μg collagen degraded/hr/mg protein (n=5) に対して0.54±0.04 (n=5) と有意に上昇していた (p<0.05). 身柄拘束によりコラゲナーゼ活性は206%と活性の上昇をみたが, cimetidine, pirenzepine あるいは proglumide を前投与したところ, それぞれ208%, 181%, 84%とコラゲナーゼ活性に大きな差がみられた. 胃粘膜結合組織代謝と酸, ガストリンの生理学的作用との間に密接な関連を示唆する成績を得た.
  • 琴浦 義尚
    1984 年 81 巻 3 号 p. 835-843
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃切除後における耐糖能異常発現機序の一端をあきらかにする目的で, 以下の検討をした.
    1) 臨床的研究: 胃全摘症例について術前後で経口ブドウ糖負荷試験 (OGTT) を, 術前症例に十二指腸内ブドウ糖負荷試験 (IDGTT) を施行し, 血糖, インスリン, グルカゴンを測定した. 胃全摘後OGTT時, インスリン高反応にかかわらず血糖曲線は糖尿病型を呈し, かつ, グルカゴン過剰反応が認められた. また, 胃全摘後のグルカゴン反応は, 術前症例のIDGTT時と比較しても, 一層あきらかな高反応であつた.
    2) 実験的研究: イヌを使用し, a) 術前OGTT群, b) 全幹迷走神経切断 (TV) 前IDGTT群, c) TV後IDGTT群, d) 胃全摘後OGTT群の4群でグルカゴン反応について検討したところ, ヒトと同様, 胃全摘後OGTT群はIDGTT群にくらべて著明な高反応を示した. 一方, IDGTT群におけるグルカゴン反応は, 迷切によりあきらかな影響を受けなかつた. 以上の結果から, 胃全摘後の耐糖能低下にグルカゴンが関与する可能性が考えられた. また, 胃全摘後OGTT時におけるグルカゴン過剰反応には, 単にブドウ糖が急速に腸管内へ流入するためばかりでなく, 胃そのものの除去が関与する可能性が示された.
  • 東 健, 加藤 元一, 竹中 温, 沢井 清司, 徳田 一, 吉田 俊一, 藤本 荘太郎, 中島 正継
    1984 年 81 巻 3 号 p. 844-854
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    137例の胃癌症例に対し術前に左胃動脈造影などの超選択的動脈造影を行い, 壁深達度を (1) m. sm, (2) pm, (3) ss. se, (4) sei の4段階に診断し, 血管造影による壁深達度診断能を検討した. 血管造影による壁深達度診断の正診率は88.3%であつた. また, 胃X線透視や胃内視鏡検査による壁深達度診断が困難なpm癌も76.5%が正しく診断された. さらに, 早期胃癌類似進行癌は84.6%が血管造影によつて進行癌と診断され, 壁深達度の正診率は69.2%であつた. したがつて, 胃癌に対する術前の血管造影検査は, より正確な壁深達度が診断され, 適切な外科治療を行う上で有用であると考えられた.
  • 白鳥 敬子, 渡辺 伸一郎, 丸山 正隆, 伊藤 弥生, 足立 ヒトミ, 黒川 きみえ, 竹内 正
    1984 年 81 巻 3 号 p. 855-863
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    新しい H2-receptor antagonist である Famotidine (YM-11170) の胃酸分泌に対する作用を, 十二指腸潰瘍5例で, 有線微小ガラス電極により24時間胃内pHを連続モニターし検討した. 同一症例で, placebo と Famotidine 20mg×2 (朝食後と就寝前) 投与時で2回モニターした. placebo 投与時の胃内pHは食事中と深夜以外は1~1.5と低いが, Famotidine 投与時は夜間のpHが5~7と上昇し, 早朝まで持続した. また Famotidine の日中, 夜間, 24時間における平均H+ activity の抑制率は各々47.0%, 81.2%, 56.8%で著明な胃酸分泌抑制効果を認めた. Famotidine 投与時, 血中 secretin は食後の上昇を認めず, 日中も低い傾向を示し, 血中 gastrin は, 食後, 著明に上昇し, 日中よりも高値を示した.
  • 佐竹 儀治
    1984 年 81 巻 3 号 p. 864-873
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    大腸支配動脈の閉塞と腸管内圧の上昇が, 虚血性大腸炎の発症に及ぼす影響を検討するため, 動物実験を行なつた. 50匹のラットを5群に分け, 第1群では左側結腸の辺縁動脈を2カ所で結紮した. 第2群では直腸結紮のみを行ない, 第3群では辺縁動脈の結紮と直腸結紮を併せ行なつた. 第4群では辺縁動脈の結紮後, 緩下剤を経口投与, 第5群では緩下剤の投与のみを行なつた. 結果は, 第1群は20%, 第2群10%, 第3群80%, 第4群20%, 第5群0%に大腸に虚血性病変を認めた. これらの実験結果より, 虚血性大腸炎は, 大腸に慢性的な虚血準備状態が存在し, さらに腸管内圧の上昇が加わつた場合に生じ易いことが結論づけられた.
  • 野田 健一, 江崎 隆朗, 村田 誠, 荻野 昌昭, 門 裕二, 小西 知己, 沖田 極, 竹本 忠良
    1984 年 81 巻 3 号 p. 874-879
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ヒト肝 epoxide hydrolase (EH) を剖検肝より Lu らの方法に準じて, 分子量50,000, 酵素活性361unit/mg蛋白量の単一蛋白として精製し, 特異抗EH血清を作成した. 次いで, 手術, または剖検により得られた肝細胞癌25例の担癌肝組織について, EH, γ-glutamyl transpeptidase, α-fetoprotein の局在を組織化学的に比較検討した. EHの肝癌部における局在は, 非癌部に比較して, 4例 (16%) で増加, 12例 (48%) で不変, 9例 (36%) で減少し, 分化型の肝癌細胞において増加傾向がうかがえた. これより, EHがヒト肝細胞癌の病態究明にとつて, 有用な膜蛋白であることが示唆された.
  • 笠原 彰紀, 林 紀夫, 黒沢 和平, 吉原 治正, 久保田 真司, 目連 晴哉, 井上 敦雄, 佐々木 裕, 房本 英之, 佐藤 信紘, ...
    1984 年 81 巻 3 号 p. 880-885
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡施行時にアルコール性肝障害患者の肝局所血流動態•酸素需給動態を臓器反射スペクトル分析および水素クリアランス法にて検討した.
    アルコール性肝障害では, 肝臓の線維化の進展に伴い肝局所血流量は低下し, そこに脂肪浸潤が加われば, 肝局所血流量はさらに低下した. 肝局所Hb酸素飽和率は, 肝硬変症で有意に低下したが, 肝線維症に脂肪浸潤が加わつても変化しなかつた. すなわち, 肝硬変症では肝局所血流量の低下に伴いO2 extraction が増大し肝局所Hb酸素飽和率は低下したが, 肝線維症に脂肪浸潤を伴つても肝局所Hb酸素飽和率は低下せず, O2 extraction の増大が認められなかつた.
  • 小田 浩之
    1984 年 81 巻 3 号 p. 886-895
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝硬変では高 amylase 血症の頻度が高い. これと関連して肝硬変患者の血中, 尿中 amylase を isozyme 分画し, amylase の血中存在様式, 腎排泄動態の二つの面から検討した. インヒビター法による膵型, 唾液腺型 isozyme 分画では, 肝硬変は健常対照に比較し, 血中で両型共に増加し, 組成比は差がなかつた. 腎 clearance では Cam, Csam, Cpam および各々の Ccr に対する比が低下し, 膵型, 唾液腺型共に尿中排泄量が減少していた. polyacrylamidegel disc 泳動法では, 尿中排泄のない slower moving peak を肝硬変29例中5例の血中に認めたが, 総活性に占める割合は少なかつた. 以上より, 肝硬変の高 amylase 血症, Cam/Ccr の低下は主に, 腎排泄過程の変化に密接に関連すると考えられた.
  • 梶原 英二, 赤木 公博, 辻 博, 村井 宏一郎, 尾前 照雄, 長嶺 光隆, 藤堂 省
    1984 年 81 巻 3 号 p. 896-899
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    急性肝内胆汁うつ滞症 (AIHC) の高度黄疸時にみられる血清γ-GTP活性の低下の機序を明らかにするため, 本症患者の肝組織内酵素の変動を観察した. AIHCの肝γ-GTP値は血清中とは逆に健常者および慢性肝疾患患者より高値を示した (p<0.02). 一方, AIHCの肝ALP値は血清中と同じように高値を呈した. また肝γ-GTP活性は肝ALP活性と有意の正の相関を示した (p<0.001). 本症で増加する肝γ-GTPは polyacrylamide gel electrophoresis にて, 健常者および肝硬変症患者の肝酵素とほぼ等しい易動度を示した. これらの結果および血清中にγ-GTPの inhibitor が存在しないことから, AIHCでみられる血清γ-GTP活性低下は肝から血中への酵素の遊出障害による可能性が示唆された.
  • 中村 光男, 牧野 勲, 今村 憲市, 町田 光司, 宮沢 正, 玉沢 直樹, 武部 和夫, 菊池 弘明
    1984 年 81 巻 3 号 p. 900-906
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    健常者13例, 肝硬変症11例, 原発性胆汁性肝硬変症 (PBC) 3例, 胆汁うつ滞5例の計32例の糞便量, 糞便中胆汁酸, 脂肪排泄量及び, 血清胆汁酸濃度を測定し, 以下の結論を得た. 糞便量には各群で差がなかつたが, 1日当りの糞便中脂肪排泄量では健常者1.5, 肝硬変症2.7 PBC9.5胆汁うつ滞6.2g/日と肝•胆道疾患で有意の排泄増加を認めた. 糞便中胆汁酸排泄量は, 健常者305であるのに対し, 肝硬変症96, PBC 31, 胆汁うつ滞22mg/日で健常者に比し有意に減少していた. 血清胆汁酸濃度と糞便中胆汁酸排泄量は負の相関関係にあり, 脂肪排泄量と胆汁酸排泄量にも有意の負の相関を認めた. 従つて, 糞便中胆汁酸排泄量の低下は小腸内胆汁酸濃度の低下を反映し, 脂肪の消化吸収不良を引き起す可能性があると考えられた.
  • 大槻 眞, 大木 篤, 岡林 克典, 坂本 長逸, 未広 逸夫, 馬場 茂明
    1984 年 81 巻 3 号 p. 907-911
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Cholecystokinin (CCK) の carboxyl 端 fragment であび tetra-(CCK-4) および octapeptide (CCK-8) の膵内•外分泌腺に対する作用をラット摘出膵潅流実験系で検討した. CCK-8は10pM以上の濃度で膵液ならびに膵アミラーゼ分泌反応だけではなく, インスリン分泌も刺激した. CCK-8の膵外分泌刺激作用は100pM濃度で最大となり, それ以上の高濃度では膵外分泌反応はかえつて低下したが, インスリン分泌反応は低下しなかつた. 一方CCK-4は1μM以上の濃度で膵外分泌とインスリン分泌を刺激した. CCK-4とCCK-8はラット摘出膵潅流標本において膵内•外分泌を同時に刺激したが, CCK-4はCCK-8に比べ約10万倍高濃度を必要とした.
  • 前田 隆, 岡崎 和一, 橘 眞理, 栄枝 弘司, 坂本 芳也, 山本 泰猛, 伊藤 憲一, 渡辺 泰宏
    1984 年 81 巻 3 号 p. 912-916
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 吉田 孝宣, 岡崎 伸生, 吉野 正曠, 広田 映五
    1984 年 81 巻 3 号 p. 917-921
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 永井 賢司, 早川 哲夫, 野田 愛司, 近藤 孝晴, 水野 理文, 浜野 博次, 村瀬 敏之, 柴田 時宗, 二村 雄次, 大塚 光二郎
    1984 年 81 巻 3 号 p. 922-925
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 黒川 きみえ, 足立 ヒトミ, 伊藤 弥生, 大田 由己子, 白鳥 敬子, 丸山 正隆, 出村 博, 杉村 英一, 佐藤 邦夫
    1984 年 81 巻 3 号 p. 926
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 嵐山 恭志, 渡辺 文時, 宮崎 寛, 大越 裕文, 尾泉 博, 韓 南奎, 西山 正輝, 安藤 秀樹, 藤田 由美子, 高橋 弘, 出浦 ...
    1984 年 81 巻 3 号 p. 927
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 宮田 康司, 古賀 俊逸, 船越 顕博, 井林 博
    1984 年 81 巻 3 号 p. 928
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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