症例は39歳,女性.2010年に検診の腹部USで膵尾部に16 mm大の嚢胞性病変を指摘され,2013年には45 mm大に増大したため精査加療を目的に当院に紹介となった.US,CT,MRIでは,膵尾部に境界明瞭な類円形の嚢胞性病変を認め,内部に壁在結節様の構造を認めた.EUSでは嚢胞壁は全周性に肥厚し,一部にcyst in cyst様の構造を認めたため,mucinous cystic neoplasm(MCN)を疑い膵尾部切除術,脾臓摘出術を施行した.病理組織学的検索の結果,膵内副脾に発生したepidermoid cystと診断された.
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