日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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102 巻, 3 号
選択された号の論文の41件中1~41を表示しています
内科学会NEWS
目次
第40回内科学の展望
臓器移植の現状と将来展望
平成24年度日本内科学会生涯教育講演会
Aセッション
Bセッション
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 小倉 聖剛, 海老澤 元宏
    2013 年 102 巻 3 号 p. 724-730
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/10
    ジャーナル フリー
    食物アレルギーの多くは,胎児期~乳児期に経胎盤・母乳・皮膚等で原因抗原に曝露され,免疫学的感作(多くは特異的IgE抗体)が成立する.乳児期にアトピー性皮膚炎に合併し感作が先行する場合が多いが,人工栄養導入時や離乳期以降に即時型症状で発症するケースもある.湿疹をコントロールし経口食物負荷試験に基づく必要最小限の除去を常に基本として食物除去の解除を積極的に進めることで自然に耐性獲得が可能である.
    発症要因には関連遺伝子,バリア機能異常,免疫的要因などが関与していると推定されているが,食物に対して免疫寛容が成立しない機序には不明な点も多い.近年では,必要最小限の食物除去の進化形態として経口免疫療法が研究され,その有効性が報告されている.しかし,症状誘発もあり得るので現段階では専門施設においてのみ行うべき研究的診療であり,保険診療等の適応もないので一般診療において推奨されるものではない.
  • 峰松 一夫
    2013 年 102 巻 3 号 p. 731-737
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/10
    ジャーナル フリー
    脳血管障害領域で話題となっている一過性脳虚血発作(transient ischemic attack:TIA)の新しい概念と診療システム,recombinant tissue-type plasminogen activator(rt-PA)静注療法と関連技術について概説した.
    従来,局所性脳虚血による症候が24時間以内に消失すれば,TIAという診断がなされてきた.最近,拡散強調画像(diffusion-weighted image:DWI)上の病巣陽性例がかなり高率であることが報告され,早期のイベント発生率が高いこと,そのリスク因子等が明らかにされた.迅速かつ適切な診療介入でイベント発生を回避する目的で,TIAクリニックのシステム構築が提唱されている.
    脳梗塞に対する超急性期rt-PA静注療法が国内承認されてから7年以上が経過し,市販後調査や臨床研究により,国内治療成績は欧米のそれと遜色がないことが示された.2012年8月には治療可能時間が3時間から4.5時間へ延長され,適正治療指針も改訂された.今後の課題として,治療可能時間のさらなる延長,新しい製剤の開発,超音波血栓溶解や脳血管内治療デバイスを論じた.
  • 狩野 葉子
    2013 年 102 巻 3 号 p. 738-744
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/10
    ジャーナル フリー
    アレルギー的機序に基づいて発症する重症の薬疹としてStevens-Johnson syndrome(SJS),中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis:TEN),薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome:DIHS)があげられる.SJS/TENは高熱,全身性の紅斑,皮膚粘膜移行部における粘膜病変を特徴とし,水疱,表皮剥離などの表皮の壊死性の傷害を認める疾患である.あらゆる薬剤で発症する可能性をもつが,抗菌薬,解熱鎮痛薬に起因することが多い.一方,DIHSは薬剤アレルギーと再活性化したヘルペスウイルスが複雑に絡み合って形成される症候群で,抗けいれん薬,高尿酸血症治療薬などのある特定の薬剤を長期間内服した後に発症する.発症早期に高熱,全身性の紅斑,肝障害,白血球数増加や好酸球増加などの血液学的異常が認められ,症状の再燃を繰り返して遷延する経過をとるのが特徴である.
平成24年度 第28回認定内科医資格認定試験問題(抜粋)
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