日本内科学会雑誌
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74 巻 , 8 号
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  • 宮本 昭正
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1053-1066
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
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  • 大友 英一
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1067-1071
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 中川 哲也
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1072-1077
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
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  • 四倉 正之
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1078-1089
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Frank誘導心電図のQRS波上に認められる高周波成分(high frequency components: HFC)の臨床的意義の評価を目的として, QRS波を五つのsegmentに区分し, HFCの出現数と出現部位について検討を加えた.正常群265例,心筋梗塞群151例,左室肥大群60例,右室肥大群44例,右脚ブロック群47例,左脚ブロック群14例, WPW群18例,およびpoor R wave progression群65例を対象とした.疾患によりHFCの出現部位はそれぞれ異なつており,心筋梗塞群ではQRS波の初期部分に,心肥大群では中央部に,脚ブロック群では伝導遅延の見られる部位にHFCが増加していた.心筋梗塞群では梗塞部位の違いによりHFCの出現部位が異なり,前壁中隔梗塞ではX, Y, Zの3誘導のR upstrokeとR peakに,下壁梗塞ではQy, Qzに,後壁梗塞ではRy upstroke, Ry peak, QzにHFCが増加していた.心筋梗塞群の27例における発症後1, 3, 12ヵ月の経時的変化ではHFCの数に大きな変化は認められなかつた. poor R wave progression群のうち,正常例と前壁中隔梗塞例とはHFCの数と出現部位により, sensitivity 85.0%, specificity 76.7%, predictive accuracy 70.8%の高い精度で鑑別することができた. HFCは一般にあまり顧みられていないが,出現数と出現部位を詳細に検討することにより,臨床的に有用な情報が得られると考えられた.
  • 綱川 宏, 西山 玄洋, 兼坂 茂, 堤 健, 佐藤 毅, 清水 和彦, 江波戸 文賢, 矢崎 吉純, 春見 建一
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1090-1097
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
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    左脚ブロックを伴う心筋梗塞の診断は従来の心電図法では困難とされ,体表面電位図法による検討もいまだ充分ではない.本研究は左脚ブロックで201Tl心筋シンチグラム上血流低下部位を有するA群9例と正常血流分布のB群7例を対象とし,体表面電位よりQRS波の非双極子成分(残渣)を求め,双極子分析法が左脚ブロックをともなう心筋梗塞の診断に有用か否かを検討することを目的とする.結果: (1) QRS波を3期に別けると中期以後での残渣は両群で差はないが,初期でA群27.4±4.4%, B群20.3±2.4%とA群で有意に高値を示し, A群9例中8例, B群7例中1例でQRS初期に残渣は30%以上を示した.(2) QRS初期残渣30%以上を双極子分析法による左脚ブロックの心筋梗塞合併診断基準とし, Pietrasらの心電図,ベクトル心電図基準と対比した, sensitivityは心電図44%,ベクトル心電図89%,双極子分析法89%, spedficityは心電図43%,ベクトル心電図17%,双極子分析法86%, predictive valueは心電図50%,ベクトル心電図62%,双極子分析法89%であつた.以上よりA群ではQRS初期に非双極子性が増し,比較的均質な心室興奮様式を呈する左脚ブロックに梗塞による興奮前面の異常が加わり,多双極子的となることを反映したものと考えられた.また残渣を指標とした双極子分析法は左脚ブロックを伴う心筋梗塞の合併診断の上で,従来の心電図法に比し明らかに優れていた.
  • 杉本 正毅, 西海 正彦, 佐藤 昭雄
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1098-1102
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は75才の男性.皮疹と筋力低下を主訴に当院内科へ入院した.患者は昭和57月11月頃より主訴を自覚しており,それが翌年3月胃癌手術後に増悪し入院となつた.入院時よりGottron徴候等の特徴的皮疹と近位筋の対称性筋力低下を認め,血清CPK値の上昇,筋病性筋電図,筋生検組織における筋線維の変性と炎症性細胞浸潤より,皮膚筋炎と診断された.抗トキソプラスマ抗体はラテックス凝集反応,間接蛍光抗体法,色素試験の3法によつて測定され,いずれも高値陽性を示したが,間接蛍光抗体法による抗トキソブラスマIgM抗体の上昇はみられなかつた.また,筋組織中にトキソプラスマ虫体を証明することはできなかつた.しかし,ステロイドによる治療開始後,症状の改善と平行するようにラテックス凝集反応による抗体価の低下を認めた.抗トキソプラスマ抗体の上昇を伴つた皮膚筋炎の報告例の中には,本例のように過去のトキソプラスマ感染症の再活性化によると考えた方がよい例も含まれるが, Bohanの診断基準を満足する皮膚筋炎の定型例で,抗トキソプラスマ剤がその皮膚症状,筋症状に対しても著効を示し,急性トキソプラスマ症それ自身が多発性筋炎,皮膚筋炎の発症に関与していると思われる例も含まれ,両者の関連性が示唆されている.多発性筋炎,皮膚筋炎の病因,治療を考える上で興味深い症例と考えられたので報告した.
  • 吉川 俊史, 山下 直宏, 加藤 弘巳, 矢野 三郎
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1103-1107
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
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    全身倦怠感および不定愁訴により来院した28才の女性.外来初診時,血液検査にて血清コリンエステラーゼのみ0.24δpHと低値を認めたほかは,肝機能および肝胆道系酵素に異常なく,血清タンパク.アルブミンの低値も認めなかつた.外来通院にて不定愁訴に対する治療を行なうも,その間常に血清コリンエステラーゼのみ低値を示したが,他の血液検査には異常を認めなかつた.入院精査するも,肝臓に異常なく,甲状腺機能も正常,妊娠,その他の異常も否定された.家族性コリンエステラーゼ異常症を疑い, dibucaine nmmber, fluoride numberを調べたがともに正常.両親の血清コリンエステラーゼを調べたところ,父親は0.36δpHと低下,母親は正常であつた.父親,本人の血清コリンエステラーゼが中等度低下しており,母親の活性が正常なことから,父親がE1u/Elsのヘテロのsilent型遺伝子を持ち,それが娘にE1u/E1sの型で遺伝されたものと考え,血清コリンエステラーゼ異常症と診断した.患者の父親の両親がすでに死亡していること,また患者は一人娘であり,いまだ未婚であることから十分な家族調査はなされていない.しかし現在まで我が国での家族性コリンエステラーゼ活性異常症の報告はまれであり,貴重な症例と考えて報告した.
  • 田島 平一郎, 井上 長三, 古河 隆二, 佐藤 彬, 峰 雅宣, 福田 孝昭, 楠本 征夫, 棟久 龍夫, 小路 敏彦, 長瀧 重信
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1108-1111
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    全身性進行性硬化症に特発性門脈圧亢進症を合併し,著明な食道静脈瘤を認めた45才,女性例につき報告した.本例はRaynaud現象,全身の皮膚硬化,手指の屈曲性拘縮,指尖の潰瘍および瘢痕,肺線維症, immunoglobulin Gの高値, speckled型抗核抗体が陽性で,上部消化管造影および内視鏡検査で著明な食道静脈瘤を認めた.腹腔動脈造影では,拡張した門脈以外には狭窄や閉塞所見はなく,肝組織像は正常肝組織であつた.この両疾患の合併について文献的考察を加え,免疫異常の関与を推測した.
  • 松森 佳子, 毛笠 隆夫, 森田 茂, 大柳 光正, 谷本 眞穂, 山本 忠夫, 岩崎 忠昭
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1112-1117
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    原発性アルドステロン症を伴つたACTH単独低下症の1例を報告する.症例は49才,女性.四肢脱力感で入院. 170/100mmHgの高血圧以外現症で特記すべきことなし.色素沈着,体毛脱落なし.心電図でU波, QTの延長.検査成績で血清Kの低下,腎濃縮力低下を認めた.尿中17OHCS. KS低値,血中ACTH日内変動なく低値,メチラポン,バゾプレシン負荷に対し低反応,血中コーチゾルも低値だが, ACTH負荷により正常に増加. ACTH以外の下垂体前葉ホルモンの分泌刺激試験は正常.頭部X線像, CTでトルコ鞍の異常なし.ステロイド内服の既往なし.以上より, ACTH分泌は完全に欠損しているとは言えないが,分泌能の低下した状態と考えられ, ACTH単独低下症と診断.血漿レニン活性低値,アルドステロン高値.フロセミド立位負荷に反応せず,デキサメサゾン試験で抑制されなかつた.以上より,原発性アルドステロン症と診断.手術にて左副腎腺腫と判明,腺腫摘出術施行.術後,血漿レニン活性,血中アルドステロン値は正常化.血中ACTH依然低値だが,バゾプレシン負荷にて軽度増加.以上,原発性アルドステロン症を伴つたACTH単独低下症の極めてまれな症例を経験したので報告した.
  • 斎藤 尚子, 久保井 広志, 森脇 久隆, 冨田 栄一, 高井 哲, 武藤 泰敏, 柳原 誠, 森 俊二
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1118-1124
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
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    β-カロチン投与が有効であつた日光蕁麻疹(Harber分類IV型)の1例を報告した.症例は40才,男性で,日光曝露時の心悸亢進,後頭部拍動痛,曝露部の膨疹・紅斑を主徴とし,光線刺激試験の結果,作用波長は380~570nm(極大作用波長470nm), passive transfer test陽性, reverse passive transfer test陰性であり, Harber分類IV型の日光蕁麻疹と診断した.また,症状非発現時の患者血清にin vitroで光線を照射した後,皮内に投与することによつて膨疹を惹起することができ,血清因子の関与が示唆された.治療としては抗ヒスタミン剤,日光遮断用外用剤は無効であつたが, β-カロチンの投与(維持量180mg/日,血中濃度500μg/d1以上)により,自覚症状の改善を得,光線刺激試験においても光線照射から紅斑発生までの潜伏時間の明らかな延長が認められた.さらにβ-カロチン投与後の患者血清を用いた検査では, passive transfer testは陰性となり, in vitroでの光線照射による血清因子の賦活あるいは膨疹生成作用も阻害されることが見出された. β-カロチンの作用機序は不明であるが, β-カロチンが本症の作用波長とほぼ一致した吸収スペクトルを有するため,光のエネルギーを吸収してしまう機構や, radical scavengerとして過酸化脂質の生成を低下させる機構などが考えられる.本症に対するβ-カロチン投与はin vivo, in vitro両方において有効であるので,試みるべき治療法といえよう.
  • 湯浅 伸郎, 浅野 浩, 山根 至二, 三橋 慎一
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1125-1132
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    15才の女性,褐色細胞腫の濃厚な家族歴を有し, 5年前に当院において両側副腎および腹腔内2カ所の異所性褐色細胞腫の摘出を受けている.術後2カ年余は尿中catecholamine値は正常に復していたが,その後次第に増加を示し, 5年後に至つて臨床症状も顕著となつたため再入院.検査の結果,左腎下極前面と左後縦隔洞に異所性褐色細胞腫を認め,その何れもを摘出して臨床症状も消失し,尿中へのcatecholamine排泄も正常化して,術後2年の現在健康に生活している.小児の褐色細胞腫は最近報告が増えつつあるが,本邦においては51例に過ぎず,また家系内発生は17家系が報告されているのみである.また胸郭内発生褐色細胞腫は本例を含めて7例に過ぎず,再発性褐色細胞腫の報告は6例に過ぎない.また同一患者で前後に6コの褐色細胞腫を発見された例はStackpoleらの報告の1例があるのみである.本症例は家族性,異所性多発性,若年発生,胸郭内発生,良性再発性という点において極めて珍しい症例というべく,未だ内外の文献上にこの様な報告を見ない.
  • 神林 裕行, 岩谷 恭子, 吉田 博, 高木 善三郎, 佐藤 正, 川口 美智子, 松田 信, 内田 立身, 刈米 重夫
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1133-1138
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    血中にIgG-λ型M蛋白,尿中にλ型BJPを認めたB細胞性慢性リンパ性白血病の1例を経験した.症例は56才,女性で,主訴は腹部腫瘤と下腿浮腫.腹部で肝を2横指,脾を8横指触知した.末梢血で白血球数22.7×104/cmm,小型リンパ球が98%を占め,骨髄では有核細胞数14.3×104/cmm,末梢血と同様な小型リンパ球が60.5%を占めていた.リンパ球の表面形質は, slgが1gG-λ型で,モノクローナル抗体はB1, I2が陽性, common-ALL抗原が陰性, OKT3は26%, OKT4/8は0.7, TdTは陰性であつた.またIgG-λ型のcIgを認めた.リンパ球の電顕所見は,発達した細胞小器官を有する成熟したリンパ球に類似の像を呈した.また,免疫電気泳動により血清中にlgG-λ型M蛋白,尿中にλ型BJPが認められた. B細胞性慢性リンパ性白血病にM蛋白を伴うものは約5%にみられ,大部分がIgMであると報告されている.本症例のようにIgG型M蛋白を伴うものは少なく,かつBJPを認めた症例の報告はなくぎわめてまれな症例と思われた.
  • 岡部 憲二郎, 中野 博, 永田 頌史, 手嶋 秀毅, 吾郷 晋浩, 中川 哲也
    1985 年 74 巻 8 号 p. 1139-1143
    発行日: 1985/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は60才の女牲.乳児期より微量の卵を摂取すると置ちに消化器症状や皮疹を呈し,時には呼吸困難や意識消失まできたすことがあつた.また卵の接触にても局所の皮疹を生じていた.皮内反応では卵黄,卵白ともに107倍の希釈液にて陽性を示し, RASTスコア(卵白)は, 3,二重盲検による卵黄の経口負荷試験も陽性であつた.治療方法として,催眠を用いて心身のリラックスした状態を作り,イメージの上で卵に触れさせることから,実際に充分量の卵を摂取させるところまでを系統的に脱感作した.その結果,卵1個食べても全く症状が出なくなつた.治療後の皮内反応の閾値やRASTスコアは治療前と大差なかつた.一般に食品アレルギーの治療において,脱感作は無効と考えられているが,本例の治療経過より,心理的な側面を含めた脱感作を行なえば治療が可能であること,そして食品アレルギーの症状発現の機序に抗原抗体反応だけでなく,心理的因子も関与していることが示唆された.また本例は,塩化リゾチーム20mgを服用してもショック状態に陥るほどの過敏反応がみられた.しかし,卵アレルギー治療後は同薬の皮内反応には強陽性を示したまま, 120mgを服用しても過敏反応の出現をみなくなつた.このことから薬物アレルギーの中にも食品アレルギーと同様に心理的因子の影響を無視し得ないものがあり,また治療効果も期待できるもののあることが示唆された.
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