日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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75 巻, 9 号
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  • 竹田 亮祐
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1189-1203
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 前沢 秀憲
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1204-1208
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 高須 俊明
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1209-1213
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 柏木 平八郎
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1214-1218
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 老令者における特徴
    来栖 武雄, 山口 巖, 杉下 靖郎, 伊藤 巌
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1219-1227
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    老年者の洞不全症候群の原因とその特徴の究明を目的として,自覚症状が洞性徐脈あるいは洞停止によると思われる洞不全症候群35例(60才以上19例, 60才未満16例)に対して,薬理学的自律神経遮断前および後における標準心内心電図法による洞結節機能検査を行なつた.自律神経平衡障害群においては,洞結節機能に対する加令の影響があり,洞結節自動能の異常および洞房伝導能の異常の併存の可能性が大であること,内因性洞結節機能障害群においては,自律神経の関与が小であること,あるいは自津神経に対する反応性の低下が老年者の洞不全症候群の特徴として示唆された.
  • 米山 啓一郎, 釜田 秀明, 坂元 修, 小笠原 寛, 竹内 治男, 小貫 誠, 田口 進, 八田 善夫
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1228-1233
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    99mTcを用いた経直腸門脈scintigraphyを肝硬変51例に施行し,肝血流と門脈shunt形成につき臨床的に検討した. RI activityの1分値と15分値のカーブの解析より,肝先行型(I型)8%,肝心同時出現型(II型)43%,心先行型(III型)49%に分類された.臨床所見との比較では,食道静脈瘤と脾腫はIII型に著明であった(p<0.01).肝細胞障害を示す諸検査とでは,各型に有意差を認めなかつた.また, ICG(R15)検査では各型間に有意差を認めた(p<0.05).肝機能に異常を認めない特発性門脈圧亢進症ではIII型を示した.以上,非侵襲的検査としての経直腸門脈scintigraphyはshunt形成のみならず,肝血流状態を反映し,かつ肝硬変の進行度をある程度予測するのに役立つと思われた.
  • 山本 秀平, 松島 英夫, 外畑 巌, 鈴木 晃夫, 印東 利勝, 松岡 幸彦
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1234-1242
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    各種神経疾患64例,正常14例,計78例を対象として,心筋および四肢骨格筋病変の有無を201Tlを用いて検討した. 201Tl 2mCiを静注後,大型回転ガンマカメラにより201Tl心筋断層像, 201Tl全身像を撮像した. 201Tl心筋灌流欠損は筋ジストロフィー症の40%の区画にみられ,同疾患では心拡大,心室瘤,垂直心も高率に診断された.左室変性率はTl肺摂取率と有意に相関した. 201Tl全身像上,正常例では明瞭な骨格筋像が,神経疾患では四肢病変部位の73%に灌流欠損がみられた.筋ジストロフィー症の心筋,骨格筋病変に別個の進行を辿ると考えられた. 201Tl像は心筋および骨格筋病変の評価に有用と考えられた.
  • 佐藤 博司, 雨宮 秀博, 久保 和雄, 杉野 信博
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1243-1249
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    原発性糸球体腎炎(PGM)7例とlupus腎炎(LN)7例に対し血漿交換療法(PEX)を施行しその腎機能,尿蛋白に対する効果を検討した.また51Cr標識熱処理赤血球による脾機能の測定(T1/2)がPEx適応の指標と成りうるかをも検討した. PGNでは7例中4例こおいて腎機能低下の進行を一時的ではあるが阻止できた. LNではPExとsteroidの併用で腎機能低下例5例全例において長期的に腎機能の改善をみとめた. PGNでは尿蛋自の減少効果は認めなかつた. LNではsteroid併用で6例中5例で尿蛋白の減少を認めた.今回の研究では, T1/2とPGN, LNの病理学的活動性との関連は不明であつたため,腎炎におけるPEx適応の指標としてのT1/2の有用性に関してはさらに検討する必要がある.
  • 針谷 康夫, 桑原 泰正, 竹内 季雄, 佐藤 貞夫, 金沢 康徳
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1250-1255
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例はインスリン治療歴のない71才の女性.肝硬変と診断.ブドウ糖負荷試験では,血糖曲線は糖尿病型を示したが, immunoreactive insulinは異常高値を示し,主としてIgG, κ型に属する抗インスリン抗体を認めた.インスリン自己免疫症候群に合致していたが,抗体価が低く明らかな低血糖症状はみられなかつた.また同時期血清で膵ラ島細胞膜抗体を間接蛍光抗体法により証明しえた.これらは,ともに7カ月後には自然に消失した.以後臨床的にも生化学的にも再発は認められてはいない.両抗体とも同時期一過性に認められたのみであつたが,双方の関係が示唆され,インスリン自己免疫症候群の発症機構を探るうえで貴重な症例と考えられ報告する.
  • 大地 信彰, 小林 和夫, 中川 瑞穂, 名西 史夫, 小野山 薫, 藤島 正敏, 原田 泰子
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1256-1261
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチに対して金剤使用後,遠位尿細管性アシドーシス(d-RTA)と間質性肺炎を発症した興味ある1例を経験した.金剤はsodium aurothiomalateで総量310mg使用された.腎生検所見では,間質尿細管の病変が主体で,分析電顕にて広範囲にわたり金の沈着が証明された.本例のd-RTAは金剤投与後に発症し,それが間質性肺炎の出現時期とほぼ一致したこと,さらに腎組織中に金の沈着が証明されたこと等から金剤により惹起された可能性が示唆された.過去に金剤の合併症としてのd-RTAの報告例はなく,本例が最初である.金剤使用時には尿所見や胸部X線像の経時的観察に加え,血清電解質の変動にも十分注意する必要があると思われた.
  • 安田 光隆, 戸田 為久, 秋岡 要, 寺柿 政和, 奥久 雄, 竹内 一秀, 武田 忠直, 井上 英二, 生野 善康, 堀口 哲雄
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1262-1266
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Torsades de pointes (以下TdP), polymorphous ventricular tachycardia (以下polymor phous VT)は,頻拍発作時QRSの軸が周期的に変わる心室性頻拍で,欧米での報告はあるが本邦では少ない.今回我々は抗不整脈薬に起因すると思われる3例を経験したので報告する.症例1は63才の女性で急性心筋炎による心室性頻拍の治療に用いたquinidine, procainamideが原因であつた.症例2は83才,症例3は81才のいずれも女性で,ともに頻脈型心房細動に用いたdisopyramideがその原因と考えられた.幸い3例とも原因と思われる薬剤の中止と,心室ペーシングにより軽快している.以上より,特に高令の女性の不整脈の場合, TdP, polymorphone VTも考慮に入れて治療することが必要と思われた.
  • 島津 章, 田中 暁
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1267-1273
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    骨髄腫の神経合併症としてまれな髄膜症と睾丸浸潤を主徴としたIgD-λ型多発性骨髄腫の1例を経験した.症例は64才,男.全身倦怠,頭痛あり.意識障害,脳圧亢進症状,髄膜刺激徴候と陰嚢腫大を認めた.髄液中に螢光抗体法で抗δ,抗λ陽性の骨髄腫細胞を多数認め,頭部CTで造影増強効果を伴う硬膜肥厚像を認めた.尿中BJ蛋白陽性.血清および髄液IgDは高値で,免疫電気泳動にてIgD-λ型M蛋白を同定した.骨髄中に骨髄腫細胞は92%を占め,末梢血にも1~3%の異型細胞を認めた. methotrexate髄注, MEVAP療法を行ない,髄膜症は寛解,増悪を繰り返したが, 1年後に死亡した.剖検で骨病変を伴わない骨髄腫の脳硬膜,くも膜浸潤と睾丸浸潤が確認された.
  • 石井 芳樹, 岡山 健次, 横田 修, 岩本 安彦, 佐倉 宏, 葛谷 健
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1274-1278
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    空腹時高インスリン血症を伴う糖尿病患者の分析から,異常インスリン症の新たな1家系を見い出した.発端者は, 44才,女性.インスリン抗体,同受容体抗体は陰性.外因性インスリンへの感受性は,ほぼ良好でインスリン抵抗性を認めず,患者赤血球インスリン受容体結合能も正常. Cペプチド/インスリンモル比は低値を示した.母,姉,弟及び三女に同様の高インスリン血症を認め,常染色体優性遺伝と考えられた.患者インスリンを逆相高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ,大部分が正常インスリンより疎水性の強い異常インスリンと判明した.異常インスリン症は,現在まで世界で4例の報告があるのみで,極めて貴重な症例である.
  • 則武 昌之, 高谷 治, 井村 満男
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1279-1285
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    外傷の既往なく,顔面のほてり,後頭部痛,眩暈および耳鳴などのBarré-Liéou症候群の症状を主訴とし,その症状と平行して尿中カテコラミンの上昇を認めた症例を報告し, Barré-Liéou症候群と全身的交感神経緊張との関連について若干の考察を加えた.症例は46才,男.尿中カテコラミン高値を指摘され入院.検査所見では褐色細胞腫の所見は認めず,頸椎についてもBarsony stone以外の所見は認めなかつた.症状発作と一致して尿中カテコラミン上昇を認め,全身的な交感神経の緊張により症状が出現したものと考えた.本性候群には局所的な因子のみでなく,全身的な交感神経の緊張がその主因となつている例も存在していると考えられた.
  • 増谷 弘, 加納 正, 西坂 泰夫, 笹田 昌孝, 内野 治人
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1286-1290
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    乾燥症候群(sicca syndrome)を呈した原発性アミロイド症の症例を経験した.症例は63才,女性. 1983年秋より四肢しびれ感,頑固な下痢で発症し,全身倦怠感,眩暈,口渇感等の多彩な症状を呈した. 1985年京大病院第一内科入院.口唇腺生検にてアミロイド沈着が認められた.単核球の著明な浸潤はなかつた. BJ (κ)蛋白は陽性であるが,骨髄中形質細胞の増加や骨破壊像を欠き,他に基礎疾患を認めないので,原発性アミロイド症と診断された.アミロイド症の診断上の問題点ならび乾燥症候群を伴う原発性アミロイド症,あるいはその類縁疾患の特徴について考察した.乾燥症候群の基礎疾患の一つとしてアミロイド症を考慮すべきことを強調したい.
  • 黒田 康夫, 近藤 成美, 小田 健一郎, 柴崎 浩, 鈴木 久三, 豊島 元
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1291-1296
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    結節性多発性動脈炎(PN)に血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を合併した本邦第1例目を報告する.症例は70才の女性.再発性多発性脳神経炎(左第II・V,右第VIII・IX・X脳神経障害)で発病し,経過中にTTPを合併して出血傾向が出現し,全経過約11カ月で死亡した.主要病理学的所見は結節形成を伴う壊死性動脈炎と諸臓器における出血および微小血栓であり, PNにTTPを合併したことが死因と考えられた. PNの診断においてTTPは必須の除外疾患であるが,本症例は両者の合併が起こりえることを示した.さらに,本症例では脳神経の神経上膜から神経束への炎症細胞浸潤を認め,この所見はPNにおける末梢神経障害機序として血管炎とともに重視すべき所見と思われた.
  • 中野 赳, 二神 康夫, 小西 得司, 竹澤 英郎
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1297-1302
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    62才,女性でネフローゼ症候群で発症し, 6カ月の経過観察中断層心エコー図で両心房に粘液腫様の巨大血栓の認められた原発性(心)アミロイドーシスの1剖検例を経験した.胸部X線写真では両側に胸水(心胸郭比58%),心電図では四肢誘導の低電位, V1, V2のQSpattern,断層心エコー図では左室壁運動の低下と心室中隔のgranular sparklingおよび両心房に巨大血栓が認められた(心室中隔16mm,後壁15mm).剖検では全身諸臓器にアミロイド沈着が認められ,心重量は510gと重く両房室の全層に高度のアミロイド沈着が認められ,左心耳より4×4×2cm,右心耳より4×4×2.5cmの血栓が存在した.
  • 高木 均, 青木 秀夫, 福田 均, 下條 宏, 近藤 忠徳, 山田 昇司, 小林 節雄
    1986 年 75 巻 9 号 p. 1303-1308
    発行日: 1986/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    62才の男性が右季肋部痛にて来院.諸検査にて典型的な多発性骨髄腫(IgG-κ型)が確認された. MCP療法にて38°C台の発熱は下熱し小康を得たが,その後再度発熱し心窩部に圧痛が出現した.エコー, CT等により肝膿瘍と診断し,ドレナージを行ない黄白色の膿汁をえた.細菌培養は陰性,諸種抗生物質治療にも抵抗性で,入院後32病日,麻痺性イレウスの状態で死亡した.剖検にて,回盲部原発のアメーバ性大腸炎と,腹腔内と胃に穿破したアメ一バ性肝膿瘍と判明した.多発性骨髄腫に合併したアメーバ性肝膿瘍の報告は本邦初であり,アメーバ性肝膿瘍自体まれな疾患であるが,今後一種の日和見感染として常に念頭におくべき疾患と考えられ報告した.
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