日本内科学会雑誌
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71 巻 , 8 号
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  • 高橋 善弥太
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1079-1096
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 関 清
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1097-1102
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 富岡 洋, 三浦 幸雄, 安達 真樹, 木村 忍, 祢津 光廣, 吉永 馨
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1103-1113
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    本態性高血圧例を対象として中極性交感神経抑制薬投与下における循環諸量ならびに血漿ノルエピネフリン(NE)濃度の変動様式について検討を加え,本症における神経性因子の病態生理学的意義について考察した.対象は良性本態性高血圧34例と正常対照10例で, clonidine (CL) 150μg経口投与前後における血漿NE濃度,血圧,心拍数,心拍出量を測定した.結果: 1)CL投与前の血漿NE濃度は,正常対照に比し高血圧群で高値傾向を示した. 2)CL投与により,高血圧群の74%の症例で有意の降圧反応を認めた.心係数は高血圧群の67%の症例で低下を示したが,降圧反応度は心係数の変化と相関せず,末梢血管抵抗の変化と有意の相関を示した. 3)CL投与による血漿NE濃度の低下度は,投与前値と有意の相関を示し,その低下率は正常対照および高血圧群で有意の差を示さなかつた. 4)血漿NE濃度の低下度は,平均血圧ならびに末梢血管抵抗の変化度とそれぞれ有意の相関を示した. 5)高血圧群では血漿NE濃度の一定低下度に対する降圧反応性の亢進が認められた.以上の知見は,本態性高血圧における血圧の維持に対して,中枢を介する交感神経機能が重要な役割を担うことを示唆している.同時に本症では交感神経活性の変動に対する心血管反応性の亢進も認められ,本症の成因に対する神経性因子の意義については両面からの評価が必要と考えられた.
  • 本田 幸治, 片山 知之
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1114-1119
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Coumarin系薬物のwarfarinは,現在なお血栓形成予防の目的で使用される場合が少なくない.他方, DPHの抗不整脈作用は最近では広く知られており,たとえば心筋硬塞後のある時期などに両者を併用する場合は必ずしもまれではない. warfarinの抗凝固能を増強する薬物にはaspirinを初め種々のものが知られているが1)~6), DPHに関する記載はGoodmanらの薬理学の成書などにもみられない1)~3).われわれはたまたま両薬物併用に際し,著明な相乗作用を認めた症例を経験したことから,その頻度,程度を明らかにするために13人を対象として以下の検討を行なつた. (1) DPHのwarfarinの相乗作用;対象はwarfarin治療中の患者5名,男2名女3名,年令42~75才,基礎疾患は急性心筋硬塞,切迫硬塞,増帽弁狭窄症兼心房細動である. DPH 200~400mg/日を6~15日間内服させDPH血中濃度とprothrombin time (PT)の推移をみた.結果; PTは全例にてDPH投与後のDPH血中濃度に呼応して延長した.このうちDPH 200mgの3例では15日間投与を続けても前値に比し平均9.5秒と軽度の延長にとどまつた.一方, DPH 300mg 3例, 40Omg 1例ではPTは急速に延長し, 6日間でDPHを中止したのちも, 2~4日間はさらにPTは延長を続けてピークとなり33.6~42.0秒に達した.これは前値に比して8.4~18.5秒(平均12.5秒)の延長であつた.以上, DPHのwarfarin相乗作用は強力,確実で,薬量依存性の傾向を認めた. (2)次にDPH 200~400mg/日, 7~14日間の単独投与5例, DPH 400mg, aspirin 600mg/日, 7日間の併用3例にてPTの推移を検討したが,いずれも有意な延長作用は認めなかつた.
  • 東森 俊博, 溝口 靖紘, 阪上 吉秀, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1120-1124
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    慢性活動性肝炎においては, antibody-dependent ce11-mediated cytotoxicity (ADCC)による免疫学的肝障害の可能性が支持されている.本研究においては,慢性活動性肝炎患者の末梢血単球系細胞がADCC反応におけるeffector細胞として作用しうるか否かを検討した.その結果,慢性活動性肝炎患者血清中に存在する抗肝細胞膜抗体,または実験的に誘導した抗肝細胞膜抗体を介するADCC反応のeffector細胞として,本症患者末梢血の単球系細胞が作用することを認めた.次に諸種の肝疾患患者における末梢血単球系細胞のeffector細胞機能について,検討を加えた.急性肝炎,慢性活動性肝炎患者の単球系細胞はeffector細胞の機能を備えているが,一方,肝硬変,肝癌患者末梢血の単球系細胞は, effector細胞としての機能の低下,または欠除の状態にあることが認められた.これらの結果から,少なくとも慢性活動性肝炎の免疫学的肝障害に,単球系細胞をeffector細胞とするADCCが関与する可能性が示唆された.
  • 森本 茂人, 大西 利夫, 西村 純子, 福尾 恵介, 李 捷之, 河野 弘司, 今中 俊爾, 岡田 義昭, 熊原 雄一
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1125-1128
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    カルシトニン(CT)は最近脳脊髄液(CSF)中にも存在する事が知られ,鎮痛作用や食欲抑制作用等の中枢作用を示す事が報告されている.血中CT濃度が著しい高値を示す事が知られている甲状腺髄様癌例において, CSF中CT濃度を測定することによりCTの血液脳関門(BBB)通過性につき検討した.対象として健常成人27例(18~52才) (男性15例,女性12例)および甲状腺髄様癌例8例に対し,腰椎穿刺によりCSFを得,また同時に静脈血を採取し,血漿を得た. CTの測定には感度が25pg/ml, assay内およびassay間のCVが各7.9, 8.3%のradioimmunoassay (RIA)を恥た. CSFに加えた標準CTはこのRIA系で良好に回収された.健常者27例において,血漿CT値は25以下(n=5)~110pg/ml (meas±SD: 68.2±25.1pg/ml), CSF中CT値は25以下(n=12)~56pg/ml (38.5±12.1pg/ml)であつた.甲状腺髄様癌例8例において,血漿CT値は980~21100pg/ml (5650±4120pg/ml)と高値を示したが, CSF中CT値は25以下(n=3)~45pg/ml (36.1±11.1pg/ml)であつた.上記全例における血漿およびCSF中CT値の間には有意と相関関係を認めなかつた.甲状腺髄様癌例において,血漿CT値は著しい高値を示すにもかかわらずCSF中CT殖は健常者範囲内にあつた. CTはBBBを通過せず, CT代謝において体循環系と脳脊髄液系とは遮断されているものと思われる.
  • 花房 俊昭, 青山 昌彦, 伊藤 芳晴, 福本 泰明, 姜 進, 森脇 要, 野中 共平, 垂井 清一郎, 飯島 寿佐美, 坪井 真喜子
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1129-1134
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ADH分泌異常症候群(SIADH)を呈する基礎疾患は多いが,脳萎縮によりSIADHを来したと思われる症例は, 1978年Hamiltonの1例報告をみるのみである.今回私どもは,著明な脳萎縮に伴つたSIADHの症例を経験したので報告する.症例は83才,男.強直性痙〓,誇大妄想的発言にて発症し,老人性痴呆として経過観察中に意識レベルが低下し,著明な低Na血症(118mEq/l)が認められた.意識は傾眠状態.その他の神経学的検査で異常認めず.胸腹部に異常なく,浮腫も認めず.血清Na低値の他,尿中Na高値.血清浸透圧の低値,尿浸透圧の高値が認められ,血清尿酸の低値も存在した.腎機能,副腎皮質機能,髄液検査,胸部X線像に異常認めず.頭部CTスキャンにて脳萎縮,脳室拡大を認めた.脳波は全誘導で徐波の持続的な出現が認められた.水負荷試験に対して尿量増加がなく,尿浸透圧が高値を持続し, free water clearanceも陰性のままで,血漿ADH値の抑制も認められなかつたため, SIADHと診断した.水制限にて治療した結果,血清Naは130~140mEq/lと回復し,意識レベルも改善した.経過中,血清Naの急速な低下時,急速な回復時に一致して,それぞれ強直性痙〓, Jackson型痙〓を起こし,血清浸透圧の急激な変化が原因と考えられた。諸家の実験によれば,脳萎縮によりADH分泌が刺激される可能性が示されており,本例ではその状態に加えて輸液が誘因となつてSIADHによる低浸透圧,低Na血症が一層顕在化したものと考える.
  • 高市 憲明, 小田原 雅人, 大島 譲二, 岡 由紀子, 岡部 富士子, 山本 通子, 五十嵐 徹也, 長谷川 吉康, 尾形 悦郎
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1135-1139
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    成人のvitamin D欠乏症は,本邦では胃腸管手術等の特殊な場合を除き極めて希とされている.最近我々は,糖尿病治療を目的として入院した患者でたまたま発見された著明な低カルシウム血症の病態生理に関する検討からvitamin D欠乏症の併発と診断された1症例を経験した.患者は70才,女性. 20余年に及ぶ糖尿病歴をもつ.生来偏食で,また最近数年間は,網膜症および白内障による視力障害のためほとんど外出していない.入院時, Chvostek徴候,骨痛,近位筋筋力低下の身体所見と,低カルシウム血症,腎機能低下にもかかわらず正燐血症,低カルシウム尿症,近位尿細管型腎尿細管性アシドーシス,骨型ALPの上昇の検査所見を認めた.尿中c-AMPは基礎値高値で外因性PTHに対する反応不良,また血清iPTHも高く,二次性副甲状腺機能亢進症の状態と考えられた.骨生検で骨軟化症が証明され,さらに血清25-(OH) D低値, 1, 25-(OH)2 D正常下限, 24, 25-(OH)2 D測定限度以下であることからvitamin D欠乏によることが明らかとなつた.上記異常は生理量のvitamin D2治療により著明な改善を認め,また血清ALPも予期のごとく上昇反応を示し本症がvitamin D欠乏症であつたことが支持された.当科では最近1年間に本例以外にもさらに3例のvitamin D欠乏症が発見されている.成人のvitamin D欠乏症は必ずしも希ではないと考えられる.さらに,この症例におけるvitamin D欠乏症の病態生理の検討から, vitamin D代謝物のカルシウム代謝に及ぼす影響を最近の知見にも触れて論じた.
  • 柵木 信男, 木村 秀夫, 佐藤 正, 田中 鉄五郎, 松田 信, 内田 立身, 刈米 重夫
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1140-1145
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1954年にCastlemanによつて記載されたCastlemanリンパ腫は,組織学的にhyaline-vascular type, plasma cell typeおよび両者の混合型があり,多く縦隔洞などに単発する.我々は, 10年前にリンパ節腫脹をきたし, Castlemanリンパ腫, mixed typeと診断された1例を経験した.本例は縦隔洞以外の遠隔部位のリンパ節に多発し,相対的多血症,腎機能障害を伴つていた.遠隔部位に多発せるCastlemanリンパ腫は本邦では4例と少なく,またmixed typeも3例と希である.腎機能障害を伴うものは1例の報告あるのみである.本例は, 10年間組織学的に変化は認められず, mixed typeのまま経過している. Castlemanリンパ腫の成因は不明であるが,高γグロブリン血症,貧血, membranous nephropathyを合併することより, lymphoproliferative disorderとの因果関係も想定されている.かかる観点から本例は希であり,しかも本症の成因解明に示唆を与える可能性もあるので,ここに報告した.
  • 片上 祐子, 内橋 正仁, 伊東 俊夫, 横田 誠, 山内 康平, 馬場 泰人, 松倉 茂, 藤田 拓男, 鈴木 駿郎, 吉本 祥生
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1146-1153
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    男性のidiopathic edemaの報告は少ない.今回,われわれは,尿中dopamine排泄低下を認め, bromocriptine投与が有効であつた男性のnon-orthostatic idiopathic edema 1例を経験した.症例は46才の男.飲酒歴,神経症的傾向がある.昭和54年,全身倦怠感,浮腫が出現し,某院にて入院加療中,体重増加,浮腫,頭痛,その他の不定愁訴を伴つた乏尿期が4~14日間続き,体重が約5kg増加すると突然多尿が出現し, 1~2日で体重が元に戻るエピソードを反復した.退院後も原因不明の周期性の乏尿-多尿は持続し,精査のため当科に入院した.血圧,検尿,血清電解質,血漿浸透圧,肝機能,心,頭部CT,甲状腺機能,下垂体前葉機能,血漿ADH,血中,尿中各ステロイドホルモン値はいずれもほぼ正常.腎機能もrenogran, renoscintigram,多尿期のcreatinine clearanceは正常.経ロブドウ糖負荷試験は境界型.水負荷試験にて臥位,立位共に水利尿低下を認め, cortisone, ethanol併用にても正常化せず,微量vasopressinに対する感受性亢進を認めた.以上の検査所見より, non-orthostatic idiopathic edemaと診断した.さらに本症例では,乏尿期の尿中dopamine排泄量の低下を認め, dopamine点滴中,時間尿量が45倍に増加した.又, dopamine作動薬bromocriptine投与後も尿量が増加したが,本症例では, bromocriptineにより腎のdopamine受容体が刺激され,利尿を引き起こした可能性が考えられる.
  • 吉田 忠義, 長坂 一子, 今井 進, 柳沢 英雄, 石橋 浩明
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1164-1168
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    臨床的に自律神経障害のみを示した特発性起立性低血圧の1症例に,循環動態的検査,神経薬物学的および生化学的検査を行なつた.症例は59才の女性で,主訴は起立時の失神発作.現病歴は昭和51年春より,起立時,排尿時などに30秒から1分間続く失神発作を生じ,時に尿失禁があつた.痙攣はない.理学的所見:臥位から立体になると血圧は測定不能となる.他に中枢神経症状を含め異常なし.検査成績:尿,便,末梢血に異常なし.酵素,電解質に異常なし. (1)循環動態検査: (A) Valsalva試験: IV相のovershootを認めず,徐脈も起こらない. (B)起立試験:直立させると血圧は測定不能となり,橈骨動脈の脈拍は触れない. (C)寒冷昇圧試験:血圧の上昇はみられなかつた. (D)過呼吸試験:収縮期,拡張期血圧とも下降した. (2)神経薬物試験: (A)アドレナリン試験,フェニレフリン試験:両者で血圧は上昇した.前者で脈拍数の増加を,後者では不変だつた. (B)タイラミン試験:血圧の上昇はなかつた. (C)アトロピン試験:脈拍数の増加はなかつた. (D)アセチルコリン試験:発汗,立毛はなかつた. (3)生化学的検査: (A)血中ノルアドレナリンの著しい低下が見られ,立位やhand grip負荷でも上昇はなかつた. (B)レニン活性:臥位で低値で,立体でも上昇はなかつた.結論:以上より本例は交感神経遠心路,とくに終末部を含む節後線維に障害があることが証明された.また副交感神経も障害されていることが示唆された.
  • 佐藤 博紀, 長田 洋文, 松本 博光, 堤 健, 加藤 敏平, 松野 進, 後藤 晃, 春見 建一, 杉田 幸二郎, 小林 真一
    1982 年 71 巻 8 号 p. 1169-1175
    発行日: 1982/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は61才,男性. 55才頃からインポテンツ,労作や起床直後,排尿後, 5~6秒の失神が出現, 58才頃から言語緩徐,尿失禁,無汗症,歩行困難などの小脳および自律神経症状が出現,起立時血圧64/40mmHgと著しい低下を示した.さらに症候は進行性で,ベット上に坐るだけで失神するほどになり, Shy-Dragr症候群と診断した.本症例に対してhydrazin誘導体であり, monoamine oxidase (MAO)阻害薬の一つであるsafrazinと, tyramineを多量に含むとされるオランダ製チーズの併用治療を行ない,その臨床効果と効果発現機序に関する検討を行ない,次のような結果を得た. 1)本治療により臨床的に起立性低血圧は改善され,失神発作は消失し,日常生活が可能となつた. 2)治療前,血中noradrenaline (NA),血中dopamine-β-hydroxylase (DBH)活性は低下し,かつ坐位における上昇は全く見られなかつた.又外因性adrenaline (Ad)に対する昇圧反応は著明であつた. 3)本治療後, MAO活性低下と共に,血中DBH活性,血中NAは軽微ながら上昇を示したにすぎなかつたが,対照例と比し安静時および坐位時の血圧上昇を認めた.以上より,本症例の病態にNA性血圧調節機序の障害が介在しているものと推論するとともに,本症の治療に一つの有意義な知見が得られたと思われるので報告した.
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