日本内科学会雑誌
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56 巻 , 3 号
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  • 土屋 雅春, 亀谷 麒与隆, 桐生 恭好, 高木 桂三
    1967 年 56 巻 3 号 p. 219-228
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    自己免疫疾患に占める胸腺の意義については未だ推測の域を出ない.著者らは胸腺異常診断法として縦隔充気X線撮影法および経胸骨上窩胸腺生検、摘出法につきのべ,自己免疫疾患23例の胸腺,甲状腺,筋肉,リンパ節の同時生検所見と免疫グロブリンの異常について報告する.重症筋無力症群(12例),慢性非特異性甲状腺炎6例(2例は重症筋無力症と合併), SLE,その他の3群にわけて追求されたが,自己免疫機転の加わつた疾患ではmultiple immunopathyの変化がみられ,とくに胸腺異常所見は全例に証明された.免疫グロブリンについては,重症筋無力症群ではIgG↓, IgA↓, IgM↑のパターンが特徴的で, SLEなどではIgMの増加が著明であつた.慢性非特異甲状腺炎群では免疫グロブリンの変動はあまり著名ではない.以上,胸腺異常を中心に自己免疫疾患の二,三についての考察を行なつた.
  • 北村 論
    1967 年 56 巻 3 号 p. 229-240
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    肺リンパ系は種々の肺疾患の成因,治癒機転等に直接間接に関与する極めて重要な一つのシステムであるが,その循環動態を系統的に検索した報告は必ずしも多くない.著者はイヌの左右の静脈角部位で胸管および肺リンパ流量を測定し,両リンパ系の循環動態に影響する種々の要因について検索し,その調節機構の解明を試みた.すなわち,胸管の圧流量曲線、それに及ぼす薬物自律神経系の影響,および横隔膜運動,肺の呼吸運動,頚静脈の循環動態等の両リンパ循環に及ぼす影響について検討し,リンパ循環の調節機構にリンパ管自身のtonusの関与は少ないこと,また両リンパ循環ともに頚静脈圧および呼吸運動によつて調節され,正常犬においては肺リンパ系は,吸気時における頚静脈圧下降と呼気時における肺の絞り出し効果が,また胸管では吸気時における頚静脈圧下降と呼気時における横隔膜の収縮がそれぞれ位相を異にしてリンパの流出に促進的に働いていると推論した.
  • 久保井 常悦
    1967 年 56 巻 3 号 p. 241-251
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    担癌肺でのLDH活性の組職化学的研究は多いが,結核肺では少なく,また,両疾患の病巣部とその他の肺組織で, SDHとLDHの両活性を同時に検索比較した報告もほとんどない.著者は,教室の呼吸器疾患の性化学的諸検索の一環として,両疾患の臨床例(32例)および実験例(20例)の肺組織について,両活性を組職化学的に検索して,エネルギー代謝の一端を究明しようとした.結核肺では有空洞例を中心として,洞壁の各層の変化を中心に検索した.非硬化厚壁空洞例では洞壁および洞周囲部組織のSDH活性は増強し,とくに類上皮細胞反応層で著明な活性をみとめた.比較的陳旧性の濃縮化空洞ではSDH活性は一般に減弱化したが, LDH活性は著明な増強傾向を示し,また,硬化薄壁空洞での多くの例では両活性とも減弱した.肺癌切除肺では著明なLDH活性の増強をみたのに対して, SDH活性は中等度ないし弱陽性のものが多く,実験結核肺では空洞完成期の洞壁でのSDH活性は最も強く,時日の経過とともに減弱した.ウサギの実験肺癌(Brown-Pearce肺癌)では,腫瘤辺縁部の腫瘍細胞群で両活性とも増強したが,総体的には著明な減弱をみた.
  • 有山 襄
    1967 年 56 巻 3 号 p. 252-259
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Ivyによりはじめてcholecystokininが抽出され,胆嚢収縮機序は体液性に調節されていることが明らかになつた.最近Svatosは人尿中より内因性cholecystokininの抽出に成功した.著者も人尿中より内因性cholecyustokininの抽出を行ない,胆嚢収縮要素を検討し,これが緊張を高めるものと収縮時間を延長せしめる2要素から構成されているという新知見を得た.同時に抗胆嚢収縮要素の存在を確認し,この物質は胆嚢壁で産生されることも明らかにした.尿中cholecystokinin作用物質の量的差異を健常例,胆嚢摘出例および胆嚢収縮不良例につき比較検討し,胆嚢摘出例および胆嚢収縮不良例の尿中には胆嚢収縮要素が健常例より多量に存在する結果を得た.これにより胆嚢収縮はcholecysto-kininとanticholecystokininの拮抗する二元的要素の量的変動により行なわれると推定され,この事実より未開拓の分野である胆嚢ディスキネジーの病態生理を解明し得ると考える.
  • 宮地 隆郎, 小原 誠, 舟木 三千代, 小沢 仁, 佐藤 泰雄, 高橋 忠雄
    1967 年 56 巻 3 号 p. 260-266
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    既往にジフテリヤ,高血圧のある59才の主婦が,約半年前より次第に頻度,程度が増強する短時間の失神発作を訴えて来診した.初診時、軽度の心収縮期雑音を聴取する他,理学的に異常所見を認めず,リンパ節も触知しない.麻痺もない.胸部X線像に,肺門部陰影の両側性拡大、心電図上A-Vブロックおよび完全右脚ブロックを認める.冠硬化によるStokes-Adams症候群と診断,発作に対してiso-protenol誘導体,副腎皮膚ホルモンを投与,効果められた.1年後再発死亡.剖検により,心が広範に類肉芽腫に侵され,さらに肺リンパ節,肝,脾,腎等に侵襲がみられ, fatal myocardial sarcoidosisと診断された.さらに,本邦におけるサルコイドーシス剖検例20例(内fatal myocardial sarcoidosis 12例)を集計し,心サルコイドーシスの臨床像につき考察した.
  • 塚越 廣, 豊倉 康夫, 井形 昭弘, 萬年 徹, 杉田 秀夫, 中西 孝雄, 清水 貞, 堀江 省吾
    1967 年 56 巻 3 号 p. 267-272
    発行日: 1967/03/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    東京,戸田,室蘭,岡谷各地区の腹部症状を伴なうneuromyelopathic syndromeを呈する症例を比較検討した.疫学的および神経学的所見では各地区の差は少なく,これらは同一疾患に属すると考えられた.知覚障害は全例に必発し,そのレベルが鼡径部以上にあるものも末梢神経障害が主となつていることが推定された.症例を臨床的に脊髄障害(M)と末梢神経障害(N)とに分けると,M+N, N. Mの順に減少し,Mのみの例は稀であつた.さらにMのみと考えられる例にも神経生検で末梢神経障害が認められ,末梢神経障害は本症のほとんど全例に認められる中核症状と考えられた.岡谷地区の某病院では入院患者,受持医師およびその家族に次々と本症が発症し,感染症が疑われた.しかし本症の原因は未だ確定せず,現在のことろ本症は特異な症候群と考えておくのが適当であろう.
  • 1967 年 56 巻 3 号 p. 312
    発行日: 1967年
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
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