日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
50 巻, 6 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 太田 善介, 喜多島 康一, 河原 徹
    1961 年 50 巻 6 号 p. 435-444
    発行日: 1961/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    白血病の治療を行なうに当つては,各種抗白血病剤の治療効果判定基準並びに治療目標の適確なものを得ることが極めて重要な臨床上の問題であると考え,臨床骨髄組織培養法によつてこの研究を行なつた.主として,白血病に特有なる増生様式が治療による緩解と共に如何に変貌するかを観察した.その結果,その増生様式の変化が最も端的に抗白血病剤の治療効果を反映するものであることを知つた.更に生体染色によつてこれら骨髄細胞の細胞学的変化を追求したところ,治療後の緩解時にも白血病はその細胞学的特徴を保持していることが明らかとなつた.又,骨髄巨核球の機能をも併せ検討することにより,白血病の治療に当つては急性白血病の場合は増生様式が正常型変化を,慢性白血病の場合は低形成型変化を目標として治療を行ない,慢性白血病においては低形成型に至るや直ちに投薬を中止して,経過を観察するのが最も良い方法であるとの結論を得た.
  • 平岡 恒郎
    1961 年 50 巻 6 号 p. 445-452
    発行日: 1961/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    著者は,尿中17-KS, 17-OHCS定量及びThorn's testによつて,入院肺結核患者の副腎皮質機能を検した結果.健康者に比して低下し,しかも重症者程著明であるとの諸家の見解にほゞ一致した成績を得た.すなわち,学研分類F型及び喀痰中結核菌陽性例では,機能低下が認められた.又化学療法に対する反応性と副腎皮質機能の関係を比較検討したところ,副腎皮質機能が正常又は治療初期に正常化を来たす症例,化学療法により症状軽快がみられた.しかも当初尿中17-KSおよび17-OHCSが比較的低値を示す例に, X線像の改善が多い傾向が認められた. Steroid hormone投与により,強い副腎皮質機能の低下を認めた例においては,しからざる場合に比して,症状の回復が遅れる傾向を認めた.
  • 正木 清孝
    1961 年 50 巻 6 号 p. 453-470
    発行日: 1961/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    副腎皮質ホルモンが糖代謝にどのような影響を与えるかを研究し,併せて甲状腺,副腎並びに性腺機能失調時における副腎皮質ホルモンの推移を考察する目的で,家兎をcortisone, thyradin, alloxan各投与群及び甲状腺剔出群に分かち,各群のinsulin抵抗性,肝並びに筋のATP ase,血清無機燐,血糖を測定した結果, cortisone投与群ではthyradin投与群に比し遥かに抵抗性の強いことを認め,又血糖の上昇,血清無機燐の減少,肝ATP aseの減少,筋ATP aseの増加など甲状腺ホルモンと相反する傾向を示した.次に各内分泌腺機能失調時の皮質ホルモンの推移を血中及び各臓器内total 17-OHCSの測定により検討したが, thyradin投与群,甲状腺剔出群においては共に皮質機能の減衰を認め, cortisone並びにDOCA投与群においては投与量,又性別によりそれぞれ異なる推移を示すことをみとめ,性ホルモン投与群では性別による大きな差異は認めないが,性腺剔出群において,雄性は減少し,雌性は増加を示した.
  • 青木 正一, 大谷 育夫, 徳永 昌裕, 広田 喜代市, 西村 宏
    1961 年 50 巻 6 号 p. 471-478
    発行日: 1961/09/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top