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山本 正彦
1987 年 76 巻 10 号 p.
1497-1514
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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青木 延雄
1987 年 76 巻 10 号 p.
1515-1519
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
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入江 実
1987 年 76 巻 10 号 p.
1520-1524
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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黒川 清
1987 年 76 巻 10 号 p.
1525-1528
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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福井 須賀男, 鈴木 敬一郎, 竪山 仁根, 佐々木 達哉, 濱野 裕, 加藤 修, 南野 隆三, 谷 明博
1987 年 76 巻 10 号 p.
1529-1534
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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急性心筋梗塞後生存退院した651例(男512例,女139例)を対象に退院後の予後を解析し,冠血管病変および左心機能の予後に対する影響を検討した. (1)観察期間中の死亡数は133例(20.4%)であり,二枝以上の血管に有意狭窄のある多枝病変例(MVD)の予後は不良であった. (2)心臓死の主たる死因は再梗塞,ポンプ失調,突然死であった. (3)罹患冠血管枝別では左前下行枝(LAD)に病変のある例での予後は不良であった. (4)左心機能の低下例(LVEF<0.4)の予後はMVDで左心機能の正常例に比し予後が悪かった. (5) MVDでは観察期間中の再梗塞の発症も高率であり,致死的例が多かった.
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高守 正治, 奥村 誠一, 駒井 清暢, 永田 美和子
1987 年 76 巻 10 号 p.
1535-1540
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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重症筋無力症抗体の標的であるアセチルコリン受容体(AChR)のアミノ酸配列のうち,どの領域が膜表面に露呈して病的抗原としての意味をもつかの検討を行なった.ヒトAChRαサブユニット一次構造に照合してLys125-Gly147, Gly183-Asp200を合成,これを抗原とした免疫学的解析の結果, 1)両合成ペプチド免疫ラットに抗原特異性抗体産生をみた. 2)抗ラットAChR抗体,微小終板電位振幅を指標とした発症率は,前者で60%,後者で0%であった. 3)後者の領域はACh結合機能に関与するとの証左を得た. 4)筋無力症患者血中に両抗ペプチド抗体は検出されず,測定用抗原には立体構造,合成領域の長さについての配慮が必要と推察した.
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恒川 純, 横田 充弘, 宮原 隆志, 上原 晋, 野田 省二, 小出 正文, 外畑 巌
1987 年 76 巻 10 号 p.
1541-1546
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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左室駆出分画(LVEF)が50%未満に低下しているにもかかわらず良好な運動耐容能を示すとともに狭心症を認めない陳旧心筋梗塞患者(II群; 13例)における運動耐容能の規定因子を究明するために,障害群と同等の運動耐容能を有しLVEF50%以上の陳旧心筋梗塞患者(I群; 13例)を対照として仰臥位多段階自転車ergometer運動試験を施行した. peak運動時心係数は両群間に有意差を示さなかった.運動時間を従属変数とする重回帰分析にて, I群では運動時心拍数および平均肺動脈楔入圧の増加分が, II群では運動時末梢血管抵抗の減少分および心拍数の増加分が高い寄与度を示した.以上より, I群に比しII群では運動時の後負荷減少が運動耐容能の重要な規定因子であると考えられた.
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馬場 雄治, 小西 弘起, 横井 良明, 佐藤 潤, 山根 渉, 若林 宏和, 山本 晃司, 瓦谷 仁志, 由谷 親夫
1987 年 76 巻 10 号 p.
1547-1553
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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症例は55才,男性.褐色調の皮膚色素沈着および糖尿病を認め,肝生検にてmicronodular pigment cirrhosisの像を呈したことより,ヘモクロマトーシスと診断した.心症状はなく,胸部X線像,心エコーにて異常所見を認めなかったが,心電図にて上室性不整脈,四肢低電位, ST-T変化を呈したため右室心内膜心筋生検を施行したところ,心筋細胞内に高度の鉄沈着を認め,心ヘモクロマトーシスと診断した.心病変はへモクロマトーシスの死因の第1位を占めるため,早期の診断加療が重要であるが,本邦では,生前に心筋生検により確定診断された例の報告はなく,本例が第1例と考えられる.
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永田 真, 木内 英則, 坂田 憲史, 倉光 薫, 笠岡 恭, 高水 研一, 丸尾 仁, 山本 恵一郎, 土肥 哲, 吉田 豊
1987 年 76 巻 10 号 p.
1554-1558
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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胸部X線像で両肺微細点状陰影の存在を指摘されたのち, 26年の期間を経て呼吸不全を呈した肺胞微石症の1例を経験したので報告する.症例は34才,男性. 8才の時にX線像上の両肺のびまん性点状陰影を指摘され,粟粒結核との診断で治療を受けた既往がある.当科受診時,著明な低酸素血症があり,肺機能検査上,拡散障害および拘束性障害がみられた.経気管支肺生検で同心円性層状の構造を有する肺胞内微石の存在が確認され,また気管支肺胞洗浄液中のリンパ球サブセットの検討ではOKT4
+/0KT8
+比の低値が認められた.本症例は比較的若年で呼吸不全に陥った点から貴重な症例であると考えられる.
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門野 聡, 古川 賢一, 松沢 賢二, 古田 精市
1987 年 76 巻 10 号 p.
1565-1572
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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高aldosterone血症を伴った17α-hydroxylase欠損症の1例を経験した.症例は17才女子高校生.高血圧,低力リウム血症,二次性徴の欠如を認めた.無処置時には電解質コルチコイド過剰を認め,血漿aldosterone値(PAC)も正常上限の約2.2倍と上昇しており,糖質コルチコイドおよび性ステロイドは低下または一部正常範囲内であった. dexamethasone投与により血圧は正常化し,電解質コルチコイド過剰も是正された.無処置時にはPACとACTH値との間に有意な正の相関が認められ, PACはangiotensin III負荷試験には反応しなかった. dexamethasone投与時にはPACとangiotensin II値との間に有意な正の相関が認められ,またPACはfurosemide立位負荷試験に反応し上昇した. metoclopramide負荷試験ではPAC上昇を認めなかった.以上から本例のPAC調節様式はdexamethasone suppressible hyperaldosteronismに類似していると思われた.
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福井 光文, 近藤 啓文, 柏崎 禎夫
1987 年 76 巻 10 号 p.
1573-1577
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
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膠原病での家族内発症の報告は散見されるが,混合性結合組織病(mixed connective tissue disease, MCTD)での家族内発症は極めてまれである.我々は, MCTDを発症した姉妹例を経験した.妹は,レイノー現象,手指硬化症,多関節炎,拘束性換気障害,白血球減少,血小板減少, CK値上昇,抗RNP抗体陽性であった.姉は,レイノー現象,手指硬化症,肺線維症,筋力低下,白血球減少,血小板減少, CK値上昇,抗RNP抗体陽性であった.姉妹ともに厚生省MCTD研究班の診断の手引きに合致しており, MCTDと診断し得た.姉妹のHLA抗原の分析では,共通してAw24, B7, Cw7, DR1抗原を有していた.かかる症例は,本症の発症に遺伝学的背景因子が存在する可能性を示唆するものと考えられた.
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中元 秀友, 鈴木 洋通, 岡本 真一郎, 川村 顕
1987 年 76 巻 10 号 p.
1578-1584
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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症例は81才,女性.咳漱・呼吸困難を主訴に入院.入院後急速に進行する貧血・赤褐色尿が出現,さらに出血傾向・四肢の循環不全・乏尿を認めた.臨床経過・検査所見からマイコプラズマ肺炎に溶血性貧血・播種性血管内凝固症候群ならびに急性腎不全を合併したと診断,積極的治療にもかかわらず入院3日目に死亡した.剖検所見では肺の多発性小膿瘍を伴う肺炎像,腎臓のhemoglobinuric nephrosisの像を認めた.また本例は抗核抗体,抗DNA抗体, LE細胞陽性であった.このような自己抗体陽性例で種々のまれなマイコプラズマ肺炎の合併症を認めた事は,本例の発症機序に何らかの免疫学的機序の関与を示唆すると考えられた.
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大和田 章, 品田 秀穂, 篠原 陽子, 篠原 紳介, 福留 裕一郎, 松井 則明, 藤原 秀臣, 荒井 裕国, 長岡 秀郎, 菅間 博
1987 年 76 巻 10 号 p.
1585-1589
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は72才,男性で,悪心・嘔吐,食欲不振にて当科に入院した.低Na血症(117mEq/
l)を認め,血清浸透圧244mOsm/kgに対し,尿浸透圧は662mOsm/kgと高く,血漿ADHは3.1pg/mlと抑制されていなかった.水負荷試験にて尿浸透圧の低下は見られず,血漿ADHも抑制されず,排泄率19%と水排泄障害を認めた.以上よりSIADHと診断した.原疾患は,胸部X線写真より右肺上葉の肺癌が疑われ,肺生検で擦過細胞診より扁平上皮癌と診断した.右上葉切除術を施行し,術後, SIADHは寛解した,腫瘍組織内ADR含量測定,腫瘍組織培養,間接酵素抗体法等よりADH産生肺癌であることを証明した. ADH産生肺扁平上皮癌の報告は極めてまれで,本邦こおいて本例が2例目である.
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羽藤 高明, 丹下 宜紀, 佐田 栄司, 河村 伸一, 藤田 繁, 小林 譲
1987 年 76 巻 10 号 p.
1590-1594
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
側頭動脈炎と赤白血病の合併例を報告し,両者の合併の意義について考察した.症例は60才の男性.発熱,頭痛,筋肉痛を訴え,末梢血では赤芽球出現を伴う貧血,顆粒球増加,血小板減少および種々の免疫学的異常を認めた.側頭動脈の生検で側頭動脈炎と診断し,プレドニゾロンの投与で臨床症状の著明な改善をみた.しかし,貧血,血小板減少は持続し,骨髄像は次第に赤芽球過形成となり,一部に異型性の強い赤芽球を認め,赤白血病と診断し,諸種治療を試みたが,貧血が進行して死亡した,赤白血病にはしばしば免疫異常やリウマチ様症状を伴うことが知られているが,本症例は赤白血病と自己免疫との関連性を示唆する貴重な症例と考えられた.
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金井塚 敏弘, 伊谷 賢次, 繁田 浩史, 山村 義治, 粉川 隆文, 吉川 敏一, 杉野 成, 金綱 隆弘, 近藤 元治, 高階 謙一郎, ...
1987 年 76 巻 10 号 p.
1595-1603
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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血管腫を伴ったリンパ管腫,いわゆるhemolymphangiomaは,ほとんど報告をみない.最近,我々は後腹膜原発のhemolymphangiomaを経験し,超音波, CT,血管造影などに加え,磁気共鳴映像法(MRI)を施行し,術前診断を試みた。嚢腫内容は, CTではenhanceされなかったが, MRI計算値においてT
1時間の著明な短縮を示したことから陳旧性血液成分と診断でき,内容の性状診断にMRIは有用であった.また,術後の免疫組織学的検索では,血管腫の内皮だけでなく,リンパ管腫の内皮にも,第VIII因子関連抗原が陽性であった.既報告の後腹膜リンパ管腫99例とhemolymphangiomaの病態を比較し,リンパ管腫の発生に関し,若干の考察を加えて報告する.
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宮城 裕子, 飯田 博行, 藤田 益雄, 神保 正樹, 篠山 重威
1987 年 76 巻 10 号 p.
1604-1605
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は37才女性で,著明な腹水を主訴に入院した.全身性エリテマトーデス(SLE)と診断され,腹水はSLEによるlupus peritonitisが原因と考えられ,副腎皮質ステロイドを投与したところ急速に腹水は消失した. SLE単独で大量の腹水をきたすことは比較的少なく,大量の腹水の原因としてSLEも念頭におくべきである.
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原田 智雄, 大浜 永俊, 佐藤 恒久, 宮城 憲一, 境田 博之, 東 威, 石田 尚志, 徳田 政道
1987 年 76 巻 10 号 p.
1606-1607
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
大動脈炎症候群の生病変として,肺血管病変による肺梗塞が先行し,呼吸器症状を初発症状とし,胸部異状陰影を呈した稀有な1例を報告する.症例は, 19才,女性.初発症状は血痰,胸痛であった.入院時の胸部X線写真から肺梗塞が疑われたが,その原因は不明であった.入院7週目に右橈骨動脈の拍動が消失し,大動脈炎症候群と診断され,肺梗塞は,大動脈炎症候群に合併した肺動脈病変に起因するものと考えられた.
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光川 知宏, 田村 和夫, 清田 正司, 長嶺 元久, 栗林 忠信, 松倉 茂, 富樫 和美
1987 年 76 巻 10 号 p.
1608-1609
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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症例は25才,女性.昭和61年1月より全身倦怠感,耐寒性の低下,便秘が出現.同年8月当科受診し, TSHの高値, T
4の低値,マイクロゾームテスト,サイクロイドテスト陽性を認め,橋本病による甲状腺機能低下症と診断. L-thyroxine投与開始後, T
3の異常高値が出現.甲状腺中毒症の症状はみられなかった. T
3高値の原因として,検査の検果, L鎖がλ型の抗T
3IgG抗体を証明した. L-thyroxine投与後,抗T
3抗体が出現したまれな1症例を報告した.
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河合 誠, 小田 浩之, 笹川 豊, 山分 規義, 山下 勝弘, 馬場 俊也, 玉置 肇, 神坂 和明, 前沢 秀憲, 北川 昌伸
1987 年 76 巻 10 号 p.
1610-1611
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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症例は47才,女性.主訴は呼吸困難. 5年前から, mixed connective tissue disease (MCTD)の診断を受け,ステロイド治療をされていたが, 3カ月前から,労作時呼吸困難が急速に増悪し,死に至った.剖検では, Heath-Edwards 4度に相当する著明な高血圧性肺血管病変が認められた.近年, MCTDに合併する肺高血圧症の臨床的意義が強調されているため,若干の文献的考察を加えて報告した.
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池原 修, 平田 一仁, 上池 襄, 安里 浩亮, 潮平 芳樹, 上原 元, 宮里 不二彦
1987 年 76 巻 10 号 p.
1612-1613
発行日: 1987/10/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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症例は30才,女. 21才時ネフローゼ症候群(ネ症)を伴った全身性エリテマトーデス(SLE)を疑われ,以来副腎皮質ステロイド薬(ス薬)の投与を受けていた.昭和61年5月急性心筋梗塞を発症し入院.入院後の凝固能検査にてlupus anticoagulant (LA)の存在を認めた.本症例における心筋梗塞の発症要因としては長期のネ症,ス薬の長期投与およびLAの存在が推定される.
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