日本内科学会雑誌
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82 巻 , 4 号
選択された号の論文の23件中1~23を表示しています
  • 河合 忠
    1993 年 82 巻 4 号 p. 477-478
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 河野 均也
    1993 年 82 巻 4 号 p. 479-484
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    検査の中央化と自動化が相俟って,臨床検査は1950年代以降,急激な進展を見せ,現代の医療に不可欠なものとなった.しかし,最近では全ての検査の中央化と過剰検査への反省に関する声も聞かれるようになってきた.本稿では,最近の臨床検査の動向について述べると共に,効率的な検査の使い方を目標に日本臨床病理学会が提案した『日常初期診療における臨床検査の使い方』(案)を提示し,読者の皆様のご批判を仰ぎたい.
  • 大久保 昭行
    1993 年 82 巻 4 号 p. 485-489
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    臨床検査の報告書には,検査の正常値が示されている.この正常値は,多数の健康者を検査した場合に,その95%が含まれる測定値範囲を示している.健康診断やスクリーニングでは,検査値の判定に,正常値が用いられる.しかし,病気の診療に役立てる臨床検査では,正常値によって検査値を判定することは適切ではない.有病率,疾患や病態の性質に応じて,検査値を判定するカット・オフ値を適切に設定する必要がある.
  • 菅野 剛史
    1993 年 82 巻 4 号 p. 490-495
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    臨床検査は検査計画に始まる.検査計画の時点で最も留意すべきは,病態の把握のための最短距離の計画であることは勿論である.しかし,検査結果を評価する時点で,測定値に干渉する生体の諸因子が存在することを十分理解して結果を評価し,再度それを検査計画に反映することも重要となる.検査の測定値に影響を与える因子として,外因性の因子と,内因性の因子とに分けて考えることができる.内因性の因子は,いわゆる1aboratory pit fallと呼ばれるもので,生体内に存在する自己抗体や,遺伝性の変異によって生ずる測定値の変動であり,外因性のものは,薬物の干渉(pit fallに加えることがある)試料の前処理など試料採取時の人為的諸要因による測定値の変動である.表1にこの概要をまとめた.本稿では,この表にまとめた順に自験例を加え解説をする.
  • 大場 康寛
    1993 年 82 巻 4 号 p. 496-501
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    国内的,国際的医学・医療情報の円滑な認識交流を図るために,共通性と互換性のある方法論と換算,翻訳不要の表現が望まれる.この中にあって国内外共通の普遍性のある計量単位の制定,導入,活用,普及も大きな基本的な課題となる.つまり測定単位の統一化を推進する必要がある.ここでは臨床検査領域における国際単位系SI単位への移行に関して概説する.
  • 北村 諭, 石井 芳樹
    1993 年 82 巻 4 号 p. 502-506
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    結核をはじめとする呼吸器感染症の診断はDNA診断法の開発によって迅速かつ正確なものになってきた.また,肺癌のマーカーとしては,エンチムンテストの有用性が注目されている,肺機能検査では,ピークフロー値の自己測定が気管支喘息の日常管理に極めて有用であり,注目されている,その他,いくつかの呼吸器疾患領域における新しい臨床検査について概説した.
  • 永井 良三
    1993 年 82 巻 4 号 p. 507-511
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    循環器病診断においては生理学的検査と血液生化学検査を組み合わせて総合的にアプローチする必要がある.最近,ナトリウム利尿ホルモンとして知られるANPやBNPが必不全状態の心室筋から分泌されることが明らかとなり,心機能を内分泌学的にとらえることが可能となった.また心筋壊死の指標としてCPK,としにアイソザイムの解析が依然重要な役割を担っている.さらに心筋ミオシンヤトロポニンTなどの心筋特異的な構造蛋白の測定が臨床応用されてきた.
  • 石森 章, 川村 武
    1993 年 82 巻 4 号 p. 512-517
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    消化管疾患の検査は管腔臓器という特殊性を生かして特に画像診断の分野において急速な進展をみたが,さらに治療の面にも大きな展開を示した.またこれらを背景として癌の早期診断あるいはスクリーニングも積極的に行われるようになり,腫瘍マーカーあるいは癌のリスクファクターの検索などについてその検査法と臨床的意義について述ベた.しかし今後に残された課題も少なくないが,最近のDNA診断の進歩は癌の早期診断や予防の検査法として期待される.
  • 池田 有成
    1993 年 82 巻 4 号 p. 518-522
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    第1世代よりは第2世代のHCV抗体がC型肝炎の検出に優れている. HCV-RNAの定量, HCVサブタイプの診断はインターフェロン治療効果の判定や予測に有用である. anti-M2は原発性胆汁性肝硬変で高率に検出され,その標的抗原は2-オキソ酸デヒドロゲナーゼ複合体と考えられる.肝腎ミクロソーム抗体はII型自己免疫性肝炎を特徴づける抗体である. αフェトプロテイン亜種, PIVKA-II,肝線維化マーカー,肝細胞増殖因子などについても述べた.
  • 二瓶 宏, 佐中 孜
    1993 年 82 巻 4 号 p. 523-528
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    最近における検査技術の進歩は,腎・泌尿器系疾患の領域でも,診断体系に大きな変革をもたらしつつある.本稿では,なかでも進歩が著しく,実用化の段階にあり,将来に及ぼす影響の大きな検査法に絞って,その背景,測定原理,解釈に関する注意点について解説した.尿検査,免疫血清学的検査,核医学検査,分子遺伝学的検査を取り上げたが,その他にもほぼこの水準に達しつつある検査も多く,興味を抱く端緒になれば幸いである.
  • 中原 一彦
    1993 年 82 巻 4 号 p. 529-533
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    近年,科学技術の進歩に伴って臨床検査の内容も深く広くなっている.それら新しい検査のうちから内科医として知っておくべき血液疾患に関する検査について記載した.凝固系活性化の指標となるTAT, FPA, SFMC,線溶系活性化の指標となるPIC, FPBβ15-42, Dダイマーについて概説し,ついでプロテインC, EPO,細胞表面マーカー, β-TG, PF-4, PAIgGについて記載した.これら新しい検査が有効に使われることが期待される.
  • 網野 信行, 柏井 卓
    1993 年 82 巻 4 号 p. 534-538
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    内分泌代謝疾患は臨床症状のみからその軽症例を診断することは難しく,逆に臨床検査をうまく利用すると確実な診断がつけられ,検査の重要性が疾病診断において極めて重要な位置を占める.各種ホルモン測定は,従来のラジオイムノアッセイ(RIA)からイムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)法や化学発光イムノアッセイ法の導入により高感度測定法が実現した.そのため,従来,血中ホルモンが高値を示す疾患のみ診断されていたが,異常低値または抑制されている値を健常人と識別して診断することが可能となり,臓器の機能亢進のみならず,機能低下も容易に診断可能となりつつある.さらに高感度化のため,低濃度の尿中ホルモン測定が可能となり,成長ホルモン(GH)測定で応用されている.代謝疾患,とりわけ糖代謝異常,カルシウム代謝異常を示す病態にも新しい検査項目が次々と導入されている.本項では,比較的頻度の高い甲状腺疾患,及び糖代謝異常疾患を中心に最近の検査につき述べる.
  • 吉野谷 定美
    1993 年 82 巻 4 号 p. 539-543
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    膠原病,アレルギー疾患における新しい検査は,その治療法と関連している.近年これらの疾患に免疫療法が積極的に開発導入され,治療効果を見るためには従来の検査法では不十分である.今回紹介する検査はこの治療法の変化を臨床の場で支援する検査法である.今までの炎症マーカーから免疫指標としての検査を取り入れて行く必要があると考える.
  • 吉留 宏明, 有村 公良, 納 光弘
    1993 年 82 巻 4 号 p. 544-548
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    神経・筋疾患の検査法はここ数年で大きな発展と変貌を遂げた.その中で最大のものはMRIの登場と分子生物学的技術を応用した生化学的検査法であろう.前者により頭部・脊髄などを患者に負担を与えずより詳細に観察できるようになり,後者は多くの神経・筋疾患の原因論的な診断を可能にした.勿論,電気生理学的検査法もコンピュータの応用などの発展により客観的・詳細で扱いやすくなって来ているのは言うまでもない.
  • 猪狩 淳
    1993 年 82 巻 4 号 p. 549-553
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    感染症の確定診断には原因微生物の検出同定が必要である.培養法による原因微生物検出は早期診断に間に合わず,血清抗体価の上昇は特定の場合を除き補助的な意義が認められるに過ぎない.そこで感染症の迅速診断法の開発・普及が求められた.これに応えるために免疫学的手法を用いて,患者材料から直接原因微生物の特異抗原や毒性産物,代謝産物の検出法が開発され,一部のものは市販試薬キットとして日常検査にもちいられている.これらは迅速性の点では申し分ないが特異性,感度の面では若干問題点を残し,応用範囲も限られている.これに対し,分子生物学的手法を用いたDNAプローブ法,さらに感度を上げるためにPCR法が導入され,遅発育性の微生物,株化培養細胞が必要な微生物,人工培地や株化培養細胞でも増殖させられない微生物にまで応用範囲が拡げられ,感染症の迅速診断と疫学調査とに新しい視野を開きつつある.
  • 今井 浩三, 谷内 昭
    1993 年 82 巻 4 号 p. 554-557
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腫瘍マーカーは観察手段の進歩とともに新しく見出されてきており,最近では現在広く使用されているAFP, CEA, CA19-9, SLX等に加えて遺伝子マーカーが利用可能となってきた.癌遺伝子ならびに癌抑制遺伝子マーカーともいうべき二,三の遺伝子およびその産物についても腫瘍マーカーという観点から触れた.
  • 長谷川 嘉哉, 松本 美富士, 上村 晶代, 山本 正彦
    1993 年 82 巻 4 号 p. 582-583
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    27歳,未婚女性が母娘発症の全身性エリテマトーデスの寛解中に視野異常と下垂体前葉機能低下を契機に下垂体線腫が疑われた.手術標本から組織学的には自己免疫性下垂体炎と診断された.自己免疫性下垂体炎はまれな自己免疫性内分泌疾患であり,しばしば他の臓器特異的自己免疫疾患の合併,各腫自己抗体陽性を示すが,膠原病との合併はこれまでに報告されていない.
  • 中嶋 秀人, 福本 吉人, 蓬莱 琢磨, 磯谷 治彦, 芦田 光, 河村 宏, 寺内 陽, 磯井 健
    1993 年 82 巻 4 号 p. 584-585
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は40歳男性で,急性化膿性副鼻腔炎より脳脊髄膜炎を併発し治癒1年後易疲労感,体重増加,全身脱毛が出現した.内分泌学的検査では汎下垂体機能低下症の所見を呈し,頭部MRIにてempty sella症候群を認めに.急性化膿性副鼻腔炎,脳脊髄膜炎発症時の頭部MRIではempty sella症候群の所見は認められず,これが契機となってempty sella症候群さらに汎下垂体機能低下症が惹起されたと考えられ,興味ある症例と思われた.
  • 中島 敦夫, 三品 雅洋, 永島 幹夫, 氏家 隆, 原 一男, 赫 彰郎
    1993 年 82 巻 4 号 p. 586-587
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は20歳女性で,月経を契機に腹痛にて発症,腹部症状,神経症状と血液および肝組織中のporphobilinogen-deaminase活性の低下より急性間欠性ポルフィリアと診断された.治療として急性期にはブドウ糖,クロルプロマジンを使用し,寛解期にはシメチジンを用いた.急性間欠性ポルフィリアの治療にシメチジンを用いた例はまだ少なくまれと考え報告した.
  • 下村 辰雄, 高橋 智, 田村 乾一, 野崎 有一, 秋保 直樹
    1993 年 82 巻 4 号 p. 588-589
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は31歳,女性.延髄外側症候群にて初発した.白血球減少,持続性蛋白尿,血性梅毒反応生物学的偽陽性,抗核抗体陽性,抗カルジオリピン抗体陽性. MRIでは延髄右背外側に梗塞巣,脳血管撮影では右椎骨動脈閉塞を認め, SLE,抗リン脂質抗体症候群を合併した延髄外側症候群と考えた. SLEやAPSでは椎骨脳底動脈系の脳血管障害の報告は少ないが,若年性脳幹梗塞において基礎疾患としてSLEやAPSを考慮する必要がある.
  • 三尾 佳久, 榊原 雅義, 長嶋 淳三, 田辺 一彦, 三宅 良彦, 村山 正博, 須階 二朗, 舟木 成樹, 川田 忠典, 山手 昇
    1993 年 82 巻 4 号 p. 590-591
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は60歳,男性. 10歳代に心雑音を指摘され, 40歳より息切れが出現.聴診では第4肋間胸骨左縁に収縮期雑音(4/6)を聴取.心電図では右室負荷,胸部X線写真では右室拡大,右室造影所見では右室漏斗部下に異常筋束を認め,圧所見では肺動脈15/4,右室圧118/8mmHgで右室二腔症と診断した.合併心奇形のない高齢者右室二腔症はまれであり,手術所見を加えて報告した.
  • 猿田 享男
    1993 年 82 巻 4 号 p. 592-597
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腎臓は血圧調節と密接に関係しており,腎臓なくして高血圧は発症しにくく,一方高血圧は腎臓の増悪因子として重要な役割を果している.腎臓領域の研究の進行により,高血圧による腎障害の進展が単に腎細動脈への圧の影響だけでなく,糸球体内圧への影響や血管内皮に由来する血管拡張因子(EDRF)やエンドセリン等の収縮因子を介する作用等が働いていることが明らかになってきた.それゆえ,腎障害を伴った高血圧の治療に際しては,単に血圧を低下させるだけでなく,降圧とともに糸球体内圧を適度に下げ,糸球体硬化の進展を阻止することが大切である.そのためには適度な食塩および蛋白制限が必要であり,薬物としてはそのような効果を有するアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬が有用であることが認められてきている. ACE陽害薬に次いでそのような効果をある程度有するCa拮抗薬もかなりの有用性が認められており,この両薬物をいかに上手に使用していくかが,腎障害を伴った高血圧の治療のポイントである.
  • 鎌谷 直之
    1993 年 82 巻 4 号 p. 598-604
    発行日: 1993/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    近年,目ざましく進歩した遺伝子工学(分子生物学)技術は, 1980年代後半になって臨床応用の段階に入った.なかでも,注目されているのは遺伝子診断と遺伝子治療である.遺伝子診断が急速普及した背景にはPCR (polymerase chain reaction)技術の登場が大きく,遺伝病の確定診断,早期診断,保因者診断,出生前診断だけでなく,癌の診断や微少残留悪性細胞の検出などで威力を発揮している.さらには結核などの細菌感染症やHTLV-I,肝炎ウイルスによる感染症の診断の分野でもPCR技術を応用した微量病原体の検出が広く応用されている.遺伝子治療にはgermline遺伝子治療と体細胞遺伝子治療があり,後者のみが倫理的に許される.米国ではすでに遺伝病(ADA欠損症)と癌で体細胞遺伝子治療が実施され,遺伝病においてはその有効性が発表されている.他の国(中国,欧州の各国)もこれに続いており,我が国もようやく遺伝子治療の基準づくりへと動きだした.
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