日本内科学会雑誌
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66 巻, 12 号
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  • 鷹津 正
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1669-1687
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 村尾 誠
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1688-1691
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 常岡 健二
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1692-1696
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 星野 孝, 中川 潤, 高橋 隆幸, 堀内 徹郎, 内田 温士, 坂根 剛
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1697-1706
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    各種全身性自己免疫性疾患の病因の追究と病態の解明を目的として, SLE 23例, PSS11例, RA39例, DM4例の患者より得た末梢血リンパ球について, subpopulationおよびsubclassの構成と免疫学的機能分担について検討した.まず大部分の患者末梢血Tリンパ球は相対的・絶対的減少を示すと共に,それぞれ対応する自己抗原に感作されたsubclassが存在し,この細胞はin vitroで抗原刺激によりLIFを産生した.さらに実際にこの細胞群がin vivoで組織病変の構築にあずかつている事実を, 1例のRA患者関節液中のLIF活性の検出により立証した,次に抗原刺激によるリンパ球の幼若化反応をdose-response関係より検討した結果,患老リソパ球には特定濃度のPHA, PWM, Con Aに反応するsubclassの量的変化が認められた.そこで末梢血リンパ球をBSA濃度勾配遠沈法により分画し,比重別細胞分布,そのsubpopulation構成および機能にかんし, 5例の正常者より得た値と各1例のSLE, PSS, RA患者の値とを比較検討した.その結果,特異および非特異抗原の認識やlymphokine産生などの各免疫反応は,それぞれ異なるsubclassにより遂行されており,リンパ球における機能的分担を示唆した.また女性SLE患者リンパ球にはUV照射後のDNA修復能の低下が認められ,この形質異常は本症リンパ球異常の発生に重要な意味をもつと考えられた.以上各自己免疫性疾患には,それぞれ固有のリンパ球構成と機能的変化があり,細胞性免疫の異常は各機能に関与するsubclassの量的偏移や質的異常に帰納せしめうると考えられた.
  • 浅野 喜博
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1707-1718
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ループス腎炎62例の糸球体病変を4型に分類し,免疫蛍光抗体染色像および電顕的観察所見と対比したのち,抗native DNA (nDNA)抗体の親和性と糸球体病変および臨床症状との関係,臨床経過および治療による親和性の推移について検討し,親和性と糸球体病理発生および臨床症状の発現との間に以下の知見を得た. 1)親和性は,メサンギウム増殖型,巣状増殖性病変型,び漫性膜肥厚型,び漫性増殖性膜肥厚型の順に低くなり,さらに電顕的に観察したdense depositsの沈着部位との対比より,親和性の比較的高いものではメサンギウム域から係蹄基底膜内皮下に,また親和性が低くなるにしたがつて係蹄基底膜上皮下に免疫複合体が沈着する傾向をしめした. 2)高い親和性をもつ抗体のみられる例では,腎病変は比較的軽度,かつ腎外病変が顕著であり,一方,抗体の親和性の低い例では,より顕著な腎病変を呈したが,腎外病変の出現がより少ない傾向をしめし,臨床症状と抗体の親和性が関連をもつている可能性が示唆された. 3)親和性は,経過および治療によつてゆつくりと変わりうることが明らかとなり,さらにこの親和性の変化によつて,糸球体病変も変化する可能性が示された.以上の知見より,抗nDNA抗体の親和性は,ループス腎炎における糸球体病理発生および臨床症状の発現を規定する重要な要因の一つと考えられた.
  • 村勢 敏郎, 田中 邦美, 山田 昌夫, 横山 信治, 赤沼 安夫, 小坂 樹徳
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1719-1725
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Gross hyperlipemiaを合併した5例の糖尿病患者について報告し,その成因にかんして検討した.高脂血症はtriglyceride (TG)の増加が主体であつて,血漿TG埴は平均3,400mg/dlにも及んだが,これは食事療法ないしは経口糖尿病剤との併用によつて比較的すみやかに改善された.これらの症例は糖尿病に合併する普通の型の高TG血症とも,またインスリン依存性の重症糖尿病患者にみられるdiabetic lipemiaとも臨床経過を異にする特異な高脂血症であることを考察した.高TG血症の成因としては, postheparin lipolytic activityの低下が著明であつたことから,組織におけるTGリパーゼ活性の低下に基づくTGの処理障害defective remova1がその主因と考えられた. postheparin血中のTGリパーゼについでは肝性TGリパーゼ分画が選択的に低下していることを認め,この肝性TGリパーゼについて病因との関連においてその生理的意義について考察を加えた.
  • 野村 繁雄, 加納 正
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1726-1732
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
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    われわれは今回Sjögren症候群にasymptomatic Bence Jones蛋白(κ)尿,血清中にIgG (κ)型monoclonal gammopathyおよびsarcoid病変を併発した貴重な症例を経験した.症例: 61才,家婦.昭和40年関節痛,手趾先端の冷感,疼痛,息切れ, 48年口腔内乾燥感,涙,唾液の分泌困難, 51年7月発熱,胸部X線像上異常陰影にて当科に入院. Raynaud現象(+),胸部X線像上網状陰影を認めた.赤血球数384万,白血球数7,700,血液像ほぼ正常,骨髄中形質細胞の特徴を併せもつatypical lymphoid cell 2.2%,蛋白尿(+), Bence Jones蛋白(+).肝,腎機能正常. Schirmer test(+), sialographyにて唾液腺の萎縮を認めた.唾液腺,皮疹の生検で巨細胞を伴つた類上皮細胞結節を認めた.肺生検で細小動脈の肥厚と共に同様な所見がみられた.直腸,腎生検にてamyloidの沈着(-).本例におけるSjögren症候群, plasma cell dyscrasiaおよびsarcoid病変はいずれも免疫異常を背景に有する.すなわち本例はmultiple immunopathiesを呈した症例として把えることができる.そしてこれらの相互関係について次のような立場で考察した.本例の基本的病変はSjögren症候群と考え,これにより一方ではsarcoid病変を,他方ではplasma cell dyscrasiaを惹起したものと考えられる.この場合のsarcoid病変はsarcoidosisというよりはむしろsystemic sarcoid reactionとして考える方が適当であることを指摘した.
  • 三戸 康義, 木嶋 祥麿, 笹岡 拓雄, 金山 正明
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1733-1738
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    IgD型骨髄腫はすでに多数の報告があるが,ネフローゼ症候群とポリニウロパチーの合併例はきわめて少ない.症例は, 37才の男性で職業は大工.主訴は複視,下肢異常感であつた.家族歴では特記事項なく,既往歴では17才の時,虫垂切除, 27才の時,右前額部と左眼部に外傷をうけている.入院の6カ月前より下肢異常感と複視が出現し, 2カ月前には歩行障害,胸痛,浮種,頭重感が加わつた.入院時には,眼検と下肢の浮腫,頭頂部腫瘤,左眼検と結膜の色素沈着を認めた.末梢血液像にて軽度の正球性正色素性貧血と連銭形成を認め,尿検査ではタンパクが強陽性でBence Jonesタンパクも陽性であつた.胸骨骨髄像にて41.6%の形質細胞を認めた.全身のX線検査では,頭頂骨,鎖骨,肋骨,脛骨に多数の骨融解像を認め,血清タンパク分画ではfast-γ位にM-peakを認め,免疫電気泳動法にて,抗IgDと抗λ抗体に対し沈降線を認めた.血液生化学ではBUN 33mg/dl, creatinine 2.6mg/dlと腎機能障害の進行をみた.入院後,顔面や四肢の浮腫が増強し,血清アルブミンの低下,高度のタンパク尿など,ネフローゼ症候群を呈し,神経学的には, glove and stocking type distributionの知覚障害,筋力低下,筋萎縮が出現,ポリニウロパチーを呈し,髄液ではタンパク細胞解離を示した.腎組織所見は,膜性増殖性糸球体腎炎に類似の像を呈し,アミロイド沈着は証明できなかつた.以上,アミロイド沈着の所見なくネフローゼ症候群を呈し,骨髄のタンパク細胞解離を伴うポリニウロパチーの症状を合併したIgD (λ)型多発性骨髄腫の1例を報告した.
  • 成川 弘治, 小林 和夫, 木村 格, 高瀬 貞夫, 板原 克哉, 今野 秀彦, 力丸 庄蔵, 大内 栄悦
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1739-1746
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    多発性根神経炎型の末梢神経障害を初発症状とした希なSLE患者の1例を報告する.患者は38才,主婦. 32才頃からRaynaud様現象出現, 33才時,発熱や下痢の前駆症状なく,全身の脱力感と四肢のしびれ感が出現,徐々に進行し, 4日後には両上下肢共に,左右対称的に近位に強い脱力と両側上下肢の左右対称性の末梢程強い全知覚鈍麻のため,体動も困難となり,多発性神経炎の診断のもとにステロイド治療でglove and stocking typeの末梢神経障害症状を残し,一時軽快した.その後6年間の経過中に蝶形紅斑,脱毛,胸膜炎,精神症状の多彩な症状の出現とLE細胞陽性,抗DNA抗体価の上昇とを認め,定型的なSLEと診断した1例を経験し,文献的考察を加えた.
  • 上原 昭夫, 小田島 博, 黒沢 元博, 功刀 正史, 西岡 利夫, 杉山 雅, 池 愛子, 福田 玲子, 下村 洋之助, 山田 衛, 小林 ...
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1747-1752
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    甲状腺中毒性周期性四肢麻痺は既に良く知られている.しかし一過性ではあるが甲状腺機能亢進症状を呈し得る亜急性甲状腺炎に合併し,あるいは誘発されたと思われる四肢麻痺の報告は未だみられていない.この亜急性甲状腺炎とその病態が近似し,他方頚部痛が全くみられず臨床上よりsilentであると言われるpainless thyroiditisに低カリウム性四肢麻痺を合併した本邦初例と思われる1症例を経験した.本例は四肢麻痺の起こり方,および家族歴から家族性周期性四肢麻痺の疑いが持たれた.しかし既往に強い麻痺発作はなく, painless thyroiditisの自然寛解とともに麻痺発作がみられなくなつた事より,本症の一過性甲状腺機能亢進状態が麻痺を誘発したと思われる.最近この四肢麻痺の病態の解明に種々のホルモンの関与が注目されており,内因性高インスリン血症の問題もその一つである.本例における飽食試験で早朝にみられた軽度麻痺時のインスリン値は高くなく,むしろコーチゾールの分泌開始期と一致している事から,また17-OHCSの排泄量増加のみられる事等より,麻痺にコーチゾールの関与を推定した.また一方内因性インスリンを介さずに低カリウム血症を惹起せしめる目的で陽イオン交換樹脂を投与し,麻痺を誘発し得た.この事実よりインスリンが麻痺誘発に必須でない事,および陽イオン交換樹脂投与法が周期性四肢麻痺の診断に有用であると思われた.
  • 川上 正舒, 北村 達也, 赤沼 安夫, 小坂 樹徳, 加藤 洋
    1977 年 66 巻 12 号 p. 1753-1758
    発行日: 1977/12/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    初期より閉塞性黄疸を呈した原発性肝癌(ヘパトーム)の1例を報告する.患者は51才男性で,全身倦怠感と高度の黄疸のため入院した. 10年前に慢性肝炎と診断されたことがあるが,常用薬物,手術,輸血等の既往は無い.入院時より黄疸著明で,手掌紅斑,くも状血管腫を認め,比較的硬い肝を触知したが,表面は平滑で腫瘤は認めず,肝機能検査では典型的な肝外性閉塞のパターンであつた.しかしHb抗原,およびα-フエト蛋白が陽性であり,さらに経皮経肝胆管造影で肝内胆管の著明な拡張とともに右主肝管内腔に茎状に発育する陰影欠損が認められ,ヘパドームの胆管内発育による肝門部閉塞と診断された.ドレナージによる減黄療法中,合併症の胃潰瘍より出血し,続発した敗血症のため死亡した.剖検にて,肝右葉に原発し,肝内胆管内腔を茎状に発育してその先端が肝門部を閉塞している.極あて特異な形のヘパトームが確認された.初期に黄疸を呈するヘパトームは希で,これまでに20数例の報告を見るに過ぎない.これ等はいずれも腫瘍が胆管内に発育したものであり,治療上,肝外性の閉塞との鑑別が重要であるが困難で,本例のごとく術前または生前に正しく診断された報告は見られない.本例の診断は,経皮経肝胆管造影,ならびにα-フェト蛋白, Hb抗原の測定が極めて有用であつた.
  • 1977 年 66 巻 12 号 p. 1764
    発行日: 1977年
    公開日: 2008/06/12
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