Lambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)は肺小細胞癌を高率に合併する傍腫瘍性症候群である.しばしばLEMSは肺小細胞癌の診断に先行して発症する.LEMSの治療においては3,4-diaminopyridine(3,4-DAP)が臨床症状の改善に効果的であることが報告されており,欧米では3,4-DAPが治療の第一選択薬とされている.しかしながら,本邦では3,4-DAPは治療薬剤として認められていない.今回我々は担癌LEMS患者に3,4-DAPを投与し有効であった.3,4-DAPはLEMSの有効な治療薬であるので,本邦においても保険診療下での使用が可能になることが望まれる.
抄録全体を表示