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96 巻 , 8 号
選択された号の論文の42件中1~42を表示しています
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特集●薬物と神経筋障害:診断と治療の進歩
Editorial
トピックス
I.薬物による神経障害
  • 澤田 康文
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1570-1579
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物相互作用には,薬物の血液中濃度などの変化を伴う場合と,変化を伴わない場合に分けられる.前者の例としては,ビンクリスチンとイトラコナゾールによる末梢神経障害,チザニジンとフルボキサミンによる眠気,トリアゾラムとイトラコナゾールによる覚醒遅延,オランザピンと禁煙による錐体外路症状などがあげられる.また,後者の例としては,シプロフロキサシンとケトプロフェンによる中枢性けいれん,スルピリドとチアプリドなどによる薬剤性パーキンソニズム,トリアゾラムとアルコールによる記憶障害・意識障害・ふらつきなどを挙げることができる.本稿では,その中の幾つかの例を解説する.
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  • 野元 正弘
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1580-1584
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物による中枢神経障害は,主作用を介している中枢神経受容体が治療域以上に刺激され,強い薬理作用が生じたために起こる副作用と,中枢神経内での薬物濃度が高くなり,通常の治療時には起こらない作用が生じて中枢神経が障害されるものがある.前者は主に中枢神経作用薬でみられ,多くは可逆性で減量により軽快,消失するが,後者は抗ガン剤や免疫抑制薬で見られることが多く,投薬を中止しても回復しないことが多い.
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  • 河野 豊, 永田 博司
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1585-1590
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物による末梢神経障害の発症を予防するためには,その発症機序を解明することが重要である.しかしながら,現在,末梢神経障害の機序が明確となっている薬剤は少ない.本稿では,薬物による末梢神経障害の機序をaxonopathy,neuronopathy,myelinopathyに分類して解説し,具体例を挙げて解説した.Axonopathyは末梢神経軸索の障害により発症する末梢神経障害で,微小管阻害作用を有する抗悪性腫瘍薬やcolchicine,HMG-CoA還元酵素阻害薬による末梢神経障害でみられる.Neuronopathyは末梢神経の神経細胞体が障害されて発症し,二次的に障害される軸索の変性を伴う末梢神経障害で,cisplatin,carboplatin,oxaliplatinなどの抗悪性腫瘍薬による末梢神経障害でみられる.MyelinopathyはSchwann細胞が障害され発症する末梢神経障害で,amiodarone,interferon-α,perhexiline,chloroquie,tacrolimusなどの特定の薬剤で出現する.
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II.筋肉・末梢神経に影響を及ぼす薬物
  • 沖 祐美子, 小池 春樹, 祖父江 元
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1591-1597
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物による末梢神経障害は,薬剤の用量規制因子となり,原疾患の治療に影響を与えるという点で重大な副作用である.早期発見による投与薬剤の減量,中止が唯一の対症療法となる場合がほとんどで,なんらかの神経症状が残る場合も多い.日常診療においては,末梢神経障害を引き起こす薬剤について幅広く理解し,症状の出現を早期に発見し迅速に処置を行うことが最も重要であると考えられる.
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  • 樋口 逸郎
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1598-1603
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物によるミオパチーは早期発見により回復しうる筋疾患であり,注意深い病歴の聴取と診察による早期診断が極めて重要であり,また,筋変性の病態を解明するための実験モデルとして病理学的にも重要である.横紋筋融解症は薬物によるミオパチーの中で最も頻度が高く,生命に関わる重篤な病態を呈することがある.また,低カリウム血性ミオパチーやステロイドミオパチーも日常臨床でしばしば遭遇する頻度の高いミオパチーである.
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  • 本村 政勝, 白石 裕一, 吉村 俊朗, 辻畑 光宏
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1604-1607
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    重症筋無力症(MG)は,神経筋接合部の後シナプス膜上にある幾つかの標的抗原に対する自己抗体のために,神経筋接合部の刺激伝導が障害される自己免疫疾患であると定義される.今日,MGは自己抗体の種類によって,1)アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性MG,2)筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)抗体陽性MG,そして,前記の抗体が検出されない3)double seronegative MGに分類される.抗AChR抗体は補体介在性運動終板破壊によってMG症状を起こすが,抗MuSK抗体の作用機序は現時点では不明である.ここでは,MGの最近の進歩と,神経筋接合部の影響を及ぼす薬物に焦点を当てて概説する.
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III.薬物副作用による神経・筋障害
  • 高橋 幸利
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1608-1613
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    抗てんかん薬による神経・筋障害は軽度のものを含めるとかなり高頻度に見られ,眠気のように共通したものから,抗てんかん薬ごとに特徴的な副作用まで多岐にわたる.バルプロ酸では,致死性肝毒性(意識障害,てんかん発作増悪)・催奇形性(神経菅閉鎖不全)・高アンモニア血症などが重要である.カルバマゼピンでは,中毒症状(眠気・複視・失調)・てんかん発作増悪(欠神発作・ミオクロニー発作など)が重要である.フェニトインでは,急性PHT中毒(水平性眼振,複視,失調)・進行性ミオクローヌスてんかんの悪化(失調,てんかん発作の悪化,退行)・精神障害(統合失調症様の症状)が重要である.ゾニサマイドでは,認知・精神症状(意欲の低下,幻覚,焦燥,うつ,不安)が重要である.ガバペンチンでは,眠気・部分発作の増悪が重要である.フェノバルビタールでは,行動変化(小児の行為障害,注意欠陥多動障害)・認知障害が重要である.トピラメートでは,精神症状(不安,焦燥,うつ)・認知障害・部分発作の増悪が重要である.
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  • 服部 信孝
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1614-1620
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    パーキンソン病の生命予後は,levodopaの導入により劇的に改善している.一方で,levodopaの長期使用による運動合併症状も明らかにされ,特にwearing offやlevodopa-induced dyskinesiaの出現が問題になりドパミン作動薬が登場し,その運動合併症状を如何に抑えるかが治療上の中心となってきた.一方で,ELLDOPA Studyが報告され,levodopa自体における神経毒性は否定された.更にMAO(monoamine oxidase)阻害剤が登場し,進行阻止剤の可能性が近年頓に注目されてきている.しかしながら,完全無比なる治療薬は存在せず,臨床医はその副作用についても十分熟知する必要がある.治療薬のメリットデメリットを秤に掛けて治療することが最も重要と考える.
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  • 近藤 智善, 石口 宏
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1621-1626
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    不随意運動は本人が意図しないで,あるいは本人の意図と反して身体の部分になんらかの運動や姿勢(肢位)の異常が生じることをいい,運動の態様によって既知の症候上の用語をあてはめて呼称する.薬剤によって誘発される不随意運動はジスキネジアと一括されるが,具体的な不随意運動のタイプは振戦,ミオクローヌス,舞踏病,チック,ジストニー,アテトーゼ,バリスム,アカシジア(静坐不能),など様々である.診断を考える際にはまず器質性病変をもった疾患を除外する立場が大切であるが,薬剤性不随意運動は様々な薬剤で生じるため,なんらかの薬剤を服用している場合には,薬剤性のものも鑑別に加える必要がある.
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  • 日域 広昭, 山下 英尚, 小鶴 俊郎, 山脇 成人
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1627-1633
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    悪性症候群は統合失調症の治療薬である抗精神病薬の副作用として知られており,これまでは精神科治療における問題と認識されていた.ところが,医療制度の変化や薬物開発によるさまざまな診療科での向精神薬の処方の増加といった医療事情の変化などに伴い,悪性症候群やセロトニン症候群などの周辺疾患は精神科にとどまる問題ではなくなってきている.本稿では,悪性症候群を中心に,鑑別すべき疾患やその対処法について概説した.
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  • 柴田 護, 鈴木 則宏
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1634-1640
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    薬物乱用頭痛は日常臨床で稀ならず遭遇する疾患であり,鎮痛薬を服用している慢性頭痛患者を診察する際には,服用回数や服用量の詳細な聴取が必要である.診断には画像診断による器質性疾患の除外を慎重に行う.起因薬剤の中止により頭痛は軽快するか薬物乱用前のパターンに戻る.治療に際しては起因薬剤中止後の初期に起こる反跳頭痛への対処法や再度薬物乱用に陥らせないための方策を知っておくことが肝要である.最近の動向としてトリプタンによる薬物乱用頭痛の増加が問題になっている.
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  • 大田 恵子, 岸田 修二
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1641-1645
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    悪性腫瘍の治療中に化学療法剤の副作用として出現する薬剤性白質脳症は,疾患の予後を左右する重要な副作用であり,早期にその症状を把握して対処する必要がある.画像診断の発達により診断が以前より容易となったが,症状からは悪性腫瘍の転移や中枢神経感染症と鑑別を要することもあり,原因薬剤や臨床症状の特徴を知り,予防を含めた早期対応が望ましいと考えられる.ここでは化学療法剤以外の原因薬剤も含めて概要を述べる.
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  • 濱野 忠則, 武藤 多津郎, 栗山 勝
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1646-1651
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    HMG-CoA還元酵素阻害薬であるスタチンは,血中コレステロール値を強力に低下し,虚血性心疾患の発症,再発の予防,および総死亡を抑制する高脂血症治療薬である.さらに,冠動脈疾患を有する患者での,脳卒中発症抑制効果も近年報告されている.しかし,まれに重篤な合併症として横紋筋融解症を発症することが知られている.なかでもセリバスタチンにより横紋筋融解症を発症し死亡した症例が報告され,発売中止になったことは記憶に新しい.本稿では,スタチンによる横紋筋融解症の臨床的特徴,予防・対処法,さらには推測される発症機序につき概説する.
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IV.最近の話題
座談会
MCQ
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 東 幸仁
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1717-1723
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    動脈硬化発症における多彩な分子機能が明らかにされている.酸化ストレス,炎症,脂質の蓄積などが単独にあるいは相互作用しながら動脈硬化に関与している.これらの因子による直接あるいは血管壁細胞を介した血管内皮への障害機転により結果的に血管内皮障害を惹起する.血管内皮障害は,動脈硬化発症の引き金となり,動脈硬化の進展から粥種の破綻による心筋梗塞,脳卒中などの血管合併症をきたす.血管内皮は動脈硬化の進展とともに障害され,障害された血管内皮がさらに動脈硬化を進展させるという悪循環を形成しながら動脈硬化形成に深く関与すると考えられている.動脈硬化の第一段階として血管内皮障害発症メカニズムの解明や治療の介入による血管内皮障害改善に伴う血管合併症発症抑制への期待は大きい.動脈硬化は血管代謝(血管内皮機能)という側面からも捉えることができる.
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  • 下田 和哉
    96 巻 (2007) 8 号 p. 1724-1732
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
    原発性骨髄線維症では,サイトカインのシグナル伝達に必須なチロシンキナーゼであるJak2に高頻度に遺伝子変異を認める.Jak2は恒常的に活性化され,サイトカイン非依存性の細胞増殖が生じ,巨核球をはじめとする血液細胞が増殖する.増殖した巨核球から分泌されるtransforming growth factor-βは,骨髄の線維芽細胞に作用し反応性の変化である骨髄の線維化を引き起こす.本邦での10年生存率は約50%であり,Hb 10g/d未満の貧血,発熱・発汗・体重減少などの症状の持続,末梢血に1%以上のblastの出現,男性であることの4つが独立した予後不良因子である.蛋白同化ホルモン,サリドマイドが原発性骨髄線維症に伴う血球減少に有効であるが,治癒的治療法は同種造血幹細胞移植である.移植関連死亡が高いため,ミニ移植の効果が期待されている.
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シリーズ:考えてみよう (臨床クイズ) 問題
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