日本皮膚科学会雑誌
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105 巻 , 7 号
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  • 海老原 全
    1995 年 105 巻 7 号 p. 939-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    Intercellular IgA vesiculopustular dermatosis症例15例およびIgG,IgAの抗表皮細胞間抗体を共有する天疱瘡5例を用いて,IgA抗表皮細胞間抗体の反応性を検討した.蛍光抗体法では,表皮全層あるいは上層の細胞間,培養細胞の細胞表面に,デスモソームパターンに陽性を示したが,多様性が認められた.免疫ブロット法では,デスモコリンⅠ・Ⅱ,デスモグレイン,120kD蛋白,尋常性天疱瘡抗原が検出され,同様に多様性が認められ,IgA抗表皮細胞間抗体を有する症例の様々な臨床像はこの多様性に起因しているものと考えられた.120kD蛋白に関し,蛍光抗体法,免疫ブロット法によりE-カドヘリンとの比較を試みたが,E-カドヘリンとは明らかに異なる蛋白であることが判明した.
  • 山本 明美, 市川 雅子, 飯塚 一
    1995 年 105 巻 7 号 p. 949-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    グルタールアルデヒドで固定した後,LR White樹脂に包埋した皮膚組織標本に,市販の上皮細胞マーカーに対する抗体を用いた免疫電顕法を試みた.ケラチンK1,K10,インボルクリン,フィラグリン,carcinoembryonic antigen,epithelial membrane antigen,およびデスモグレイン抗体で陽性標識を認めた.標本の微細構造の保持は細胞の同定や多くの細胞内小器官の同定が可能な程度に保たれていた.本法は簡便で,特別な装置や手技を必要とせず,短時間で施行可能な点から,ルーチーンの皮膚病理学的検査法として取り入れられると考える.
  • 印南 雅子, 古賀 道之
    1995 年 105 巻 7 号 p. 957-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    サットン白斑患者23例の臨床経過を観察した.うち20例24病巣は,6ヵ月以上最長9年まで観察し,サットン白斑自体は中心母斑の切除の有無にかかわらず自然消褪すること,さらに中心母斑は一旦消褪後再着色することを確認した.最長9年まで観察すると,全23例中17例に尋常性白斑を合併し,合併率は74%で,その全例がデルマトームと無関係に生じるA型白斑であった.サットン白斑単独例6例中4例で中心母斑を切除したが,これらは1年以上6年までの観察中,いずれもA型白斑の併発を認めなかった.サットン白斑とA型白斑合併例14例中7例8病巣のサットン白斑中心母斑を切除したが,切除後5年までの経過観察で白斑の病勢は憎悪,鎮静とさまざまであって,非切除7例と差異を認めなかった.これらの結果により,サットン白斑はA型白斑合併前に中心母斑を切除するのが,A型白斑の併発予防に有効であると思われた.
  • 辻 卓夫
    1995 年 105 巻 7 号 p. 963-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    超高齢者(103歳)の被覆部(上腕内側)および露出部(前腕伸側)皮膚の表皮細胞を形態的に検討した.光顕所見では両部位とも表皮の萎縮と過角化をみたが,特に露出部では過角化が強かった.電顕所見では基底細胞のいくつかに,核膜が開大し細胞質にtonofilamentとリボゾームの増加,多数の空胞様構造の出現をみる暗調な細胞と,これに接してtonofilamentの減少した細胞質の明るい細胞が散見され,これらの細胞は露出部でより著明にみられた.また露出部の表皮直下にはfilamentousな物質の凝縮塊と考えられる構造物も認められた.角化細胞の暗調な凝縮像とfilamentousの物質塊との移行像は観察し得なかったが,両者の間に密接な関係があることが窺われ,角化細胞のapotosisの所見として考えられた.この他基底膜の重層化や下降像,anchoring fibrilの減少,foot-like projectionの減少ないし消失像,ケラトヒアリン顆粒の減少,membrane coating granuleの空胞化などがみられ,これらの変化も被覆部よりも露出部により顕著であった.
  • 広川 政己, 中根 宏, 浅野 一弘, 田村 俊哉, 荒 政明, 松尾 忍, 稲葉 雅史, 笹嶋 唯博, 飯塚 一
    1995 年 105 巻 7 号 p. 977-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    過去18年間に旭川医科大学皮膚科で治療した悪性黒色腫58例についてまとめ,治療成績を含めた統計的観察を中心に報告した.年当り平均症例数は3.2人であるが,最近数年間での症例数の増加を認めている.平均年齢は58.7歳で,50歳以上の症例が全体の76%を占めていた.発生部位では下肢が全体の半数を超え,中でも足底が全体の24%を占めている.病型別ではacral lentiginous melanomaが最も多いが,他施設に比較し,superficial spreading melanomaを多く経験し,nodularおよびlentigo maligna melanomaが少ない.未治療例の病期別5年生存率は,Stage Ⅰが100%,Stage Ⅱが77.5%,Stage Ⅲが51%であった.Stage Ⅳは症例数が少なく観察期間も短いため,5年生存率は出していない.当科では1986年よりStage ⅡおよびStage Ⅲの黒色腫に対する外科的治療方針として,原発巣の広範囲切除に加え予防的リンパ節郭清を施行している.予防的リンパ節郭清施行後の病期別5年生存率は,Stage Ⅱ:86.0%,Stage Ⅲ:61.5%と治療成績の改善を認めた.このことは予防的リンパ節郭清の施行頻度が異なる躯幹発生群と四肢発生群の生存曲線を比較した場合においても有意の差となって現れていることからも裏付けられた.以上の結果より,当科における黒色腫の予後の改善には,Stage ⅡおよびStage Ⅲを対象にした予防的リンパ節郭清術が貢献していることが示唆された.
  • 田中 光, 小池 且弥, 高橋 英俊, 橋本 喜夫, 飯塚 一, 岸山 和敬
    1995 年 105 巻 7 号 p. 985-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
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    44歳,男性.右鼻翼に無症候性,淡紅色の結節を生じ,臨床像,組織学的所見から皮膚リンパ球腫lymphocytoma cutisと診断した.血清ボレリア抗体は陽性を示し,生検組織を用いたPCR法によりボレリアの鞭毛蛋白をコードするflagellin遺伝子の特異配列が検出された.我々が調べ得た限りではborrelial lymphocytomaとしては,本邦における第1例と思われる.
  • 1995 年 105 巻 7 号 p. 989-
    発行日: 1995年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
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