日本皮膚科学会雑誌
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129 巻, 7 号
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新・皮膚科セミナリウム 小児皮膚疾患診療
  • 日野 治子
    2019 年 129 巻 7 号 p. 1477-1494
    発行日: 2019/06/20
    公開日: 2019/06/20
    ジャーナル 認証あり

    保育所・学校において蔓延すると保育・教育活動に多くの支障を来たす恐れがある疾患は,学校保健安全法の下に学校感染症として規定されている.三種に分けられているが,学校感染症は皮膚病変を伴うものが多く,このような感染症に関して,保育所・学校の現場の対応,そこで勤務する成人職員はどうすべきか,感染が判明したときの処置,さらに出席停止期間などに関して知っておかねばならない.特に,状況に応じて三種として扱われる「その他の感染症」は,日常頻繁に遭遇する上,登校(園)の許可,水泳授業への可否など問題が生じる場合がある.「学校において予防すべき感染症の解説」,「保育所における感染症対策ガイドライン」などを紹介し,HPVワクチンを含めた予防接種および学校保健において検討すべき性感染症についても触れる.

原著
  • 牧野 公治, 緒方 亜紀, 工藤 恵理奈, 尹 浩信, 亀井 克彦
    2019 年 129 巻 7 号 p. 1497-1504
    発行日: 2019/06/20
    公開日: 2019/06/20
    ジャーナル 認証あり

    71歳男性,56歳女性,68歳男性,73歳男性のスポロトリコーシスを報告する.第3・4例は遺伝子解析でS. globosaと同定した.第4例はイトラコナゾール(ITCZ)が奏効せずヨウ化カリウム(KI)に変更後病変を全摘した.他はKIが奏功した.遺伝子解析から本邦での起因菌はほぼS. globosa(37℃で発育せずITCZ低感受性)でKIや温熱療法が適することが裏付けられた.皮膚科医にも最新の真菌学的知見や遺伝子学的検査を活用することが求められ始めている.

症例報告
  • 山﨑 絵美, 菊地 克子, 中嶋 夏磯, 古舘 禎騎, 神林 由美, 相場 節也
    2019 年 129 巻 7 号 p. 1505-1510
    発行日: 2019/06/20
    公開日: 2019/06/20
    ジャーナル 認証あり

    症例1:33歳,女性.小学生の頃からあった臀部の結節の周囲に小色素斑が多数出現してきた.主病巣,衛星病巣ともintradermal nevusで,リンパ管内に母斑細胞を認めた.症例2:5歳,男児.生後数カ月頃に気付いた左足底の色素斑が2,3歳ごろに増大し,同時期に周囲に黒色斑が多数出現した.主病巣はcompound nevus,衛星病巣はjunctional nevusであった.1例目はリンパ行性の母斑細胞の播種,2例目は複数箇所のmelanoblastの顕在化により衛星病巣を呈したと考えた.

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