日本皮膚科学会雑誌
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90 巻 , 1 号
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  • 小川 喜美子
    1980 年 90 巻 1 号 p. 1-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    エリテマトーデス(Cutaneous LE 22検体,Systemic LE 20検体計42検体)の皮疹部の表皮真皮接合部を電顕的に観察し,次の結果を得た. (1)基底細胞に接する基底膜の幅は,最小平均37nm,最大平均82nmであった. Cutaneous LE (以下CLE)と Systemic LE (以下SLE)に有意な差はなかった. (2)基底細胞質の小陥凹,透明層の開大 anchoringfilament と基底膜の接着の消失,基底膜と基底細胞との離開,基底膜の欠損・分岐と真皮への垂れ下がりがみられた.これらの変化は全て基底膜の多層化の前段階と考えられる. (3)基底膜は多層化を示し,I型:1層と分岐,II型:2~4層の多層化,Ⅲ型:5層以上の多層化,に分けた.Ⅲ型はLEに特異的な反応と考えた. (4)基底膜の多層化の程度を,基底細胞膜から多層化した基底膜の真皮側最下端までの距離に対応するものとみなすと CLE が SLE に比べ有意の差で変化が著るしかった. Discoid LE, Chilblain LE の皮疹でも顕著で,後者では有意の差であり, CLE が SLE に比べ有意に局所の皮膚障害が強いことがわかった. (5)皮疹別に検討すると, CLE では Discoid LE > LE profundus > Chilblaia LEの順に変化の顕著なものがみられた. SLEでは滲出性紅斑 Discoid LE, 滲出性 LE, Chilblain LE の順に変化の顕著なものがみられたが,これらは有意の差ではなかった. (6)基底膜は基底細胞から形成される事が知られており,表皮細胞の変化に対応して基底膜に二次的に変化がおき,反復しておこる傷害に付随して多層化が生じると考えた.
  • 長尾 貞紀, 薗田 紀江子, 飯島 進
    1980 年 90 巻 1 号 p. 17-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    24歳,女子の右下腿にみられた若年性黒色腫の臨床所見ならびに光学・電子顕微鏡学的所見について報告した.本例はほとんど epithelioid cell よりなる複合母斑の構造を呈し,'Pure' pithelioid cell nevus とされた.また DOPA 反応陰性 melanin 染色陰性あったが,電顕的に melanosome を認めた.本腫瘍を構成する細胞には glial filament に類似した線維が多数存在し(「明瞭な線維をもつ細胞」と記した),この細胞は肥大した星状膠細胞に非常によく類似していた.一般に母斑細胞の由来は neural crest とされるが,本例は neural tube 由来の astrocytes への分化傾向を示すものであり,その起原は neural plate までさかのぽることが出来ると推測した.
  • 浅野 翔一, 高橋 正伸, 今林 一美, 遠藤 秀彦
    1980 年 90 巻 1 号 p. 29-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    汎発性鞏皮症(以下PSS)患者の前腕伸側の皮膚に於ける硬化の程度を臨床的に軽度,中等度及び高度硬化部の3群に分け,それぞれの病巣皮膚を試料として電顕で検索し,真皮上層の毛細リンパ管について観察した.その結果,軽度硬化部ではリンパのリンパ管内貯溜,中等度硬化部ではリンパのリンパ管内より管外への逆流,高度硬化部ではそのリンパ管内皮細胞の著明な変性,崩壊の像が認められた.この様に毛細リンパ管は皮膚の硬化の程度に対応した一連の変化を示したが,この変化はリンパ管周囲組織の硬化による二次的な変化と考えられる.
  • 石橋 康正, 中川 秀己, 大塚 藤男, 新村 真人, 久木田 淳
    1980 年 90 巻 1 号 p. 37-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Darier (D) 病における表皮内の acantholysis の本態や,その発生機序を解明する目的で,典型的な2人の D 病患者につき,病変部表皮の explant culture を試み,同時に培養した正常人のそれとを比較し次の結果を得た. 1.培養組織原片からの表皮細胞の選出は,D病,正常人とも培養約48時間後から顕微鏡下に認められる. 2.D病におけるそれら遊出表皮細胞の多くは,解離性が強く,個々の細胞は隆起し,正常人に見られるような扁平なシートの形成を示さない. 3.D 病表皮細胞は,培養早期から球形を示す細胞の出現が顕著で,随所で特異な集塊を形成する. 4.D 病表皮細胞は培養8日目頃から,解離傾向が特に顕著で,バラバラとなり dish 面に拡散する.以上の所見は, Hailey-Hailey 病培養表皮細胞の示す動態と identical であり,両疾患における表皮細胞の組織化力の低下,移動能の亢進を示唆し,表皮内における acantholysisは,この病態の組織レベルでの一表現と考えた.
  • 1980 年 90 巻 1 号 p. 49-
    発行日: 1980年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
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