日本皮膚科学会雑誌
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93 巻 , 4 号
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  • 矢崎 喜朔, 志賀 暁子, 田中 隆義, 安間 みどり, 伊藤 まゆみ
    1983 年 93 巻 4 号 p. 389-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    colloid milium (adult type) の2症例を報告し,colloid 物質とその周囲にみられる solar elastosis 部位を光頭的および電顕的に通常の電子染色とともにタンニン酸染色にて観察し, colloid 物質のアミノ酸組成分析を試みた.光顕にて colloid 塊の辺縁の一部分には線維状で HE 染色で好塩基性,弾力線維染色陽性所見が認められた.電顕ではcolloid 物質の多くはタソニン酸に染色されないが, colloid 島状塊の辺縁には elastotic material と同様にタソニン酸に濃染される部分もみられ,タンニン酸に染まる微細線維様構造を含む colloid 塊もみられた. elastotic material には膠原線維の変性像が試められた. colloid 物質のアミノ酸分析では従来の報告に反し,2症例とも hydroxyprolineが 1% 内外検出された. colloid 物質および elastotic material の由来について文献的に考察し,日光に他の因子が関与して elastotic material から colloid 物質が形成される可能性を考えた.
  • 浅井 芳江, 濱田 稔夫, 鈴木 伸典, 中野 和子, 谷井 司, 泉谷 一裕
    1983 年 93 巻 4 号 p. 405-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    背部正中部,鎖骨上部,肋骨部,前脛骨部,肘頭,膝蓋部などに褐色の色素沈着を生じた19歳から36歳の男2例,女11例,計13例について臨床的,病理組織学的に検討を行った. 臨床的には,比較的若いやせ型の女性に好発し,癈埠は無いかあっても軽度で,色素沈着は前記の骨の直上部皮膚に限局するものが多く,一部の症例では上背部,頚部に及んでおり,その性状はびまん性,表面平滑で角化傾向は示さない.病理組織学的,組織化学的所見では,表皮基底層のメラニン顆粒の増加と真皮上層に多数の melanophage を認めたが炎症性細胞浸潤は極く僅かであった.アミロイド染色では全例にアミロイドの沈着は認められなかった. このような症例の記載は成書にはみられないが,臨床的には特異であり,1つの entity と考えたい.原因はなお不詳であるがその一因として,当該部ではその直下に骨が存在し,皮下脂肪が少ないことも相まって,慢性刺激,摩擦,圧迫などの機械的刺激を受けやすいことが挙げられる.併せて皮膚アミロイドーシスの中,特に臨床像が類似する macular amyloidosis との関係について考察を加えた.
  • 笹井 陽一郎, 川村 光二, 野村 洋文, 難波 和彦
    1983 年 93 巻 4 号 p. 415-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    乾癬表皮における基底細胞および有棘細胞における核 DNA の変化を,顕微蛍光測光法により検索した.材料は5例の尋常性乾癬の他,非水疱型先天性魚鱗様紅皮症,尋常性魚鱗癬および正常人の,大腿伸側から採取し, 0.25%α-Chymotrypsin 溶液に浸漬して基底細胞・有棘細胞を分離した.染色は, Pararosaniline Schiff 液により Feulgen反応,一部には Feulgen 反応と Acriflavine Schiff 液による Ninhydrin-Schiff 反応を重複しておこなった.作製された DNA ヒストグラムより, Dean の変法にもとづいて細胞周期各期の割合を算出した.その結果,基底細胞においては乾癬および魚鱗癖様紅皮症にあって S 期の占める割合が大で,尋常性魚鱗癬は正常表皮に近い値であった. G1 期細胞の核蛋白量は,乾癬にあって最も大で,次いで魚鱗癬様紅皮症,そして尋常性魚鱗癬は正常表皮に近い値であった.このことは,乾癬にあって基底細胞の多くが周期内にあることを示している.また有棘細胞では,乾癖のみが2峯性の DNA 分布を示し,蛋自量も大であった.
  • 長谷 哲男, 宮本 秀明, 中嶋 弘, 永井 隆吉, 飛内 賢正, 湊 啓輔, 下山 正徳
    1983 年 93 巻 4 号 p. 421-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
  • 花輪 滋
    1983 年 93 巻 4 号 p. 433-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    日本人の尿中 5-S-CD の正常値並びにこれに及ぼす諸因子を検討し,次いで,悪性黒色腫患者の尿中 5・S,CD 値と病勢との相関を検討し,以下の興味ある知見をえた. 1)尿中 5・S・CD の正常値並びにこれに及ぼす諸因子について 健常日本人の尿中 5-S-CD 値はスウェーデソ人のそれとほぼ同値であり,L-ドーパ,α.メチルドーパ服用者にしばしば異常値がみられ,尿中 5-S-CD 値は光線照射後増量をみた. 2)悪性黒色腫患者尿中の 5-S-CD 値と病勢との相関について (1) Stage 別 : Stage 1では正常値~境界値にとどまるが, stage 2 では症例の 43% が異常値を示し,また, stage (3)4では 69% が異常値を示していた.なお,stage 1,2 で術後転移(-)例の全ては正常値~境界値を示した.また,尿中 5-S-CD の平均値は stage の進行とともに段階的に増量をみる. (2)転移の有無:転移(+)例では 86% が異常値~境界値を示し,転移(-)例では 78% が正常値範囲内であった. (3)病巣摘出と尿中 5-S-CD : Stage 2 で術前異常値で,術後正常値に復した例もある反面, stage 1,2 で術前境界値以下のものが術後異常値を示す例もあった.このような症例では,経時的な測定とともに,転移の有無の精査が重要であることが示唆される. (4)生命の予後との相関:死亡が確認しえた例の多くは異常値を示し,1日の排泄量が mg の単位であると3ヵ月以内に死亡する例が多いようである. (5)尿中 cysteinyldopa 各異性体・DOPA と病勢との相関 : 5-S・CD は病勢と相関して変動し, 2-S-CD, 2,5-S,S・CD, 6・S-CDも5-S・CD と同様の変動パターンを示す.一方,DOPA は病勢との相関はないようである. (6)DOPA 負荷テスト : Stage 1,2 の患者では対照群に比して尿中 5・S-CD の増加がみられ, 5-S-CD に比し, DOPA の増量が目立った. Stage 4 では,尿中 5・S-CD 値の増量は顕著であるが DOPA 値の増量は軽微であった. 5-S-CD あるいは DOPA の排泄ピークは12時間以内にみられた. 以上の結果から,日本人の悪性黒色腫患者における尿中 5・S・CD の経時的測定は転移の有無とその広がり,治療効果の判定,予後などを知る上に有力な bio・chemical marker になりうることが示唆された.
  • 鈴木 和幸
    1983 年 93 巻 4 号 p. 443-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    Behcet 病(べ病)の診断および病因解明に役立つものとして皮膚反応を調べた. 1)べ病76例および非べ病63例を対象とした.2)べ病に陽性率が高く,対照に偽陽性率が低い注射液をさがしたが,生理的食塩水(生食水),リソ酸緩衝生食水,等張リソ酸緩衝液,ホルマリンおよびフェノール液のうち,生食水が最も適当であった.3)べ病の生食水皮内反応の紅斑径の分布は1ヵ所注射も10ヵ所注射も指数分布を.とった.非べ病にくらべてべ病では紅斑径の大きい方へ偏っていた.4)生食水皮内反応の1ヵ所注射と10ヵ所注射とを比較した.1ヵ所注射ではべ病の偽陰性率は 48% であったが,10ヵ所注射では 16% となった.後者を用いることで生食水皮内反応の診断的価値が著しく高くなった.この際,非べ病の偽陽性率は 0% であった.5)注射直後にその部位に抗生物質軟膏を貼布すると生食水反応は抑制された.この作用はテトラサイクリン軟膏が最も強かった.6)生食水皮内反応を同一症例に行なった場合,同時に数力所おこなっても強さは必ずしも一定でなかった. 7)臨床像,臨床経過,白血球数および血沈値と生食水反応の結果との間には相関をみなかった.8)UVB 照射による皮膚の炎症の程度とその経過はべ病と健常人との間に差を認めなかった.従って,べ病は必ずしもすべての刺激に対してより強い反応を示す傾向があるとはいえない
  • 麻生 和雄, 徳 誠吉, 片方 陽太郎
    1983 年 93 巻 4 号 p. 455-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    家族に同症の認められた Vorner 型掌蹠角化腫の足蹠皮膚の角層,表皮角質蛋白を SDS ポリアクリレアミドゲル電気泳動で検索し,表皮下層から生成されてくるプレケラチンが本症では,健康人足欽とは異なり,顆粒層附近で最終分化をうけず,そのまま角層に移行している事を観察し報告した.レチノイド経口投与(RO-10-9359)は注目すべき臨床効果を示し,病理組織学的な顆粒変性および,電気泳動の異常なプレケラチン,ケラチンパターンを改善させた.
  • 松田 和子, 服部 道廣, 鈴木 佳子, 佐藤 壮彦, 小川 秀興
    1983 年 93 巻 4 号 p. 463-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
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    極端に窒素源を制限した液体培地にタソパク源として人足駄部角質,人毛髪或いは牛爪より調製したケラチン・パウダーを加え, Candida albicans(C. albicans) を接種し,その人角質溶解性タンパク分解酵素 (Ker-atinolytic proteinases : Kpase) の産生能を比較検討した.人足鯨角質を添加培養した系にのみ Kpase の産生がみられた.本酵素は至適 pH 4.0 近辺を示し,EDTA ,EGTA 及び carboxyl 系 proteinases の特異的阻害剤である pepstatin A で阻害された.又,chymotrypsin, papain 等の serine 系あるいは serinethiol 系 proteinases の阻害剤で同時に cathepsin A,B,D などの carboxyl proteinases の非特異的阻害剤でもある chymostatin 添加によっても阻害された.一方, trypsin などの serine 系 proteinases の特異的阻害剤である soybean trypsin inhibitor (SBTl), 或いは thiol proteinases の阻害剤である N-ethyl・maleimide(NEM)では全く阻害を受けなかった.以上のことから C.albicans は人角質に遭遇することによりこれを分解する proteinoses を産生し,その酵素は二価金属イオンを必要とし, carboxyl系 proteinases である可能性が示唆された.
  • 1983 年 93 巻 4 号 p. 467-
    発行日: 1983年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
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