日本皮膚科学会雑誌
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80 巻 , 7 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 岡崎 識嗣
    1970 年 80 巻 7 号 p. 415-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
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    さきに気象と皮膚感染症の研究班が組織されて気象因子と皮膚感染症の関連の究明が企てられた.そのためには,病変を見る場としての皮膚表面の性状を明らかにし,特にその季節的変動を把握する必要がある.著者はその一端として,皮膚表面の水分量および水素イオン濃度の季節的変動を,気象因子を参照しつつ,1年間を通じて測定した.皮膚表面の性状は,しかし,気象因子以外のほとんど無数といつても差しつかえない諸種の因子に影響されるので,実験条件を可能な限り一定にすべく,1家族の全員を被検対象とした.以下にその成績を記したい.
  • 松沢 徹
    1970 年 80 巻 7 号 p. 428-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    皮膚吸収または経皮吸収(percutaneous absorption)はRothman(1954)によると,皮膚に適用された物質が皮膚の外側より皮膚を透過して内部に入り,流血中にとりこまれることを意味する.一般に皮膚吸収経路として,1)経表皮吸収(transepidermal absorption)と,2)経皮膚付属器官吸収(absorption through skin appendage)の二つの経路が考えられている.正常皮膚の角質層は比較的強度の酸性(pH3.0~6.0)を示しており,これに対しマルピギー層は弱アルカリ性(pH7.2)であるから,この中間の部分を一枚の膜と考えると,角質層側は負に荷電され,マルピギー層側は正に荷電された一種の膜と考えられる.このためこの膜は外界から透過してくる電解質の荷電に応じて,それら電解質の透過の阻止の役目をはたしていると説明されており,これがH.ReinのMembrane theoryである.また皮膚の細胞膜は脂肪体よりなるものであり,これが水や電解質の透過を阻止するとするMeyerのLipid theoryがある.正常皮膚は上記のごとき皮膚吸収に対する阻止作用を有することが知られており,一般に
  • 矢崎 喜朔
    1970 年 80 巻 7 号 p. 447-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    Behcet病の原因は現在なお不明であり,その診断は臨床症状の分析によらざるを得ない.すなわち口腔粘膜のアフタ,外陰部潰瘍,前房蓄膿性葡萄膜炎等の眼症状,皮膚の結節性紅斑様皮疹(以下EN型皮疹と略す),または血栓性血管炎(以下T-A型皮疹と略す)が慢性再発性に認められる疾患であり,上記4症状以外に辺縁症状として発熱,倦怠,関節症状,消化器症状,心血管系症状,神経系症状等を呈し,その臨床像は多彩である.Behcet病患者における皮疹の発現は口腔粘膜のアフタ性変化とともに経過中にはほとんどの症例にみられると考えられる.これらの皮膚症状は紅斑,腫脹,浸潤,膿疱等により構成され,EN型皮疹,T-A型皮疹,毛ハV炎様あるいは痤瘡様皮疹(以下F型皮疹と略す),またはpapulo-pustular,papulo-nodular,nodular manifestationのごとく表現され,3日ないし4日から2週間くらいまでの短期間で消退し,同じ場所あるいは部位を変えて再発を繰返す.上記皮疹とともに注射部位の化膿傾向,すなわち注射針穿刺部位に紅色丘疹より膿疱を生じやすい傾向が認められ,75%~90%の高率にみられる.これはBehcet病における皮膚反応の異常な亢進を示している.1941年JensenはBehcet病患者において生理的食塩水(以下生食水と略す)による皮内反応も含めて,全べての皮内反応が亢進し,滅菌した針で皮膚を突いても24時間後に容易に紅暈を有する膿疱を生じ,しかも陰囊,口腔粘膜にも同様の現象が見られることを報告した.Blobnerも1937年注射針穿刺または注射にて皮膚の特異的な過敏状態に注目し,これをPathergyによると考えた.KatzenellenbogenはTuberculin,Staphylococcus vaccine,Leishmanin,Trichophytin,生食水皮内注射をBehcet病3例に施行し,これら全てに同様に注射部位に直径1~5cmの紅斑,腫脹が生じたこと,針穿刺でも紅斑,膿疱を形成したことを報告した.また症例1においてPirquet scalpelの掻破では反応を生じなく,症例3においては16時間後に膿疱を形成したことを記している.その後も生食水皮内注射による反応の亢進はHaensch,Berlin,氏原ら,Nazzaro,その他の人々により報告強調されているが,これはBehcet病患者に認められる非特異的皮膚過反応状態(Non-specific skin sensitivity,unspezifischen Hauthyperreaktivitat)であり,Kobner現象とも考えられている.西山らはBehcet病を多原因性の刺戟に対してneuro-vasculo-mucodermalに最も反応しやすい個体の反応状態,すなわちBehcet状態と称すべきものと考え,その皮膚表現としてEN型皮疹,T-A型皮疹,F型皮疹,注射部位の無菌的膿疱形成,非特異的皮膚反応の亢進,手術創の無菌的化膿状態などが挙げられ,いずれも診断の参考となると述べている.生食水皮内注射による反応の亢進はBehcet状態のひとつの表われであり,刺戟,反応場所が一定で再現性をもつている.この反応は常に陽性ではなく,症状の再然時には増強し,緩解期には軽減する.Behcet状態は血清蛋白分画の異常,血清ムコ蛋白の増量,グリコプロテインの増量,血沈値促進,CRP陽性,血清Sialic acid
  • 水野 勝
    1970 年 80 巻 7 号 p. 466-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
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    皮膚疾患を全身性疾患の皮膚表現とみなし,その原因を追求しようとする考え方が最近の皮膚科学の傾向である.糖代謝と皮膚疾患との関係についても古くから論じられており,実際多くの皮膚疾患がいろいろな代謝性疾患の経過中にあらわれてくるが,糖尿病におけるほど皮膚随伴症状が多い疾患は他に例をみない.糖代謝と皮膚変化についてはすでに多くの研究があり,Ottenstein,辻らの空腹時血糖を問題としたものから,菊地による静脈内ブドー糖負荷試験,秋山によるブドー糖2重負荷試験,大森,安田による膿皮症と糖代謝の関係が追求されている.以上は皮膚疾患患者の糖代謝について言及したものであるが,逆にGreenwoodは500人の糖尿病患者についてその皮膚病変を観察している.同様に糖尿病患者の皮膚に関してはHoppe,Joslinらの報告もある.さらになぜ高血糖患者に皮膚疾患を多く合併するかということについて理論的に言及したものも多くある.Urbachによれば皮膚随伴症状は過血糖からおこる「皮膚糖」の増加した結果であろうとし,さらに血糖値正常でも皮膚糖の上昇している場合があり,これを“skin diabetes”とよんだ,高血糖により他の代謝産物を生じ,そのために組織に変化を生じるから皮膚疾患を生じやすくなるというものもある.Blochによれば組織の糖含有量の増加が皮膚症状をひきおこすのではなく,中間の代謝産物が皮膚感受性を変化させ,そのために内因性,外因性の刺激に対する感受性が高まつて皮膚症状がおこりやすくなるという.皮膚の変化自体が逆に糖代謝障害をひきおこすこともあるという.また,高血糖のさいの血管障害も皮膚変化になんらかの役割を演んじているという.このように糖代謝と皮膚疾患に関しては多くの報告があり,密接な関係にあるにもかかわらず,その関係については未解決といわねばならない.本研究は糖代謝と皮膚病変との関係について多少でも明らかにすべく「皮膚疾患患者の尿糖検査」,「皮膚疾患患者の糖負荷試験」「糖尿病患者にみられた皮膚病変」,「糖尿病患者の爪床毛細血管像」について観察し,検討した.
  • 青山 久, 勝又 義直, 小沢 高将
    1970 年 80 巻 7 号 p. 478-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
    ジャーナル 認証あり
    人工蕁麻疹を起すchemical mediatorがヒスタミン様物質,またはキニン様物質であることは以前報告した.しかし,これらのchemical mediatorを放出させる物質については現在まで全く分かつていない.そこで,今回,われわれはこの物質の解明を行ない,この物質が蛋白質であることをつきとめた.
  • 1970 年 80 巻 7 号 p. 479-
    発行日: 1970年
    公開日: 2014/08/27
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