日本皮膚科学会雑誌
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114 巻 , 4 号
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追悼
原著
  • 山本 雅一, 清水 和宏, 片山 一朗, 波多 智子, 岩月 啓氏
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 4 号 p. 813-819
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    25歳,女性.1994年頃より発熱,下肢の紫斑を呈するようになる.近医にてステロイド内服治療うけ,一旦軽快をみるものの症状の再燃をくりかえしていた.1998年10月26日長崎大学病院皮膚科を受診.精査にて高γグロブリン血症,抗核抗体陽性,口腔内乾燥,口唇生検にて口唇唾液腺へのリンパ球浸潤,唾液腺造影にて腺管の拡張をみとめた.以上よりシェーグレン症候群と診断した.経過観察中1999年5月右大腿に皮下硬結出現.次第に拡大し高熱を呈するようになった為,硬結部より生検行ったところ皮下組織から筋肉にかけ,組織球による血球貪食像を伴った,異型を有する密なリンパ球浸潤をみとめ,T細胞受容体再構成を確認した.In situ hybridizationにて腫瘍細胞はその大半にEB virusの産物EBER(EB virus encoded small nuclear RNA)を認めたため,同ウイルスの関与が考えられた.細胞表面マーカーはCD3,4が陽性で,CD8,20,30,56は陰性であった.以上より本例をT細胞リンパ腫と診断した.血液検査上,末梢血に異型細胞はみとめず,骨髄穿刺にても異常は確認されなかった.インターフェロンγの局注は効果をみとめず,放射線治療により一旦症状軽快したが,やがて全身の皮膚に多発性に腫瘤局面を形成してきたため,多剤併用化学療法を行ったものの次第に治療抵抗性となり,免疫機能低下によるアスペルギルス肺炎を発症し,悪性リンパ腫診断後2年目に死亡した.
  • 榎本 さなえ, 山中 直樹, 伊藤 史朗, 山本 由紀子, 稲垣 宏
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 4 号 p. 821-825
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    症例,64歳,女性.2002年1月6日,両眼瞼から両頬部にかけての発赤・腫脹を主訴に来院した.両眼瞼の浮腫性紅斑をきたすものとして,皮膚筋炎,Sjögren症候群,肉芽腫性眼瞼炎,血管浮腫,接触性皮膚炎,光線過敏症,丹毒,上大静脈症候群等が考えられたが,血液生化学検査・病理組織学検査・甲状腺機能検査の結果からバセドウ病と診断した.抗甲状腺薬チアマゾール20 mg/day内服を開始したところ,4~5日で皮膚症状は消退がみられた.以上の結果および経過から顔面の皮疹はバセドウ病に伴う皮膚症状であると結論した.
  • 石塚 恭子, 土橋 人士, 久保田 恭子, 光石 幸市, 比留間 政太郎, 池田 志斈, 小川 秀興, 鈴木 恭子, 藤田 宏夫, 山城 雄 ...
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 4 号 p. 827-830
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    4カ月,女児.生後2カ月半頃より左下眼瞼に2 cm大のドーム状に隆起した皮下腫瘤が生じ,その後胸腹部に1.5 cm大までの紅褐色の浸潤を触れる紅斑,結節が多発した.皮膚生検で,真皮より皮下脂肪織にかけて一様で稠密な異型単核細胞の浸潤が見られたため骨髄検査を行ったところ,FAB分類の急性単球性白血病(M5a)と診断された.化学療法により皮膚症状は約1週間で消退したものの,感染症,及びDICの悪化のため初診より2カ月間で永眠された.
  • 生駒 憲広, 松山 孝, 平林 香, 太田 幸則, 梅澤 慶紀, 飯塚 万利子, 小澤 明
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 4 号 p. 831-837
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    1975年2月当院開院以来,2002年12月までの27年間で経験したスポロトリコーシス36例について,年度別症例数,性差,年齢,発症部位,発症から受診までの期間,臨床病型,誘因,治療,およびそれぞれの関連性について検討した.1975年から1984年の10年間にその2/3の症例が受診.その後は,年に1例前後が受診.やや女性に多い傾向があり,小児(15歳以下)と中高年(50歳~80歳)との二峰性の年齢分布が認められた.小児では顔面,中高年では四肢に罹患する傾向が多かった.発症から受診までの期間ではほとんどの症例(83.3%)が1年未満に受診していた.治療は36例中32例(88.9%)でヨウ化カリウム内服療法を行った.このうち21例で総内服量,治療期間を検討した.成人では平均で総内服量100.4±88.0 g,期間84.1±49.9日,小児では1.78±0.85 g/kg,68.5±23.0日であった.以上の結果について,文献的考察を試みた.
速報的小論文
  • 斎藤 万寿吉, 加藤 雪彦, 坪井 良治, 天野 景裕, 香川 和彦, 福武 勝幸
    原稿種別: 速報的小論文
    2004 年 114 巻 4 号 p. 839-841
    発行日: 2004/03/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    Human immunodeficiency virus(HIV)感染者に対する治療として,現在は抗HIV薬3剤以上を併用した強力な多剤併用療法:Highly active anti-retroviral therapy(HAART)が行われている.東京医科大学病院にて1996年から2002年にかけてHAARTが施行された205名について,HAART中に認められた皮膚症状を検討した.HAARTは経過中にウイルスの薬剤耐性の獲得などにより,薬剤が変更されることもあり,1人平均2.2回の治療法がのべ451回施行されていた.HAARTの影響が考えられた皮膚症状は76/205名(37.1%),のべ109例に認めた.その内訳は,紅斑丘疹型皮疹43/451例(9.5%),湿疹18/451例(4.0%),痤瘡・毛包炎14/451例(3.1%),Stevens-Johnson症候群4/451例(0.9%),陥入爪18/451例(4.0%),その他12/451例(2.7%)であった.HAARTにより多くの皮膚症状が出現することが判明したが,病気の性質上薬剤を変更しにくいため,全ての皮膚症状が薬剤により誘発されたと特定することはできなかった.
学会抄録
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