日本皮膚科学会雑誌
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108 巻 , 11 号
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  • 1998 年 108 巻 11 号 p. 1415-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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  • 高須 博, 藤岡 彰, 山本 達雄
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1419-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
    ジャーナル 認証あり
    64歳,男性の左第2腰髄神経の支配領域とこれにやや遅れて発生した左三叉神経第2枝の複発性帯状疱疹を報告し,帯状疱疹の各病変部と撒布疹について行った免疫組織学的検索とReverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)法によるサイトカインのmRNAの発現の検討を行った.相異なった神経支配領域に遅れて発症した帯状疱疹の病変部や撒布疹では初発の帯状疱疹部に比べ,CD4,CD8,CD20陽性細胞を多く認めた.RT-PCR法では,初発部のサイトカインメッセージは発現せず,遅れて発症した領域や撒布疹では,IFN-γ,IL-6,IL-10,IL-12の発現を認めた.自験例では,左第2腰髄神経の支配領域に沿って帯状疱疹が発症したものの,初期の段階では,ウイルスに対する免疫能が十分に働かなかったため,他の離れた神経支配領域に病巣が出現したり,撒布疹が生じたりしたものと考えた.
  • 神部 隆之, 河 陽子, 廣澤 麗子, 窪田 泰夫, 溝口 昌子
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1427-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    チロシンキナーゼ型レセプターであるc-KITとそのリガンドであるstem cell factor(SCF)は,造血前駆細胞,肥満細胞,メラノサイト,生殖細胞の分化,増殖を誘導する.SCFとc-KITは膜結合型だけでなく,可溶性の形態でも存在する.しかし可溶性SCFと可溶性c-KITのin vivoでの役割は不明の点が多い.そこで今回我々は,皮膚に肥満細胞の著明な浸潤を認める肥満細胞症患者8例,疾患コントロールとして色素性母斑患者4例,健常小児8例を対象にsandwich-type ELISA法を用い,可溶性SCF,c-KIT両濃度を測定した.その結果,両濃度は正の相関を示し,肥満細胞腫の腫瘍摘出により共に有意に低下した.以上の結果は,可溶性SCFと可溶性c-KITは肥満細胞の増殖する病態において何らかの役割を果たしている可能性を示唆している.
  • 加藤 卓朗, 丸山 隆児, 西岡 清
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1433-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    筆者らは直接鏡検が陰性でも61歳以上の健常人においては,60歳以下の健常人より高率に舌からCandida albicansが分離されることを報告し,本菌が分離されることは宿主の軽度の易感染性を示す鋭敏な指標になると結論した.本研究では60歳以下の皮膚感染症患者について検討した.対象は基礎疾患(糖尿病,膠原病,悪性腫瘍,アトピー性皮膚炎など)がなく,ステロイド剤や抗生剤を内服していない60歳以下の皮膚感染症患者267例である.培地としてchloramphenicolを加えたサブロー・ブドウ糖寒天平板培地を用い,滅菌綿棒で舌を擦過し,培地に塗抹し培養した.なお全例直接鏡検が陰性であることを確認した.舌からのC. albicansの分離率はカンジダ症のうち,乳児カンジダ症を除く病型では10/18と高率で,さらに症例数は少ないがTrichophyton rubrumによるケルスス禿瘡や白癬性毛瘡(3/4)が高値で,両疾患は日和見感染症の要素があると考えた.しかしながら,乳児カンジダ症(2/13),T. mentagrophytesによる白癬(3/22),癜風(2/18),伝染性膿痂疹(1/11),尋常性疣贅(1/26),その他の菌種による白癬(0/12)は皮膚感染症に罹患していない60歳以下の健常人(16/162)と差がなく,患者集団に易感染性の傾向がないと考えた.一方,深在性膿皮症(8/26),単純性疱疹(5/17),T. rubrumによる足および生毛部白癬(19/67),帯状疱疹(7/33)が20~30%台で中間に位置すると結論した.
  • 田村 暢子, 宮沢 めぐみ, 山川 有子, 毛利 忍, 吉川 晃司, 相楽 裕子, 佐野 仁勇, 村上 麻里
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1437-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    両鼠径部リンパ節腫脹を主訴に受診した邦人のKaposi肉腫の1例を報告した.患者は52歳男性で異性および同性間性的接触経路の感染による後天性免疫不全症候群(AIDS)で受療中であった.リンパ節生検にてKaposi肉腫と診断した.放射線療法にてリンパ節腫脹は改善したが経過中に皮疹が亀頭から陰茎全体,陰嚢に広がり,尿閉を来した.Kaposi肉腫と診断し化学療法を施行したが,間質性肺炎にて永眠した.リンパ節,陰嚢の生検標本からPCR法にてhuman herpesvirus8のDNA断片を検出した.剖検にてKaposi肉腫の所見は陰茎,陰嚢,下腹部,大腿の皮膚に認められた.初発部位である鼠径リンパ節にはKaposi肉腫の所見は認められなかった.内臓病変は骨髄に顕微鏡的に認められたのみであった.
  • 前田 吉民, 大平 小由里, 野内 伸浩, 浜中 浩子, 谷口 芳記, 清水 正之
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1445-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    Elephantiasis nostras(E. nostras)は,非フィラリア性象皮病のうちクロモミコーシス以外の病因で起こるものとされる.最近3例のE. nostrasを経験した.症例1:62歳男性,幼少時より歩行不能で,下肢の運動制限,再発する蜂窩織炎があり,2年前より下肢に悪臭あった.症例2:35歳男性,知的障害あり.肥満と仙骨部の巨大な褥瘡を伴い,下肢の運動不全と悪臭あり.症例3:45歳女性,手術後に左下肢の浮腫と乳糜尿を生じた.治療は,圧迫も有効であるが,原因である感染,リンパうっ滞の解消を計ることが第一であり,症例3では経皮的リンパ管硬化療法を試み,奏効した.E. nostrasは,発症条件としてリンパうっ滞があり,これに患者の生活環境,日常生活における体位,運動制限などの因子が加わって炎症性肉芽腫性病変が形成されるものと考えられた.
  • 梅林 芳弘, 小笠原 理雄, 行木 弘真佐
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1453-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    72歳女,約20年前から両手指,足趾が腫脹し,指趾の運動制限を生じた.半年前より,顔面に紅色の結節が多発してきた.0・狽ニ指の皮膚生検により,乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認めた.指趾のX線では,ほぼすべての手指骨に骨融解性の変化を認めた.胸部X線上,両側肺門リンパ節腫脹,肺病変はなかった.ガリウムシンチグラフィで発疹に一致した集積像あり.血中リゾチーム,アンギオテンシン変換酵素,可溶性IL-2リセプターの値は上昇していた.著明な骨病変を伴うサルコイドーシスと診断した.
  • 分山 英子, 小林 亜紀子, 西本 勝太郎, 上田 成一
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1459-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    66歳,女性.約1年前よりの全趾爪甲の混濁を主訴に受診.KOH鏡検では,茶褐色の太い不規則な菌糸を認め,サブローブドウ糖寒天培地による培養でAspergillus sydowiiが分離された.A. sydowiiによる爪真菌症は海外では知られているものの,われわれが調べ得た限りでは,これまで本邦での報告はない.Aspergillus属などによるnon-dermatophytic onychomycosis(NDO)は,臨床症状のみでは爪白癬と鑑別困難であり,グリセオフルビンが無効である.そのため長期にわたる抗真菌剤の外用,内服にても軽快傾向の見られない治療抵抗性の爪真菌症では,NDOによるものを疑い,治療法の再検討の必要がある.その問題点,診断および治療につき考察を加え報告した.
  • 北村 浩之, 井関 宏美, 三家 薫, 堀尾 武
    1998 年 108 巻 11 号 p. 1465-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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    分娩に際してゴム手袋を使用した医師の内診を受け,アナフィラキシーショックをおこした29歳女性の症例を報告する.内診直後より,全身に痒み,紅斑,膨疹を生じ,悪心,嘔吐,血圧低下,胎児徐脈を認め緊急帝王切開にて出産した.精査の結果,腟粘膜より吸収されたラテックスによるアナフィラキシーショックと判明した.ラテックスの水溶性蛋白によるIgE-mediated allergyにより引き起こされる即時型アレルギーは多彩な症状を示し,なかでもアナフィラキシーショックのような重篤な症例も多数報告されている.本症が分娩中に起こることは,母体のみならず胎児にも大きな影響を及ぼすためその予防は重要な課題である.分娩中の発症は,海外では数例の報告をみるが本邦ではわれわれが調べ得る限り第1例であったので報告する.
  • 1998 年 108 巻 11 号 p. 1469-
    発行日: 1998年
    公開日: 2014/08/19
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