日本皮膚科学会雑誌
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72 巻, 5 号
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  • 長谷川 一雄
    1962 年 72 巻 5 号 p. 379-
    発行日: 1962年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    Kaposi肉腫は,1872年Kaposiによつて始めて記載せられた.その後報告せられた症例は,相当多数に及んではいるが,尚,その病因については不明な点が多く残されている.本症発生には民族特異性がみられ,ユダヤ人に多発するとされる一方,我国では稀有な疾患に属している.著者は最近本症の1例を経験し,幸いに剖検する機会を得たのでこれを報告し,2,3の考察を加えて諸家の御批判に供したい.
  • 久保 縁
    1962 年 72 巻 5 号 p. 391-
    発行日: 1962年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    近年,酵素組織化学の進歩に伴い,種々の組織内代謝関係をこの面から解明せんとする試みが盛んになつてきたとはいうものの,まだその術式,判定解釈などに幾多の困難と疑問が残されているものが多い.こゝでとりあげる酵素の組織化学もその1つである.従来,脂肪酸の代謝に関連ある酵素としてエステラーゼが主として検討されてきた.即ち本酵素は脂肪酸とアルコールとのエステルを分解或いは合成することに関与している.Gomoriは広義のエステラーゼをアリエステラーゼとコリンエステラーゼとに2大別し,更に前者を高級脂肪酸とグリセリンとのエステルであるグリセライドを分解するリパーゼ,並びに低級脂肪酸と1価アルコールのエステルを分解する非特異性エステラーゼ(狭義のエステラーゼ)とに分類した.こゝで問題になるのはアリエステラーゼである.しかし,リパーゼと非特異性エステラーゼは画然と区別されるわけではなく,非特異性エステラーゼもグリセライドを分解し得るし,またリパーゼも簡単な低級脂肪酸エステルを分解し得る.何れをより一層分解し得るかという程度の差だけで,本質的の差は認められていない.しかしリパーゼについていえば,その組織化学的証明法といわれるGomoriのツイーン法は満足すべきものではなく,その特異性についても疑問があるといわれている.ところがNachlas & Seligmanが非特異性エステラーゼ(以下エステラーゼと略す)の組織化学的証明法として,β-ナフチル醋酸を基質に用いるアゾ色素結合法を考案し,その後a-ナフチル醋酸,ナフトールAS醋酸,インドキシル醋酸等を基質とする変法が考案されて以来,脂肪酸代謝に関連する酵素の組織化学的証明の1つとして,本酵素がb\々とりあげられるようになつてきた.即ち本酵素が人および動物の肝,腎,膵,生殖器等に広く証明されることが明らかになつてきた.一方,人の皮膚組織のエステラーゼについては,Porterが人の皮膚組織の抽出液が短鎖脂肪酸のエステル,トリプチリンを分解することを化学的に見出して以来,皮膚における本酵素の存在は夙に推測されてはいたが,これを組織化学的に証明し,比較検討を行つたのはMontagna,Findlay,Braun-Falco,Steigleder & Loffler,Wells,Nicolaides & Wellsらである.本邦においては著者らが,主として皮脂腺(以下脂腺と略す)について既に数度の学会で発表している他,最近管原が健常皮膚,角化異常および汗腺分泌異常を伴う皮膚疾患について本酵素活性の消長を検索しているにすぎない.これら諸家の所見を要約すると,何れも実験に用いた基質の相違によつて結果は一様ではないが,皮膚におけるエステラーゼ活性の意義として,これを角化の過程と密接に関連づけているようである.一方,これら諸家の脂腺における所見をみるに,本酵素の活性は必ずしも認められておらず,Montagna,Findlay,Steigleder & Lofflerらは僅かに脂腺の周辺部未熟細胞層にのみ活性を認め,Nicolaides & Wells,菅原らは脂腺に活性は殆ど認められないと報告
  • 大森 弘之
    1962 年 72 巻 5 号 p. 416-
    発行日: 1962年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    肝機能が皮膚病変の内的要因として密接不可分の重要な役割を演ずることについては古くより注目され,現在迄多くの臨床的,実験的検索,検討が加えられて来たが,その相関の詳細については未だに不明の点が多く充分に解明されたとは云えない.私はその関係の一面を明らかにする目的で,先に臨床的に諸種の皮膚疾患についてその肝機能を検索し,いささかの所見を得たが,引きつづき実験的に家兎を用いてその人工皮膚炎について以下の実験を行つた.すなわち,まず,クロトン油による人工皮膚炎家兎について,その肝機能を局所病変の経過を追つて測定し,次にはあらかじめ四塩化炭素をもつて肝機能を障碍した人工皮膚炎家兎における肝機能の変動を検索し,さらには,合成副腎皮質ホルモンを投与すれば人工皮膚炎家兎肝機能並びに肝障碍人工皮膚炎家兎の肝機能がいかなる態度を示すかを観察した.以上の実験の成績を若干の考察を加えて報告する.
  • 1962 年 72 巻 5 号 p. 432-
    発行日: 1962年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1962 年 72 巻 5 号 p. 438-
    発行日: 1962年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
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