日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
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130 巻 , 10 号
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新・皮膚科セミナリウム 爪疾患の病態と治療
  • 田村 敦志
    2020 年 130 巻 10 号 p. 2193-2198
    発行日: 2020/09/20
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル 認証あり

    爪疾患の病理組織像を解釈するうえでは正常な爪部の立体構造と組織像を理解している必要がある.爪母・爪床の上皮には毛包・脂腺,汗腺が付属しないほか,角化様式は外毛根鞘に類似した顆粒層を経ない角化様式である.上皮の立体構造は爪母では幅広い棍棒状の上皮突起が中枢側に先端を向けて斜めに傾いて存在する.これに対して爪床では横断面では細長く規則正しい上皮突起が観察されるが,縦断面ではこの上皮突起に相当する凹凸がほとんどみられない.爪疾患のうち爪母・爪床上皮の病変ではこの特殊な構造を理解したうえで上皮の変化を評価する必要がある.非上皮性病変で組織学的検索の対象となるものは腫瘍が多く,極めて稀な疾患を除けば好発する腫瘍は限られており,組織像を一度理解しておけば診断は比較的容易である.

  • 齋藤 昌孝
    2020 年 130 巻 10 号 p. 2199-2208
    発行日: 2020/09/20
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル 認証あり

    爪乾癬と爪扁平苔癬では,それぞれ特徴的な変化が爪に現れることから,爪の所見から臨床診断を行うことはそれほど難しくない.組織検査を行う場合は,解剖学的な病変の首座から,できるだけ低侵襲に行うことが望ましい.爪乾癬では,局所外用療法単独でも高い治療効果が得られることが多い.一方,爪扁平苔癬では,爪母の不可逆的損傷を少しでも回避するための早期治療開始が鍵であり,爪母における激しい炎症が示唆される場合には,ためらわずに全身療法を選択すべきである.

  • 東 禹彦
    2020 年 130 巻 10 号 p. 2209-2219
    発行日: 2020/09/20
    公開日: 2020/09/25
    ジャーナル 認証あり

    外力により生じる爪疾患として手指爪に生じやすい匙状爪,波板状爪(洗濯板状爪),爪甲中央縦溝症,爪甲縦裂症,爪甲層状分裂症を,第1趾に生じやすい陥入爪,巻き爪,爪甲鉤彎症,多重爪,後爪郭部爪刺し,ギリシャ型の足では第2趾に生じやすい爪下出血や爪甲の肥厚混濁,第5趾爪に生じる爪変形について,それらの原因について簡単に記し,治療法についても記した.

原著
症例報告
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