日本皮膚科学会雑誌
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91 巻 , 9 号
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  • 飯田 利博
    1981 年 91 巻 9 号 p. 903-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    核酸代謝に関連する酵素であり, Salvage enzyme として知られる HGPRTase の UVB 照射後の活性変動を ddY 系新生マウスの皮膚を用いて観察し,さらにマウス皮膚の形態学的変化についても観察した.その結果照射後24時間の HGPRTase 活性は非照射対照に比べ高値を示し, RNA 合成の増加が推測された.光顕,電顕所見を併せて考えると,タンパク合成にも変化が起こっていることが示唆された.
  • 坂本 ふみ子, 設楽 篤幸, 佐藤 良夫
    1981 年 91 巻 9 号 p. 911-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    1977年,Esterly らが初めて報告した eruptive vellushair cysts に相当すると考えられる本邦第1例を報告した.組織学的には嚢腫は顆粒層をもつ表皮性嚢腫であり,嚢腫内に層状角質物質と,多数の軟毛断片を入れている.また毛包が嚢腫壁に連続している像が認められた.同一組織標本中に,導管構造のない脂腺をもった毛包や,峡部が高度に弯局して太い起毛筋を伴った異常な毛包がみられた.これらの所見は,本症の発症に毛包の形態学的異常が関与していることを示唆している所見と考えた.また獣毛の嚢腫壁貫通像,真皮内の獣毛を中心とした肉芽腫反応などは,本症の自然消褪現象と関連ある所見と考えた.
  • 麻生 和雄, 近藤 慈夫
    1981 年 91 巻 9 号 p. 917-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    61歳男子の顔,躯幹,四肢に赤褐色丘疹を生じ,肺,肝に病変をともない慢性の経過をしめした Histiocytosis X の症例を報告した.皮疹の病理組織像は,表皮下の組織球浸潤で,多核および巨核細胞移混んじた.電顕所見では,これらの組織球細胞原形質中に Birbeck 顆粒をみとめた.浸潤組織球は酸フオスフアターゼ陽性, EA ロゼット形成が30%にみとめられた.これまでの文献症例9例とともに,本症例を成人汎発既慢性に属する Histiocytosis X 症例として報告した.
  • 石橋 康正, 大塚 藤男, 中川 秀己, 窪田 泰夫, 久木田 淳
    1981 年 91 巻 9 号 p. 925-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    Hailey-Hailey 病(HHD)及び Darier 病 (DD)における病変部,及び前者の外観上正常と思われる部の皮膚を体外培養し,組織原片から遊出する表皮細胞(Kc)を正常人(Nc)及び尋常性天疱瘡患者(PV)のそれと比較し,走査電顕により観察した. I ) Falcon dish(Fd)面に直接培養した場合, Nc, PvからのKcは極めて非薄扁平なシートを形成,その表面はほぼ平滑で,ごく薄い被膜状の物質に覆われた構造を示した.これに対して HHD 及び DD のそれではKcは一部扁平なシートの形成の外,顕著な解離性を示し,その多くは中央半球状に隆起,或いは球状を呈し,大部分表面波紋状の構造を示していた. n) Fd面に直接培養した後, 0.25% trypsin (Tp)で処理した材料については,上記の形態上の所見の外,Nc, Pv とも表面に明瞭なmicroviHi(mv)を認めた.それらの多くは短小で疎に存在し,その配列は比較的規則的であった.これに対して HHD 及び DD の解離細胞における同様な条件下でのそれは,同じく細胞表面に多数のmvを認めたが,それらは長く,配列も密で,この変化は細胞の解離性に比例したもののように思われた.こうしたmvは屡しば育曲,互に癒着等の変化の外,細胞間を直接連結する像を示し,組織内の変化を或る程度反映していた. II) Fd内ガラス面に培養した HHD の材料では,遊出Kcは一部扁平なシートの形成の外,定型的解離性を示し,無処置のままでもその表面には mv を明瞭に認め得た.それらはシート状遊出部では NC 及び Pc のそれと,解離性遊出部では TP 処理した HHD 及び DD のそれとほぼ同様な所見を示した.以上の結果は, HHD 及び DD における解離性遊出 Kc が,細胞形態のみならず mv の構造においても,シート状遊出のそれとは異る変化を示し,この変化は invivo で起る表皮内のそれを,或る程度反映したものと考えた.
  • 多田 譲治
    1981 年 91 巻 9 号 p. 937-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    高分子デキストラン硫酸を高コレステロール血症家兎および正脂血症家兎皮内に局注してヒト黄色腫類似病変を作成し,経時的に電子顕微鏡で観察した.特に黄色腫細胞内の脂質穎粒に注目し,黄色腫組織のコレステロール,コレステロールエステルの代謝と対比しながら lipiddroplet に至るまでの経時的変化を観察し,以下の結論を得た. 1)黄色腫細胞はライソゾームの豊富な組織球由来である. 2)黄色腫細胞内に蓄積された脂質はそのほとんどが血中由来であり,細胞内に取込まれた脂質はライソゾームに融合し水解処理される. 3)取込まれた脂質が加水分解されるにつれ一次ライソゾームは二次ライソゾームとなり,これで生じたコレステロールが再エステル化されるとともに,最終的にはコレステロールエステルで満たされた lipid droplet が形成される. 4)著者の観察した黄色腫細胞および脂質穎粒は,他の黄色腫そして粥状動脈硬化症でもほぼ同じように観察されている. 5)黄色腫細胞の形成因子は単一でなく,その起源細胞の状態,取込まれる脂質の量・質など多くの要因が複雑にからみあっていると考えられる.
  • 大山 勝郎, 木藤 正人, 荒尾 龍喜
    1981 年 91 巻 9 号 p. 955-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    グルカゴノーマ症候群と診断した57歳主婦にみられた右大腿の環状紅斑を生検し,型のごとく標本を作成し,電顕的に観察した.その結果,光顕的所見は角質増殖,錯角化を認め穎粒層は欠如している.有棘層の上層では,細胞間に裂隙があり,好酸性に染まる細胞や孤立性角化細胞がみられる,電顕的所見は,有棘層上層において細胞間は開大し,所々に接着斑がみられる.核は残存するも細胞質の空胞化している細胞または細胞質内小器官の減少,あるいは融解・消失がみられる.さらに核や細胞質が消失し,細胞膜のみ残存する細胞も散見さる.これらの細胞間に種々の程度に電子密度の高い細胞や孤立性角化細胞が観察される.これらの細胞は,変性過程にあるものと思われ,脂質代謝,蛋白代謝にグルカゴンが影響しているのではないかと推測する.
  • 菊川 洋祐
    1981 年 91 巻 9 号 p. 961-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
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    慢性肝炎および肝硬変症の場合,ヒトロ唇粘膜において,肉限的にも生態顕微鏡的にも,健康人に較べ明らかに血管の拡張傾向が認められることは先に著者が報告したが,このような肝障害においてみられる口唇粘膜の血管病変がいかなる発生機転によるのかを明らかにする目的で実験的に肝障害ラットを作成し,口唇粘膜の病理組織学的検索をおこなった.その結果,肝障害のおこったラットにロ唇粘膜固有層上層の微細血管の拡張が観察された.文献的検索から,これら肝障害に伴って生じる口唇粘膜の微細血管の拡張はクモ状血管腫に類似した発生機序によるものとも推測された.
  • 塩原 哲夫, 小林 勝, 長島 正治
    1981 年 91 巻 9 号 p. 971-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    マウスを用いての実験的 TNCB 接触過敏症において,感作リンパ節細胞中の抗原特異的に増殖する T 細胞クローソを選択する事を試みた. TNCB 接触感作後3~4日の所属リンパ節細胞を,抗原とともに14日間以上長期培養する事で, allo 抗原反応性は失われ,抗原特異的に増殖する T 細胞クローンが選択された.このようにして得られた細胞は,さらに TCGF を添加して培養する事により. in vitroにおいて分裂増殖しうるが,継代を重ねるにつれて,抗原を加え続けても抗原特異的増殖活性は失われていった.
  • 1981 年 91 巻 9 号 p. 975-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
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