日本皮膚科学会雑誌
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101 巻 , 8 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 入船 弘子, 塚崎 直子, 渡辺 雅久, 野中 薫雄
    1991 年 101 巻 8 号 p. 813-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
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    Griseofulvin(GF)-induced protoporphyriaに対するursodesoxycholic acid(URSO)の影響を調べるために,ddY系マウスを,GFとURSOをそれぞれ0.5%含有するMF固形飼料で飼育し,血液,肝臓,糞便などに含まれる各ポルフィリン値の変動を測定し,併せて肝臓の組織学的検討を行なった.その結果,血液中ポルフィリン体はGFをURSO併用群で,GF単独群に比べ有意に増加していたが,肝臓,糞便中ポルフィリン体は,両者間で差はなかった.しかし,GFとURSO併用群の肝臓は,萎縮し,黒褐色調を呈し,長波長紫外線検査灯を照射すると赤色蛍光の点在が認められた.肝組織のHE染色では,多数の巣状の肝細胞壊死と単核球を主とした細胞浸潤が認められた.URSOはcholic acid(CA)の誘導体であり,CA同様,肝臓に増加したポルフィリン体の血清から血球への移行過程を抑制し,胆汁から糞便への排泄を促進するのではないかと予測していたが,実際は,CAとは全く異なり,GF-induced protoporphyriaに対して,むしろ肝細胞障害性に作用すると考えられた.
  • 金井塚 生世, 佐々木 哲雄, 中嶋 弘
    1991 年 101 巻 8 号 p. 819-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    強皮症における血清Ⅳ型コラーゲン7S,ラミニンP1値の測定の意義を検討した.対象は全身性強皮症(PSS)33例,限局性強皮症(LS)6例,混合性結合組織病(MCTD)1例の計40例で,血清Ⅳ型コラーゲン7S並びにラミニンP1値の測定はradioimmunoassay(RIA)2抗体法で行った.血清Ⅳ型コラーゲン7S値は,PSS 5.11±1.11ng/ml,LS4.68±0.46ng/mlで,正常対照3.90±0.85ng/mlに比べて有意に高値であった(p<0.001,p<0.001).ラミニンP1値は,PSS 1.74±0.34U/ml,LS 1.38±0.20U/mlで,正常対照1.19±0.16U/mlに比べて有意に高値であった(p<0.001,p<0.01).また,両値はPSSにおいて正の相関を示した.以上より,両値の測定は強皮症の病態の指標となる可能性があると考えられる.
  • 引田 岳志, 大橋 勝
    1991 年 101 巻 8 号 p. 825-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    昭和40年~平成1年の25年間に当科を中心に診療した皮膚筋炎(dermatomyositis,以下DMSと略す)患者105例について臨床的事項に関し統計的観察を行い,小児DMSの特徴を求めた.その結果得られた小児DMSの特徴は以下のごとくであった.1)性差は男女比が1.3:1と男児にやや多くみられたが,女性優位を示す成人DMSのように明らかな性差は示さなかった.2)皮膚症状のみが先行し,遅れて筋症状が出現する傾向が観察され,全臨床経過を通じてみると筋症状は軽度の症状が高率に出現した.3)検査値上,血清アルドラーゼは成人例に比し有意に上昇を示し(p<0.05),その上昇は筋症状の発現時,またはそれに先行してみられることが多く早期診断上必須の検査項目と考えられた.また抗核抗体(HEp-2細胞)陽性率が成人例で73.5%であったのに対し,小児例では20%と有意に低率を示した(p<0.001).4)悪性腫瘍合併例,間質性肺炎ないし肺線維症合併例,死亡例は1例もなく,治癒・軽快率も成人例に比し有意に高率であった(p<0.05).また不変・悪化群は成人例では筋症状が難治の症例が多かったのに対し,小児DMSは皮疹難治例が多かった.以上より,統計学的にみて小児DMSは成人DMSとは異なる疾患である可能性が示唆された.
  • 中谷 千恵, 松岡 愛子, 村松 勉, 宮川 幸子, 坂本 邦樹, 白井 利彦
    1991 年 101 巻 8 号 p. 831-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    1975年から1989年までの15年間に経験した天疱瘡患者31例(尋常性:12例,落葉状:19例)について予後調査を行なった.治療は28例(尋常性:12例,落葉状:16例)にはステロイド剤の全身療法を,落葉状天疱瘡の3例にはステロイド剤の外用療法のみを行なった.ステロイド剤の全身療法を行なった尋常性天疱瘡の4例(33%)と落葉状天疱瘡の7例(44%)ではステロイド剤の離脱が可能となり,9年以上の長期寛解例も4例に認められた.
  • 横関 博雄, 音山 和宣, 片山 一朗, 衛藤 光, 西岡 清, 西山 茂夫, 畑 隆志, 新井 春枝
    1991 年 101 巻 8 号 p. 837-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    蝶形紅斑を初発症状とし,経過中中枢神経障害,膜性腎炎,視神経炎,漿膜炎,肝障害,など多彩な全身症状を呈した全身性エリテマトーデス(SLE)の男子の1例を経験した.当初,神経運動発作様の■■発作,髄膜刺激症状,意識障害を主症状として認め,MRIにて側頭葉領域に左右対称性の高信号域,脳波で側頭葉に徐波化が認められた点などヘルペス脳炎に特徴的な所見を認めたためヘルペス脳炎の合併が疑われたが,ウイルス学的検索によりヘルペス感染を証明しえなかった点,アシクロビルに反応せずメチルプレドニゾロンによるパルス療法が著効を奏したこと,SLEの活動性に一致して神経症状が推移した点等よりCNSループス(中枢神経症状を合併したSLE)と診断した.またヘルペス脳炎とCNSループスの鑑別点に関して若干の考察を加えた.
  • 澤田 裕子, 新田 悠紀子, 池谷 敏彦, 大圓 修身
    1991 年 101 巻 8 号 p. 843-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
    患者は35歳,男性,鹿児島県出身.昭和61年4月頃より,両上眼瞼,手背,右大腿に自覚症状のない扁平隆起性紅斑局面,小結節が出現したため,昭和62年4月10日愛知医大皮膚科を受診した.皮膚生検にて,真皮血管周囲に核異型性のあるリンパ球の浸潤をみとめた.ATLA抗体40倍陽性,Human T lymphotropic virus type-I(HTLV-I)proviral DNA の検索にてmonoclonal integrationを呈した.末梢白血球数は7,500/mm3であったが,flower cellが常時数%存在し,骨髄には浸潤が見られず,表在リンパ節の腫脹も見られなかった.UGI,GIF,Ba-enema,腫瘍シンチ,腹部CT,胸部X-P,リンパ管造影,血清学的検査に異常がなかったため,smoldering adult T cell leukemia and lymphoma(ATLL)と診断した.しかし肝機能に軽度の異常を認め,精査の結果B型肝炎ウイルスキャリアーであることが判明した.患者家族3名のHTLV-I proviral DNAを検索し2名にlong terminal repeat(LTR)の2本のバンドが見いだされたが,他の1名は完全なpolyclonal integrationであった.またLTRのバンドが見られた2名には同時にB型肝炎ウイルス感染が認められた.ATLLのhigh risk familyより発症したsmoldering ATLLを報告するとともに,家系内に見られたHTLV-IとB型肝炎ウイルスの二重感染の関連性について若干の考察を加えた.
  • 1991 年 101 巻 8 号 p. 851-
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル 認証あり
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