日本皮膚科学会雑誌
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91 巻, 10 号
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  • 葛西 庸子, 内田 成子, 佐久間 将夫
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1029-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    最年少と思われる4歳女児例の報告とともに42施設の協力を得てアソケートによる疫学的調査を行なった.対象例数は62となり,その結果,北海道,東北は皆無で関東以西に多くみられるという地域的特異性が目立ち,男女比では男性に圧倒的に多く,年齢層は20~29歳が約40%を占めた.職業による偏りはみられず,発生部位は顔を主体に躯幹,四肢に汎発するものが多く,治療はステロイド内服・外用, DDS, PUVA など種々であるが特に有用なものは見い出しえなかった.予後は長期間にわたり観察すると徐々に軽減し消失する傾向にある印象を受けた.
  • 麻生 和雄, 天野 倫子, 穂積 豊
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1037-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    185~313nm紫外線 3MED 照射後め乾癬病巣部および隣接無疹部の障害修復(unscheduled DNA synthesis,UDS)を放射性チミジンを用いたオートラジオグラフィーで検索した.健康人皮膚で UDS は 3MED 照射後,表皮,真皮上層細胞で認められ,照射2時間後にピークを認めた.また UDS は真皮下層に移行するにしたがい減少した.乾癖無疹部皮膚での UDS は健康人と同様であったが,乾癬病巣部皮膚においては同一量の紫外線照射量にもかかわらず無疹部と比べ UDS は明らかに減少して認められた.
  • 市橋 正光, Manoj Mojamdar, 三島 豊
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1045-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    黒色腫患者の尿中 5-S-cysteinyldopa (5-S-CD) 値測定の本症進展度把握ならびに診断的意義を一層明らかにするため,本症各 stage の尿中 5-S-CD 値を比較解析し,さらに対照ヒトおよび stage I の患者に l-dapa 50mg を負荷し,尿中 5-S-CD 値の変動を追求した. Stage I~Ⅲ の進展に伴い,尿中 5-S-CD 値の平均は145.1μg/日, 200.1μg/日, 5,203.9μg/日と明らかな増量を示した.しかしながら stage l黒色腫の尿中 5-S-CD 値は平均145.1μg/日で対照群の平均79.5μg/日とかなりの差異を認めるも,分布域は 0~389.6μg/日で,t 検定では10%の有意水準でも対照群との間に差を認めなかった. Stage II は平均200.1μg/ロで,対照群とは5%の有意水準で差異を認めた.即ち,尿中 5-S-CD 値は正常,stage I , II,Ⅲ の各群の平均値では明らかな差を示したが,個々の症例による variation の幅が正常と特に stage l で広い点が問題となる. そこで各々の症例について我々は新たに dopa 負荷前後の値の増加率を追求した. Dopa負荷後尿中 5-S-CD 値は対照ヒトでは,負荷前値に比し平均9.6% 増加し,一方 stage I 黒色腫では63.6% の著増を示した.即ち, dopa 負荷テストによりいまだ転移を示さない黒色腫症例を生化学的手法で発見しうる可能性を示唆すると共に治療後の再発早期発見にも単なる 5-S-CD 値測定に比しより高い確率で寄与しうると考える.また, dopa 負荷法は ia vivo および invitro における 5-S-CD genesis の研究にも有用な情報を提供するものと期待される.
  • 渡辺 千絵子
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1051-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
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    扁平苔癬型薬疹14例について,臨床症状,病理組織学的所見に加えて,免疫組織学,貼布試験,誘発試験について検索し報告した. 原因薬は,シンナリジンと塩酸ピリチオキシンによるものが多い.皮疹は一般に,広汎かつ左右対称性に生じ,治癒した後に,著明な色素沈着を残しやすい.肝機能障害は通常みられない.組織像は,ほぼ定型的な扁平苔癬の所見に一致するが,真皮の帯状細胞浸潤は必ずしも顕著でない場合もあり,好酸球の浸潤か認められる症例もある.免疫組織学的所見では,恒常的に基底膜部にフィプリンの沈着が,一部の症例でコロイド小体に IgM, IgA, IgG, C3 の沈着がみられ,この所見は,特発性の扁平苔癬と対比し,特記すべき差違はない.通常,貼布試験は陰性である.誘発試験では,皮疹を誘発させるには,常用量で1週間前後の投与が必要で,また,誘発された個々の皮疹は,原因薬を継続しても,自然に消退する現象がみられた.シンナリジンおよび大部分の苔癬型薬疹は,非アレルギー機序による発症が有力と考えられた.苔癬型薬疹における所見をもとに,扁平苔癬の発症機序についても考察を加えた.
  • 金本 雄介, 池永 実, 石橋 康正
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1063-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    メレダ型掌題角化症(以下MPPKと略す)の1例および正常人2例の足底部皮膚を体外培養し,遊出Lてくる表皮細胞を走査型(SEM)及び透過型(TEM)の電子顕微鏡を用いて観察し,両者を比較検討した.正常人の場合 TEM 像では in vivo よりもミトコンドリア,ゴルジ装置などの小器官が著しく発達する反面,トノフィラメントの形成は弱く,又 SEM 像では短かい微絨毛が細胞表面全体に密集して認められた.これに対し MPPK では小器官の発達は弱く,貧弱であるが,トノフィラメントが細胞内に多量に存在した. SEM 像では太く長い微絨毛が細胞表面に疎に分布して観察された.生検試料においても,又 outgrowth culture においてもMPPK はトノフィラメソト形成の傾向か強く細胞が相対的に線維成分に富むケラチノサイトの像を示した. in vivo および outgrowth culture の結果より, MPPK のケラチノサイトはトノフィラノントの過剰産生と角化の分化促進を特徴とし,正常のケラチノサイトとは異った要素を持つ表皮細胞と考えた.又正常人の細胞培養で,オドランド小体が認められたが outgrowth culture でオドランド小体が確認されたのは著者が知る限り今回がはじめての報告例と思われる.
  • 風間 敏英, 田中 洋子, 石橋 芳男, 森川 孝雄, 末次 敏之, 杉崎 徹三, 志和池 成世, 伊藤 正吾, 米倉 正博, 佐藤 滋, ...
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1073-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
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    SLE 患者16例について,治療前と治療により症状が軽快~消失しコントロールされていると判断された時点の前後2回の皮膚生検を行い, lupus band test(LBT)を施行した.治療による LBT 陽性率の経時的変化は,皮疹部では83.3% から14,3% へ,被覆部の背部より採取した無疹部では75.0% から25.0%へ低下した.無疹部における治療前後の LBT 所見の変化により,3群に大別された.すなわち,I 群: LBT 陰性化群8例,Ⅱ群: LBT 陽性持続群4例,Ⅲ群: LBT 陰性持続群4例であった.3群全16例の無疹部LBTの経時的変化と白血球数,LE 細胞,抗核抗体,補体(CH50 ,C3 , C4),尿蛋白などの変動との明確な相関関係は認められなかった.治療前に LBT 陽性の I 群,II 群においては,腎生検の結果,全例に腎病変が認められた.また, active form の腎病変を有する症例群の方が, mild form の腎病変を有する症例群より,LBT 陽性率が高かった.U群の腎病変は active formであり,Ⅲ群は mild form であるか,または腎病変は存在しなかったこのように LBT 所見が持続固定している症例では LBT の経時的変化と腎病変の重症度との間に相関が認められた.群別にみると,II 群は平均年齢が高く,多くの臨床症状を呈し,短期間に多量のステロイドホルモン剤が必要で,維持量も多かった.I 群は,平均年齢では3群中最も低く,各症例で治療期間に幅がみられた.Ⅲ群の平均年齢はI群とII群の中間にあり,治療期間の平均ではI群と差がなく,各症例間の差もあまりなかった.また同群のステロイドホルモン剤の使用総量の平均は,I群とほぽ同じであるが,初回量,維持量は3群中最も少量であった.全症例を年齢の点からみると,若年者では,治療経過は不定であるが,LBT は陰性化あるいは陰性持続の傾向が示唆された.また,比較的高年齢者は, LBT が持続固定する傾向があり,そのうち陰性持続群は,若年者と同様に経過は長いが,腎病変はmild form の傾向があり,陽性持続群は,短期間に大量のステロイドホルモン剤を必要とし,腎病変も active form の傾向があると示唆された.以上より, LBT,特に被覆部背部無疹部での LBT は SLE の病態,活動度を把握する上で,絶対的指標とはなり得ないが,症例によっては,重要な指標であり,臨床症状や他の検査所見と総合して判断する上では,1つの重要な検査法と考えられた
  • 五十嵐 良一, 須藤 成章, 諸橋 正昭, 竹内 誠司, 佐藤 良夫
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1087-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    マスト細胞における Clq の沈着を免疫組織学的に証明した. Clq 陽性マスト細胞は健常頭皮7例中5例,円形脱毛症頭皮17例中14例および色素性壽麻疹2例中1例に認められた.これらの蛍光パターソは顆粒状を示したものか多かった. Clq 陽性マスト細胞は一般に健常頭皮では蛍光は弱く,数も少ないが,円形脱毛症頭皮と色素性壽麻疹では蛍光は強く,数も多かった. 免疫グロブリン(IgG , IgA , IgM , IgE)や他の補体成分(C3 , C4 , C5 , C9)の沈着はマスト細胞には認められなかった.また blocking test,牛血清アルブミン加 PBS の併用, FITC 標識抗ヒト Clq 血清のヒト精製 Clqによる吸収試験, Clq の破壊試験(尿素および熱処理)およびオクテルローニー法による抗血清の検討を行ない,本所見の特異性を立証した.
  • 楠 俊雄, 原田 誠一
    1981 年 91 巻 10 号 p. 1093-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
    白癬患者より分離した Trichophyton rubrum 10株,T. mentagrophytes van interdigitale 4株, T.violaceum 1株 Microsporum gypseum 2株, M. canis 4株,Epidermophyton floccosum 2株の計23株の臨床分離菌に対する griseofulvin の minimal inhibitory concentration (MIC) を Sabouraud broth と Nutrient broth を用い,liquid microculture method で測定比較し,両者の MIC 値に差を認めなかった.さらにこの感受性測定法は同時に多数の MIC を測定でき極めて有用な方法である.
  • 1981 年 91 巻 10 号 p. 1095-
    発行日: 1981年
    公開日: 2014/08/21
    ジャーナル 認証あり
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