日本皮膚科学会雑誌
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71 巻 , 6 号
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  • 田中 正
    1961 年 71 巻 6 号 p. 573-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    明治39年4月,遠山が「一種の褐色円形落屑性皮膚病に就いて」其の6例を擧げて論説し後日此を連圏状粃糠疹と命名したが,次で同年6月,松浦も同一の疾患を正円形粃糠疹なる標題のもとに発表した.爾来その初頭には本症の成因檢索に力める者が輩出したがやがて当疾患への関心も次第に逓減するに到り,唯僅かに症例報告が散見されるに過ぎぬ儘に略々50年を経過した.茲に私は本症が諸外國に於て反響の殆ど悉無なのは勿論,本邦に於てさえその成因に確たる定説もないまゝに放置されてあるのを遺憾とするものであり,まず本編に於ては諸先学の発表にかゝる158例並びに自驗例及び諸機関より提供せられた未発表症例24に依る統計的観察を試み聊かの知見を分析し得たと信ずるので報告する.
  • 田中 正
    1961 年 71 巻 6 号 p. 578-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    私は前編に於て本症の臨床像に就き統計的観察を加え2,3の知見を報告したが,そもそも本症は遠山に依りその皮疹像に於ける聊かの相似点を以て癜風類似の疾患と推考されて粃糠疹なる標題を附されたものと思われるが,爾来なお本症の原因に関しては確たる定説がないのを遺憾とする.茲に私は諸先学の論述した成因説を參校し,更に自驗例に於ける檢索に基き本症の本態に関し私等の意図する所を披Ȓしたい.
  • 伊藤 実, 田中 正
    1961 年 71 巻 6 号 p. 586-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    明治39年本症が遠山、松浦兩氏に依り殆ど同時にその独立性を発表せられてより約50年を経過したが,その報告は本邦並びに近隣の鮮滿地域にのみ偏存し未だ欧米には類例の記載を見ない。吾人は連圏状粃糖疹乃至正円形粃糖疹なる命名が本症の特性を顕示するには聊か当らざるものと思惟し,・に「正円形後天性假性魚鱗癬」なる新名稱を提案せんとするものであり以下その事由に関する卑見を述べる.
  • 小嶋 理一, 上野 賢一
    1961 年 71 巻 6 号 p. 589-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    著者等は嘗て第57囘日本皮膚科学会総会及び昭和34年度日本老年医学会総会に於いて225個の色素性母斑の年令的組織学的変化に就て,又51才以上の老年者に見られる色素性母斑の発生頻度に就て報告し,且つその概要を日皮会誌に発表したが,その後症例の追加と共に二,三の興味ある所見を得たので,・にこれを追加報告したいと思う.
  • 斎藤 文雄, 幾瀬 一朗
    1961 年 71 巻 6 号 p. 598-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    日光の照射により蕁麻疹を生ずる日光蕁麻疹(urticaria solaris,solar urticaria),光線蕁麻疹(urticaria photogenica,Lichturticaria)は稀な疾患で,本邦では,山下の第1例以来,宮田,伊藤,福家,下田他により報告されたが僅かに5例を数えるに過ぎない.著者等は各種の治療を試みたが,自律神経安定剤であるベレルガルが最も奏効した日光蕁麻疹の1例を経験したので報告したい.
  • 廻神 輝家
    1961 年 71 巻 6 号 p. 607-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    濕疹の病理解釋は今日依然皮膚科学の重要な問題をなしているが,廣義の濕疹類に属するものに所謂アトピー性皮膚炎atopic dermatitis(以下A.D.と略記)あり,このものはその知見近年本邦に於ても漸く豊富となつて来た観がある.併し乍らこのものを濕疹類中の爾餘疾患,特に通常の所謂真正湿疹から分離,独立させる根據にはなお十分なものがなく,これを確立させることは濕疹類病理の解明上にも極めて望ましい.廣く各種の皮膚疾患,そのうちでも湿疹類では従来もその皮膚病変の発生,展開に一定の皮膚素因Hautdiatheseの関與することが考えられているが,この皮膚素因の点でA.D.に如何なるものがあるかと通常湿疹の患者及び健常者との比較に於て明かにし,以て本症A.D.の特異性を知るとともに,廣く濕疹類の病理解釋に資するのが本篇の目的である.
  • 木村 国夫
    1961 年 71 巻 6 号 p. 620-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    各種皮膚疾患に於て皮膚病変の発生,展開するには,皮膚が生体の所謂総被Integmentum cmmuneとして,それに直接暴露し,接触している外界の諸條件が,又一方では皮膚の包蔵する生体内部諸器官のあらゆる機能狁況がこれに関與することは云うまでもないが,皮膚病変発生,展開の立地條件とも謂うべく,これに対して局所性要約を準備し,提供するものとして局所皮膚の解剖組織学的,生理学的特性を舉げることができる.皮膚疾患の所謂好発部位の問題にはその一部,恐らく大きな部分として,この皮膚病変の立地條件が含まれるのであるが,生理学方面の検索として例えばBenediktは皮膚温度の部位的差異に就て,体積対表面面積の関係から四肢はタ至イよりも,又皮下脂肪組織のより大量の存在から乳房部,臀部は他の部よりも低温にありとし,このことは皮膚病変の発生をより困難にするとの見解を公けにしている.
  • 田中 正
    1961 年 71 巻 6 号 p. 630-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    Microsporumという屬名はGruby(1848)が患者の病毛の周囲に鞘状に附着する小胞子を発見して命名したのに始まるが,次でSabouraudは主として菌の寄生的形態から,更にOta-Langeron,Grigorakis等はそれに加えて菌学的所見を重要視する分類方式を発見し,それぞれの基準に於てMicrosporum乃至はそれに該当するgenusを集成した.その後近来に至りEmmons及びConantはまったく培養上顕微鏡学的所見に依る新分類法を提案したが,此を機として糸狁菌の分類は次第に簡單化の傾向に進み,従来の分類上の混亂は大いに緩和された感がある.即ちMicrosporum屬中に於てもその基本的性質を以て類似菌を一括し煩雑な種名を抹殺しようとする試みが著しい.・に私はMicrosporum gypseum(Bodin)(1907)Gudiart and Grigorakis,Microsporum fulvum Sabouraud(1910)及びAchorion gypseum Bodin(1907)の3種につきその間の異同に関する検討を試み,いさゝかの知見を得たので報告したい.実験に使用した菌株は第1表の19株である.同表中―Eは外國より将来せるもの,―Jは國内株である事を示す.又G,GF(又はF),AG(又はA)はそれぞれM.gypseum,M
  • 土肥 淳一郎, 太田 有五, 天野 文武, 森 礼子, 高木 文一, 安田 寛基, 鈴木 昭男, 若盛 卓志
    1961 年 71 巻 6 号 p. 642-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    医学生物学上の研究対象として,各種疾患の原因と考えられるvirusを電子顕微鏡下に見出す事は,既に古くから多数の研究者によって行われている.1938年Kausche等がタバコモザイクvirusの電子顕微鏡写真を発表したのを嚆矢とし,近年に至りPease&Baker及びNewman,Borysko&Swerdlowによる超薄切片作製法の発見と改良により,細胞乃至組織の電子顕微鏡による観察技術の発達は,感染細胞内に於けるvirus粒子の形態,発育様式又感染細胞自体の病理形態学的変化の追及迄行わしめる様になった.然し乍らvirus性皮膚疾患と考えられる疾患のvirus感染細胞組織,就中細胞内virusの電子顕微鏡的観察に関してはBanfield等,Blank等,Gaylord等,松井,笹尾の傳染性軟属腫に就ての報告,Morgan等の單純性疱疹に就ての報告,Bunting等の乳嘴腫に就ての報告があるに過ぎない.我々は今回主として姓年性扁平疣贅,帯狁疱疹の皮疹部の超薄切片を作製し,電子顕微鏡的観察を行い,表皮細胞の形態病理学的変化を検索した.更に青年性扁平疣贅では1例のみであるが,棘細胞核内に結晶様配列を示すvirus様粒子の集団を認め,帯狁疱疹では多数例に於て比較的上層の棘細胞核内,細胞質内及び細胞間腔に明瞭なvirus粒子を散在性に認め得たので・に報告する.
  • 出川 智久
    1961 年 71 巻 6 号 p. 651-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    メラニンmelaninは人間を含めて哺乳動物の皮膚及び毛髪をして夫々の固有の色調,即ち皮膚色,毛髪色を呈せしめる主な物質であるが,今日このものは生化学的にはtyrosine或はorthodihydroxyphenyl復合体の酸化物と略々決定されている.このメラニン形成理論が今日まで歴史的に推移し来つた概略を述べると,Blochは皮膚組織片をDihydroxyphenylalanine,即ちドーパDopa溶液に浸漬すると一定の細胞,即ち今日の呼稱で所謂melanocyteが黒変する現象を発見し,メラニン形成にmelanocyteの有する酵素が擔う重大な役割りを指摘した.彼はこの現象,即ち皮膚組織の呈するドーパ反應の陽性度が同組織のメラニン形成能と密接に関連することを認め,又皮膚切片を煮沸するか,又はこれに酵素毒としてSH2,SO2,KCI等を添加すると,ドーパ反應が陰轉することを知つた.そしてBlochはメラニンを以てドーパが酵素によって酸化されて生ずる物質とし,皮膚の色素形成細胞,即ち今日のmelanocyteに存在してこのメラニン形成に與かる酵素をドーパオキシダーゼDopaoxydaseと呼んだ.
  • 園田 節也
    1961 年 71 巻 6 号 p. 660-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    琥珀酸脱水素酵素succinic dehydrogenase(以下S.D.と略記)は1909年Thunbergにより初めて発見,報告された.このものは組織学的には細胞のミトコンドリア内に存在し(Green-Auerbach,Schneider,Hogeboom)生体に廣く分布する.人間皮膚に就てはMontagna-Formisano,Foraker-Wing,松岡,安西等,健常皮膚並びに各種皮膚疾患の皮膚病巣に於けるその存在,その活性度を検索している.即ちS.D.は皮膚にあつてこれを有する細胞の置かれる正常及び病的狁態に於て観察されているが,皮膚附属器管の一種として,毛髪の発育過程,所謂毛周期hair cycleに於て,又毛髪の蒙る病的変化に於て毛髪,毛嚢に於て如何なる変化を呈するかは毛髪病理の一研究課題としてこれを取上げる必要があるが,正常毛周期に於ける毛髪,毛嚢に就てはS.D.以外各種酵素の活性,グリコーゲンの消長等とともに,S.D.活性の消長も亦既に検索され,例えばArgyrisはanagen(活動期)にその増強することを認めているが,毛髪疾患の代表的のものとも見られる円形脱毛症では毛嚢の変化に伴うグリコーゲン(鳴海,竹﨑),アルカリフォスファターゼ(Kopt et al,竹﨑,名和田)の消長が組織化学的に検索されている以外,S.D.に関しては松岡が少しくこれに触れているに過ぎない.
  • 1961 年 71 巻 6 号 p. 679-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1961 年 71 巻 6 号 p. 696-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
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