日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
Print ISSN : 0021-499X
ISSN-L : 0021-499X
115 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著
  • 大谷 朋之, 水芦 政人, 相場 節也
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    ヒト末梢血単球由来樹状細胞にヒスタミンと抗アレルギー剤を加えて24時間培養後にFACS解析を行いCD86分子の発現状態を調べた.また,培養上清中のIL-8産生量をELISAにて検討した.解析を行った抗アレルギー剤は,azelastine,epinastine,bepotastine,fexofenadineの4剤で,その全てで,ヒスタミンによるCD86分子の発現とIL-8産生量の増加が有意に抑制された*.また,検討を行った抗アレルギー剤の間で,CD86分子の発現とIL-8産生量の増加の抑制効果に違いのあることも明らかとなった.以上の結果より,この実験系が,抗アレルギー剤のスクリーニングや効力の比較に利用できることが示された.*fexofenadineに関してはIL-8産生量の実験は未実施
  • 増澤 幹男, 増澤 真実子, 前田 亜希子, 宮田 聡子, 勝岡 憲生
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 1 号 p. 7-13
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    Livedo reticularis with summer ulceration(以下LRSU)の毎年に繰り返される夏季潰瘍は疼痛が強く,極めて難治性である.我々は潰瘍の発症を予防することが患者のQOL改善に重要と考えた.血行改善作用が認められた健康茶であるかんぽう茶®の通年性飲用を試みた.お茶の主成分は宮古ビデンス・ピローサMMBPである.5年間で14例に飲用を行ったところ,年平均87%の高い有効率が観察された.有効成分はまだ特定されていないが,今まで夏季潰瘍は予防出来なかったことを考えると,かんぽう茶®はLRSUの患者のQOLを改善する大変価値のある健康食品と思われる.
  • 平島 徳幸, 三砂 範幸, 中房 淳司, 成澤 寛
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    72歳,男性.初診の数年前より,左乳房部と恥骨部に紅斑局面が出現し,徐々に拡大してきた.初診時,左乳房部と恥骨部に不整形の境界明瞭な紅斑局面を認め,恥骨部の局面には小結節がみられた.病理組織学的に乳房,恥骨部病変ともに管腔形成傾向の著しいPaget細胞の表皮内増殖を認めた.恥骨部病変では表皮のみでなく,真皮から皮下組織にかけて腫瘍細胞のびまん性浸潤がありPaget癌の状態であった.自験例は前立腺癌を合併し,Paget細胞が免疫組織学的にprostate specific antigen(以下PSA)に陽性を示したが,前立腺癌の皮膚転移ではなく,前立腺癌を合併し多中心性に生じた乳房外Paget病と診断した.近年,乳房外パジェット病において腫瘍細胞が,免疫組織学的にPSA(Prostate specific antigen)に陽性を示しうるとの報告があり,乳房外パジェット病におけるPSA発現について検討を加え報告した.
  • 横井 祥子, 新関 寛徳, 松本 晴子, 柴 亜伊子, 樋口 昌則, 浅田 秀夫, 宮川 幸子
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    症例1:55歳女性.2001年頃より口腔内乾燥症状,2002年秋頃より38°C台の発熱,両下腿にしびれ感と共に発赤腫脹,潰瘍が多発したため当科を受診した.入院前3カ月間で約5 kgの体重減少を認めていた.症例2:70歳女性.40歳頃より,眼球結膜の充血,45歳頃より口腔内乾燥症状が出現した.2001年6月より,両下腿にしびれ感と浮腫を認め,7月より下腿に潰瘍が出現したため2001年9月6日当科を受診した.入院前約2カ月間で約6 kg体重が減少した.共に,下腿の皮膚生検にて皮下脂肪層の小動脈のleukocytoclastic vasculitis(LeV)の像を認めた.各種検査にてprimary Sjören’s syndrome(primary SjS)の診断基準を満たした.プレドニン内服投与にて乾燥症状は改善,下腿潰瘍も上皮化した.primary SjSに生じる血管炎として過去の症例を検討した結果,自験例のごとく皮下脂肪層の小動脈にLeVの病理組織像を認めることは非常に稀であった.自験2例は下腿のLeVからprimary SjSが発見された稀な症例であるが,下腿潰瘍を認める症例でprimary SjSの検索を十分に行っていない可能性も考えられる.今後は急激にLeVによる皮膚潰瘍を認めた場合に,primary SjSの可能性も考慮し,検査すべきであると考えられた.
  • 河田 守弘, 中瀬古 裕乃, 水谷 建太郎, 玉田 康彦, 松本 義也
    原稿種別: 原著
    2005 年 115 巻 1 号 p. 31-34
    発行日: 2005/01/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    88歳,男性.鼻部にmorphea型基底細胞癌(basal cell carcinoma:BCC)がみられ,臨床的に腫瘍範囲を決定するのが困難であった.そのため光感受性物質である5-aminolevulic acid(ALA)塗布後にUVA照射にて赤色蛍光を発する光線力学的診断(photodynamic diagnosis,PDD)を施行したところ,腫瘍部と考えられる部に強い赤色蛍光がみられた.その部から2 mm離して切除し病理学的に検討した結果,腫瘍は全摘されており切除断端に腫瘍細胞は認められなかった.PDDは臨床的に病巣範囲を決めることが困難なmorphea型BCCの治療範囲の決定に有用であることがわかった.
学会抄録
feedback
Top