日本皮膚科学会雑誌
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117 巻 , 10 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
皮膚科セミナリウム 第29回 皮膚の潰瘍
  • 中村 泰大, 大塚 藤男
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第29回 皮膚の潰瘍
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1575-1584
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    下腿潰瘍の原因疾患は非常に多岐にわたる.原因疾患の診断のつかぬまま,潰瘍に対して漫然と外用療法を行っていても治癒に至らないことは皮膚科臨床医であれば誰しも経験するところである.本稿では下腿潰瘍の原因疾患について,また下腿潰瘍に遭遇した時に確定診断を得るための診断の進め方について述べた.
  • 末木 博彦
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第29回 皮膚の潰瘍
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1585-1590
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    糖尿病性皮膚潰瘍患者は最初に皮膚科医を受診することが多い.血流障害,神経障害,深部感染に関する評価を十分に行い,病態に即した治療を行う.歩行を再開する際は加重集中を避ける履物の作製が必須である.発症予防,再発予防には履物の適合と免荷,皮膚と爪の非潰瘍性病変の早期発見・治療,足の自己点検などの患者教育を3 本柱とするフットケアが重要である.関連各科とパラメディカルスタッフによるチーム医療が望まれる.
  • 石川 治
    原稿種別: 皮膚科セミナリウム 第29回 皮膚の潰瘍
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1591-1596
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    高齢者社会の到来とともに,褥瘡患者が増加すると予測されている.褥瘡は皮膚科医が先頭に立って診療すべき難治性皮膚潰瘍である.適切な治療が行われなければ,創は治癒せず,時には壊死性筋膜炎,骨髄炎,敗血症などを併発して生命を脅かすこともある.ここでは,皮膚科医が知っておくべき基本的知識として,褥瘡の発症機序,基本的予防措置,局所治療,洗浄と消毒,栄養状態の改善について解説した.
原著
  • 井川 哲子, 橋本 喜夫, 木ノ内 基史, 高橋 英俊, 山本 明美, 飯塚 一, 久保 等
    原稿種別: 原著
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1597-1601
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    83 歳,男性.60 歳頃から瘙痒を伴う皮疹が出現し,71 歳時に初診した.その 1 年後に施行した皮膚生検の結果は,Darier 病類似の組織像であった.高齢発症で家族歴はなく,掌蹠,爪の病変がみられず,また皮疹は 10 年間寛解増悪をくり返していたことから,Persistent acantholytic dermatosis(PAD)と診断し経過を見ていた.2005 年前胸部に淡紅色不整形で角化傾向のある局面が多発し,皮膚生検によりSCC in situ と診断した.この際に,PCR-SSCP 法による遺伝子検索を行い,ATP2A2 遺伝子の変異は見られなかった.この結果と 20 年来の経過から最終的に PAD と診断した.
  • 奥田 長三郎, 伊藤 雅章
    原稿種別: 原著
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1603-1610
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    〔方法〕趾爪白癬患者を対象として,テルビナフィンの間歇投与(125 mg/日の 2週間内服・2週間休薬を反復)またはパルス投与(250 mg/日の 1週間内服・3週間休薬を反復)を行った.52週後に最終判定を行い,治癒率をそれぞれ部位別,病型別に求め,治癒率を左右する背景因子の解析を行った.病型は「特殊病変」(側縁型,縦線型,くさび型,空洞形成)と「通常病変」(それ以外の病型)に大別した.〔結果〕間歇投与群の治癒率は,1趾・通常病変で71.4%,1趾・特殊病変で 65.2%,2~5趾・通常病変で 100%,2~5趾・特殊病変で 87.5% であった.パルス投与群の治癒率は,それぞれ79.2%,75.0%,93.3%,100% であった.“投与方法”別にみた治癒率には有意差が無かった.しかし“部位”別では,2~5趾の治癒率が 87.5~100%と極めて高いのに対して 1趾のそれは 65~79% にとどまり,1趾と 1趾以外の治癒率の差は有意であった.各“病型”間の治癒率の差は有意ではなかった.投与方法別にみた副作用発現頻度には有意差が無かった.〔結語〕趾爪白癬に対するテルビナフィン間歇投与法は,1趾の治癒率が 2~5趾より有意に低くなることを考慮しても十分有用と考えた.
  • 安齋 眞一, 福本 隆也, 木村 鉄宣
    原稿種別: 原著
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1611-1619
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    243例の脂腺母斑を用いて,臨床病理学的検討を行った.臨床的事項として切除時の年齢・性別・発生部位を調査した.病理組織学的事項としては,1)病変部の表皮の変化の有無と種類(無変化,乾癬様,脂漏性角化症様,尋常性疣贅様,脂漏性角化症様と尋常性疣贅様の混在),2)毛包を伴わない独立脂腺の有無,3)真皮乳頭層の脂腺の存在の有無,4)アポクリン腺の有無,5)奇形毛包の有無,6)頭部発生例においては脱毛斑の有無を検討した.この結果,従来いわれていたように,乳児期には奇形毛包はあるものの脂腺の増加や表皮の変化は少なく,学童期頃より表皮の変化が出現し,思春期以降に脂腺の増加とアポクリン腺が増加してくるという傾向が確認されたが,同年齢層であっても必ずしも同じ組織像をとるわけではないことも明らかになった.
  • 小村 一浩, Bae SangJae, 小川 文秀, 竹中 基, 加治 賢三, 藤本 学, 桑名 正隆, 佐藤 伸一
    原稿種別: 原著
    2007 年 117 巻 10 号 p. 1621-1624
    発行日: 2007/09/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    71 歳女性.初診の 45 年前よりレイノー症状,10 年前より皮膚硬化,数年前より胸やけと胸のつかえ感が出現した.初診時,手背までの皮膚硬化と爪上皮出血点を認め抗核抗体(核小体型)が陽性であったため全身性強皮症と診断した.スキンスコアは 5 点であった.指尖部陥凹性瘢痕や,手指の屈曲拘縮,毛細血管拡張は認めなかった.乾燥性角結膜炎,逆流性食道炎を合併していた.間質性肺炎,強皮症腎,肺高血圧症,原発性胆汁性肝硬変,抗リン脂質抗体症候群,関節リウマチの合併はなかった.患者血清と S35 で標識したK562 細胞抽出液を用いた免疫沈降法にて 90/92kD の蛋白を沈降した.抗hUBF 抗体が陽性の全身性強皮症と考えた.
学会抄録
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