日本皮膚科学会雑誌
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94 巻 , 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 宇野 明彦, 堀 嘉昭, 斎田 俊明, 関 利仁, 大原 国章, 久木田 淳
    1984 年 94 巻 8 号 p. 897-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    ヒト皮膚に存在するメラニン色素産生細胞である悪性黒色腫細胞,真皮メラノサイト,表皮メラノサイト,色素性母斑細胞を材料にし,これら細胞におけるレクチン結合部位をペルオキシダーゼ標識レクチン(ConA,RCA,WGA,PNA)を用い電顕的に観察した.またメラニン色素産生細胞の細胞膜糖鎖構造を検討するために培養ヒト悪性黒色腫細胞,培養色素性母斑細胞を用い細胞膜におけるレクチン結合様式をFerritin標識レクチンを使用し電顕的に観察した.尚材料は全て前固定した.1.レクチン結合部位:ConAでは細胞膜及び細胞内膜系に結合部位が認められたが,RCA,WGA,PNAの結合部位は細胞膜に限局して認められた.これらの所見は全ての材料で同一であった.2.細胞膜のレクチン結合様式:細胞膜上のレクチン結合部位を示すFerritin粒子の分布を観察した結果,悪性黒色腫細胞,色素性母斑細胞共膜上に分布したFerritin粒子はWGA反応で豊富に認められ,PNA反応ではFerritin粒子は少なかった.Ferritin粒子数を悪性黒色腫細胞と色素性母斑細胞で比較したところWGA反応では悪性黒色腫細胞の方が多く,PNA反応では色素性母斑細胞の方がやや多いという結果を示した.このことから悪性化の過程においてシアル酸含量の増加の可能性を示唆した.
  • 村山 史男, 赤星 吉徳, 牛島 信雄, 大神 太郎, 本多 哲三, 笹岡 和夫, 野中 薫雄
    1984 年 94 巻 8 号 p. 907-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    26歳男子の日光蕁麻疹の1例を経験した.Action spectrumはおよそ300~400nmと考えられ,inhibition spectrumはみとめられなかった.Histamine depletion testで膨疹は減弱化し,光線照射後血清ヒスタミン濃度は上昇した.Passive transfer testは30分後で陰性,24時間後,7日後で陽性,reverse passive transfer testは陰性であった.日光曝露した患者血清を患者に皮内注射すると紅斑,膨疹を生じたが,日光曝露した健常人血清では膨疹の誘発はみられなかった.これらの事から,光線の作用を受けた患者独特の物質がallergenとなり,IgE-mast cell-histamine系が関与して膨疹を形成している可能性が示唆された.しかし日光曝露した患者血清を健常人に皮内注射しても膨疹を生じた.この点は上記の機序では説明がつかず,むしろ直接mast cellに作用する可能性IgG-Anaphylatoxin-mast cell系が関与する可能性も考えられたが,passive transfer testが30分後は陰性であった点が矛盾し,allergenとなる物質やIgGが7日後までも注射部位に残存しうるかなどの疑問が残った.
  • 前田 和男, 高橋 博之, 嵯峨 賢次, 神保 孝一, 古口 健一, 小山田 正人
    1984 年 94 巻 8 号 p. 913-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    従来の典型的な皮膚T細胞性リンパ腫(cutaneous T cell lymphoma:CTCL)とは異なる特異な臨床経過・組織像を呈した皮膚初発T細胞性リンパ腫を経験したので報告する.自験例は,皮膚に紅斑性局面が出現後,3ヵ月で全身的真菌感染とDICにより呼吸不全を起こし,死亡した.CTCLにおける自験例の位置づけを病理組織学,腫瘍細胞の表面形質および臨床的特異性により試みた.
  • 手塚 正, 高橋 昌江, 宮本 博泰
    1984 年 94 巻 8 号 p. 921-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    1.N-(7-Dimethylamino-4-methylcoumarinyl)maleimide(DACM)染色でS-S結合を豊富に有する小顆粒を顆粒層から角層にかけて有する先天性掌蹠角化腫の足蹠皮膚の凍結切片を用いて,この小顆粒の大きさ,および顆粒細胞と角層細胞周辺のS-S結合による蛍光帯の幅を測定し,併せて同じ標本より作成した電顕標本から小顆粒の直径を測定し,通常に固定包埋した標本より顆粒細胞膜とMarginal Bandの幅を測定しDACMによる蛍光の大きさと比較した.2.小顆粒の蛍光の大きさと電顕上の顆粒の大きさの比は平均1.0025であったのに反し顆粒細胞膜のそれは224,角層細胞Marginal Bandのそれは症例で315,正常人で270であった.3.2の結果から,蛍光のハレーションによる変化の割合,蛍光顕微鏡の分解能,固定による組織の収縮率などを考慮に入れても,細胞周辺帯の蛍光の幅は約3.8~4.0μあると考えられた.従って,この蛍光帯の幅は細胞膜或いはMarginal Bandの幅のみでは説明つかず,細胞膜を含めてその周辺に電顕上同定されない帯状の部分として存在している可能性が示唆された.
  • 坂本 ふみ子, 伊藤 雅章, 山本 綾子, 佐藤 良夫, 鷲尾 勝
    1984 年 94 巻 8 号 p. 927-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    Eruptive cellular neviの1例を電顕的,および電顕Dopa-oxidase反応を用いて観察した.腫瘍細胞には,melanin沈着の不完全なeumelanosomeのほかに,melanizationの過程を通して球形に終止する球形melanosomeを多数認めた.球形melanosomeの内部には,(i)顆粒状~綿くず状物質,(ii)微細糸状ないし木の削り屑様のくも状物質,(iii)一部に内部層板状構造が認められ,melaninの沈着は,限界膜から内腔に向って生じ,中空~充実性のmelanosomeとなる.Dopa反応では,(i),(iii)の上に陽性沈着物を認めた.これらから,球形melanosomeはmelanosomeの内部層状構造が不完全,または欠如するため,不定形の顆粒状物質の上に,melanin沈着が生じ,長楕円形の形態をとることなく,球形のまま,melanizationが進行するため生ずると考えられた.また,臨床的色調と,melanosomeの形態との関連性についても考察した.
  • 玉田 伸二, 広瀬 隆則, 佐野 壽昭, 檜澤 一夫
    1984 年 94 巻 8 号 p. 937-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    皮膚附属器のうち,汗腺分泌部筋上皮細胞とエックリン汗腺分泌部明調細胞に局在することが電顕免疫組織学化学的に証明されているS-100蛋白の,汗腺系腫瘍における局在について酵素抗体法(PAP法)で検索した.14種類の汗腺系腫瘍のうち,澄明細胞汗腺腫,いわゆる皮膚混合腫瘍,エックリン螺旋腺腫,皮膚円柱腫,乳頭状汗管嚢胞腺腫,悪性皮膚混合腫瘍の6種類において,S-100蛋白陽性腫瘍細胞が認められたが,陽性細胞の形態,数,分布は6種類の腫瘍それぞれにおいて特徴的であった.その他の8種類の汗腺系腫瘍(エックリン汗孔腫,悪性エックリン汗孔腫,汗管腫様エックリン汗腺癌,汗管腫,アポクリン汗嚢腫,乳頭状汗腺腫,乳房外ページェット病,腺様分化型基底細胞癌)ではS-100蛋白陽性腫瘍細胞は認められなかった.S-100蛋白は汗腺系腫瘍において分化方向を解析するためのマーカーとして有用であった.
  • 服部 瑛, 松本 茂, 片貝 重之
    1984 年 94 巻 8 号 p. 945-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
    51Cr release assayにて各種皮膚疾患におけるNK活性を調べた.その結果,SLE,汎発性鞏皮症,ベーチェット病,アトピー性皮膚炎,水疱性類天疱瘡などでNK値の低値例を多く認めた.帯状疱疹患者では発症直後にNK値の上昇の傾向を認めた.生体防禦異常の一つとしてNK活性の低下は重要な問題と思われる.
  • 1984 年 94 巻 8 号 p. 949-
    発行日: 1984年
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル 認証あり
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