日本皮膚科学会雑誌
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81 巻 , 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 小林 敏夫, 野崎 憲久, 矢崎 喜朔, 高田 一雄
    1971 年 81 巻 5 号 p. 351-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    白癬性肉芽腫(Granuloma trichophyticum)については1883年Majocchiにより第1例が報告されて以来,同症と考えられる症例は本邦および海外において幾多の報告がみられる.これらは臨床的には次の2型に大別されている.1.限局性白癬性肉芽腫(Majocchi型白癬性肉芽腫) 2.白癬性肉芽腫を伴う汎発性白癬(肉芽腫性汎発性白癬) 第1型は比較的少数の結節が最もしばしば小児における頭部浅在性白癬の病巣内に,成人においてはおもに須毛部浅在性白癬の病巣内に,まれに生毛部落屑性白癬の局面内に限局性に生じ全身性拡大は示さない.第2型は結節が全身皮膚に多発するのみでなく,諸所の表在性リンパ腺も腫脹を来し,また汎発性浅在性白癬を併有してしばしば全身状態が侵され,時に死亡することもあり得る.上記2型を異なる病型と考えることには異論もあろうが,本邦における白癬性肉芽腫の症例は森川の第1例を始めとしてほとんどが第2型に属する.また原因菌は大多数の症例がTrichophyton rubrumによるもので,その他Epidermophyton fluecosum,Trichophyton schonleiniiが報告されている.著者らは今度副腎皮質ホルモン剤含有軟膏を長期にわたり外用している内に,顎部,口囲周辺,頚項部等に発生した限局性白癬性肉芽腫に該当すると思われる1例を経験し,しかも原因菌はかつて本邦報告例にその例に接しないTrichophyton mentagrophytesを同定した稀有な症例として報告することにした.
  • 大城戸 宗男, 菅野 剛史, 花岡 宏和, 塚本 秀子, 川村 皓子, 間宮 群二
    1971 年 81 巻 5 号 p. 363-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    乾癬において脂質代謝の異常が観察されるか,もしされるとしたら,それが第一義的なものかどうかについては,本症の発生病理上,重要な問題であるが,いまだ議論の多いところである.現在までの報告をまとめると,次の2つの大きな流れに要約される. 1.血中におけるコレステロールやリン脂質等の脂質は,本症で定量的な差,それも増加しているとの報告が過去のある時期多くみられた.しかし,これらのデータを再度統計的に処理しなおすと,その異常値の有意性については疑わしくなつてくる.そのため古典的な検査法でなされた高脂血症を呈する乾癬の報告は,あまり問題とされず,脂質代謝異常は一義的なものとは考えないとする説である. 2.乾癬病巣局所においては,種々の脂質が量的に多く存在し,またその生合成能も盛んである.さらに病巣局所のみでなく,患者血清においてもリポ蛋白のpreβ分画の増加,またはβ分画の増加がみられたことより,本症と脂質の関係が再注目されだした.これによれば,本症と脂質代謝異常は第一義的であれ,第二義的であれ密接な関係があり,さらに一歩その発生原因の解明に近づいたとする説である.本研究の目的は,最近著しく進歩したリポ蛋白の分析法,すなわちセルローズ・アセテート膜による電気泳動,免疫電気泳動,超遠心分析等を用いて,この2つの考え方を再検討し,本症における脂質代謝異常の有無を追求することにあつた.その結果,本症において血清リポ蛋白の増量を認めたのみならず,正常のものと質的に異なるリポ蛋白も存在すると思われた.現在まで,乾癬患者の血中または皮膚病巣内において,正常人のそれと質的に異なつたものの発見はなかつたので,ここに報告する次第である.
  • 高木 靖信
    1971 年 81 巻 5 号 p. 372-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    近年Selby(1957),Odland(1960)らにより上皮有棘細胞の一部および顆粒細胞内に特異な小顆粒が電子顕微鏡下に観察された.当初はウイルス,あるいはミトコンドリアの崩壊産物等と推測されていたが,1965年Matoltsyらがこれを上皮角化過程と関連ある細胞内要素として,Membrane Coating Granule(MCG)と命名して以来,その機能を角化と結び付ける考えが強まり,その論議の過程から別にKeratinosome(Wilgram)なる名称も附せられている.特に最近この顆粒が高度にorganizeされた内部構造を持つことが明らかとなり,さらにWolffらは本顆粒に酸性フォスファターゼ活性を証し,一種のライソゾームと推測するにいたり,その本体,機能,特に角化との関連は益々興味ある問題となりつつある.そこで以下角化過程におけるMCGの役割を解明するため,正常ならびに数種の角化症の上皮につき,その微細構造を形態学的にまた電顕酵素組織化学的に,特にこの顆粒の動態を中心として観察し,若干の知見を得たのでここに報告したい.
  • 祖父尼 哲
    1971 年 81 巻 5 号 p. 388-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    ビタミンB6(以下B6と略)を補酵素として生体内で代謝にあずかる酵素は多数知られているが,それらのうち脱炭酸酵素,Amine-Oxidase,トリプトファン代謝関連酵素,アミノ基転移酵素特にGOT,GPT等が注目されていることは周知のとおりである.B6のうち生体内で最も多く存在するといわれるPyridoxal-5-phosphate(以下PAL-Pと略)については肝機能改善作用,コレステロール減少作用,毛細血管拡張あるいは光線感受性低下作用,抗炎症作用等の薬理学的作用を有することが明らかにされ,最近におけるトリプトファン代謝異常性疾患の解明と相俟つて日常の臨床においては各種皮膚疾患,妊娠悪阻,甲状腺機能亢進症,動脈硬化症等にPAL-Pが応用されている.今回,皮膚疾患におけるビタミンB6代謝の一端を窺うべくPAL-Pを補酵素とするTryptophanaseを利用した酵素法を用いて患者血清中に含まれるPAL-Pを定量し,2,3の知見を得たので以下に報告する.
  • 堀 嘉昭, 池田 重雄, 鳥居 ユキ, 茂呂 アキ子, 地引 三枝
    1971 年 81 巻 5 号 p. 404-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
    18才の男子例.患者13才のとき,腰部に小豆大黒色小腫瘍出現し,16才のとき,これを某医で切除.病理組織学的に,悪性黒色腫と診断された.しかるに,1年後から,右腋窩部,胸部,腰部,背部に,大豆大から鶏卵大までの無色の皮膚腫瘍を多発した.
  • 1971 年 81 巻 5 号 p. 405-
    発行日: 1971年
    公開日: 2014/08/26
    ジャーナル 認証あり
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