日本皮膚科学会雑誌
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114 巻 , 10 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
追悼
生涯教育講座
  • 片山 一朗
    原稿種別: 生涯教育講座
    2004 年 114 巻 10 号 p. 1639-1644
    発行日: 2004/09/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    シェーグレン症候群の病態と診療の最近の知見につき解説した.1999年の厚生労働省の改訂診断基準案,病因,病態に関する最近の知見,シェーグレン症候群における皮膚症状とその臨床的意義を要約した.特に近年問題となっている皮膚リンパ腫,更年期障害との関連性,発汗障害,光線過敏の問題に関しては重点的に解説した.また治療上の進歩として三型ムスカリン受容体のアゴニストの乾燥症状に対する臨床効果を述べた.シェーグレン症候群はSLE,強皮症,皮膚筋炎などの膠原病疾患に比し,重篤感に乏しく特異疹としての皮膚症状もまだ確立されていない点より,見逃されやすい疾患であるが薬疹,感染症,悪性リンパ腫などの背景にシェーグレン症候群という病態が存在することを念頭において日常診察を行って行くことが重要であることを強調したい.
原著
  • 三谷 有史, 磯村 巌, 森田 明理
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 10 号 p. 1645-1650
    発行日: 2004/09/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    乾癬患者の爪に病変を認める割合は10%~55%と報告されている.またその治療法は確立されておらず臨床上難しい問題となっている.今回我々は乾癬に対して治療されているにも関わらず,6カ月以上変化なく爪に病変が存在している患者11例を対象に活性型ビタミンD3外用剤による密封療法を行った.方法はカルシポトリオール軟膏(50 μg/g)による外用密封療法を1日1回,まず3~4週間,第2指または第3指の爪甲のみに対して初期治療を行い,改善を認めた場合は他指も含め治療を3カ月間施行した.結果は11例中7例に改善を認めた.改善度の判定は初期から治療を行った1指の爪甲のみで行った.3例は初期治療の段階で改善を認めなかった.1例は爪が脱落のため治療を中止した.乾癬の爪病変に対する活性型ビタミンD3外用密封療法は有効かつ容易な方法であり,爪病変に対して確立した治療法がない現状では試みるべき治療法の一つと考えた.
  • 田中 公美, 加藤 卓朗, 入交 純也, 谷口 裕子, 西岡 清
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 10 号 p. 1651-1654
    発行日: 2004/09/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    足白癬に対する1%塩酸テルビナフィンクリーム(ラミシールクリーム®)の予防効果について検討した.足白癬患者が使用したバスマットを健常被験者に踏ませ,foot-press培養法を用いて真菌培養を行い,その集落数を比較した.被験者が抗真菌剤を塗布しないでマットを踏んだ場合には多数の白癬菌が分離されたが,マットを踏む直前もしくは直後に抗真菌剤を塗布した場合には真菌培養陰性であった.1および3時間前に抗真菌剤を塗布した場合でも白癬菌の集落数は減少した.さらに3時間前に抗真菌剤を塗布し,マットを踏む直前に抗真菌剤を洗い落としても,集落数は同様に減少した.これらの結果は,主に培地上に白癬菌と同時に移行した抗真菌剤によると思われるが,さらに足皮膚角層に吸収された抗真菌剤にも十分な効果がある可能性を示唆している.以上より,抗真菌剤の塗布が付着した白癬菌の定着を抑制し,それによって発病を有効に予防しうると考えられた.
  • 橋本 学, 田口 理史, 鈴木 正, 土田 哲也, 清原 祥夫
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 10 号 p. 1655-1661
    発行日: 2004/09/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    悪性黒色腫患者30例を対象に色素法,色素およびRI法併用によりsentinel node biopsy(以下SNB)を施行した.同定されたsentinel node(以下SN)について病理組織学的検索に加え免疫組織学的に評価した.色素法単独では18例中14例,RI法との併用では12例全例でSNが同定され,RI法を併用することでより正確に多数のSNが同定された.一方,一部の症例ではSNの解釈が問題となる例もみられた.すなわちRI法において同一ないし異なるリンパ節領域に複数のhot nodeが認められた例,従来知られているリンパ節領域とは異なる部位のリンパ節へ集積を認めた例,RIの集積は認めず色素法でのみSNを同定できた例があり,両者併用の必要性が示唆された.摘出されたSNの病理組織学的検索では,26例中5例でHE染色により転移が認められた.更に,連続切片の作製,免疫染色(HMB45,Melan A)の併用により微小転移が3例に確認された.以上の結果から,SNの同定には色素法のみならずRI法を併用すること,同定されたSNの評価は,永久標本として連続切片を作成し,HE染色に加えHMB45,Melan Aを用いた免疫染色の併用が有用であることが示唆された.
  • 長野 文子, 吉田 雄一, 古村 南夫, 久保田 由美子, 中山 樹一郎, 桐生 美麿, 段 虹, 古江 増隆
    原稿種別: 原著
    2004 年 114 巻 10 号 p. 1663-1668
    発行日: 2004/09/20
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル 認証あり
    57歳,男性.10年程前より右足底に“いぼ”様皮疹が生ずるも放置していた.そう痒感を認めるようになり搔破していたところ,徐々に角化性丘疹が列序性に増数,拡大したため近医受診.当初多発した尋常性疣贅と診断され,精査加療目的で当科を受診.臨床症状および組織学的所見からInflammatory Linear Verrucous Epidermal Nevus(ILVEN)と診断した.ILVENは生下時から小児期に発症し,下肢に多いと言われ,治療に抵抗性であることを特徴とする疾患である.今回我々は足底のみに皮疹を認めた成人発症例で,比較的治療に反応を示した症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
学会抄録
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