日本皮膚科学会雑誌
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71 巻, 10 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 竹内 勝, 今井 利一, 麻生 和雄, 岡本 昭二, 内海 滉, 河嶋 新一郎
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1023-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
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    私らは第1報でチオクト酸(以下TAと略)を皮膚疾患の際に用うると血中ピルピン酸の低下,肝機能の改善などの好影響のみられることを詩的した.今回は皮膚疾患のTA定量の諸問題について検討したので,その概要を報告したい.
  • 竹内 勝, 麻生 和雄, 内海 滉
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1036-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    既に本報告の第1報および第2報に述べた如く,皮膚疾患に際し屡々認められるビタミンB群代謝の異常は必ずしも共存する肝障害のために起因するのみならず,TCAサイクルの関与する皮膚組織呼吸系のおよぼす影響が,他臓器に比し極めて大であることは言を俟たない.本報に於てはチオクト酸代謝研究の一環として前報に引続き健康人および各種皮膚疾患患者の血中ならびに尿中遊離チオクト酸含有濃度を測定,併せて負荷試験を行い,統計的処理を行つたのでその大要について述べてみたいと思う.
  • 石田 昭雄
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1047-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    皮膚疾患と皮脂分泌異常或いは皮膚科領域に於ける重要な問題として内外諸家により検討されており,皮脂腺機能に関しても,Ktuchenberg以来既に諸家により多数の業績の輩出をみている.皮脂腺機能は表皮に排出される皮脂量に直接反映すると考えられているが,周知の如く,皮脂中不飽和脂肪酸はある種の病原体に対して発育組織乃至殺菌的に働くことがMiescher,Peck等により指摘されており,Kuznitzky,Rothman et alは思春期における白癬,黄癬の自然消褪を皮脂分泌の急増によるものとしている.一方,諸種皮膚疾患における不飽和脂肪酸代謝の意義に関しては,Evans and Burr,Schornstein,Burr,G.O. and Burr,M.M.,Hansen,Cornbleet and Pace,Faber and Roberts,Brown and Hansen,Finnerud et al,Hansen and Burr,Janke and Lindemyr,Flesch et al或は佐藤,田中等多くの研究が行なわれており,皮脂腺分泌物乃至皮膚表面における不飽和脂肪酸の消長は甚だ注目すべき問題となつている.近年,Enderlin,Brun et Linder(1954)は不飽和脂肪酸の存在のもとにオスミウム酸がオスミウムに還元されて黒色を呈することに着目して,脂腺分泌物を濾紙に吸着せしめる新しい皮脂腺機能検査法を提唱した.その後Brun,Enderlin et de Weck,Van Scott and Kalz,Smith,望月・森,高石等の追試をみているが,原法では定量的比較が困難と考えられるので,私はこれらの濾紙上黒点による平行光線の吸光度を光電比色計にて測定し,これを数量的に表わして比較に便ならしめ,健康人並びに各種皮膚疾患における脂腺の態度を追及し,2・3の知見を得たので以下に報告する.
  • 石田 昭雄
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1063-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    汗腺機能と皮膚病変との関連性は必ずしも充分なる検索が行なわれておらない問題の1つである.汗腺機能検査法に関しては従来より種々の方法が行なわれているが,近年皮膚科領域に於いては和田・高垣法によるアドレナリン発汗試験(斉藤,赤坂),或いは一種の呈色反応であるBoymond-Jadassohn-Manuila法(B-J-M法)が試みられている(Herman他,野波),後者は第1篇で述べたEnderlin,Brun及びLinderの脂腺機能検査法と同様に濾紙面に汗腺分泌物を吸着させる簡単な方法であるが,やはり定量的比較が難しいので,私は濾紙上の吸収点による平行光線の吸光度を光電比色計で読み発汗量に相当せしめ,健康人並びに各種皮膚疾患に於ける汗腺機能の検索を試みた.以下,その成績について報告する.
  • 野口 登志子
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1073-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    1928年,Duran-Reynals次いでMcClean等により睾丸抽出液中に組織の透過性を高める作用のある物質の存在する事が証明された.この物質即ち拡散因子(spreading factor)はその後睾丸のみならず種々の細菌及び蛇毒中にも見出されてきたが,一方別に1987年Meyar等は肺炎双球菌がヒアルロニダーゼを有する事を見出し,更に1940年Clain及びDuthieが前記拡散因子とヒアルロニダーゼとが同一物質であると発表するに至つて,所謂拡散現象の物理的,化学的変化が明らかになり,又細菌感染の機序の解明にも一進歩をもたらした.皮膚或いはその他の結合組織の基質の重要な構成成分であるヒアルロン酸を解重合する酵素としてヒアルダーゼが皮膚病理学上重要な意義を持つものであることは云うまでもないが,一方それに対して抑制的に作用するものとして生体に於いてはそれぞれの細菌或いは睾丸組織等のヒアルロニダーゼに特異的な抗体が産生される事が知られており,更に哺乳動物血清,血漿中には種々なヒアルロニダーゼを非特異的に抑制する因子の存在する事も証明されている.この非特異的抑制物質の本質については,或いは之を一種の酵素とし(Haas),或いは多糖類とし(Hechter等),或いは蛋白質(Dorfmann等)としているが,未だ定説なく,その意義についても未だ明らかであるとは云えない.然しながら之が種々疾患に際し変動する点については種々検討が加えられており,即ち各種炎症性疾患(Glick等,榊原,佐野),惡性腫瘍(Hakanson等,尾崎,佐野),リウマチ(Good等,古市),又種々の肝,腎疾患(Glick等)等に際しての本物質の増加が証明されている.一方皮膚科領域に於いては,Grais及びGlick(1948)は,比粘法(viscosimetry)により,諸種皮膚疾患につきヒアルロニダーゼ抑制物質を測定し特に急性エリテマトーデス,天疱瘡,結節性紅斑,膿痂疹,丹毒等若干の疾患で著明に増加すると述べ,又本邦に於いては野口(義)他はMucin-clot-prevention testに依つて7例の皮膚疾患患者中,滲出性変化を伴なつたエリテマトーデス,皮膚筋炎に増加を認め,膿痂疹,エリテマトーデス,腫瘍では増加を認めなかつたと報じて居り,又佐野(栄)等も同様の方法で諸種皮膚疾患について測定した成績を報告している.然しながら之等の成績は必ずしも一致せず,皮膚疾患に於けるヒアルロニダーゼ抑制物質の意義の解明の為には更に広汎に亘つて,詳細に検討する必要があると考えられる.ここに於いて著者は皮膚疾患全般に亘りなるべく多数症例について血清ヒアルロニダーゼ抑制物質を測定し,それの変動と各疾患との,或いはその病変の程度との関連を明らかにする事により本物質の意義の解明に寄与する事あらんと志した次第である.
  • 升水 達郎
    1961 年 71 巻 10 号 p. 1091-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
    円形脱毛症の原因論は伝染説,病巣感染説,神経説,内分泌障碍説,情動(emotion)障碍説などに大別され,今日なお定説をみない.実験的根拠を有する説としては1886年Max Josephが猫の頚部後根神経節を切除して,その神経支配域に人の円形脱毛症と類似した脱毛を起さしめたのが最初である.
  • 1961 年 71 巻 10 号 p. 1118-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1961 年 71 巻 10 号 p. 1134-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
  • 1961 年 71 巻 10 号 p. 1137-
    発行日: 1961年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル 認証あり
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