日本皮膚科学会雑誌
Online ISSN : 1346-8146
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ISSN-L : 0021-499X
126 巻, 4 号
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原著
症例報告
  • 清水 恭子, 小林 忠弘, 木村 浩, 大石 京介, 前田 進太郎, 松下 貴史, 濱口 儒人, 竹原 和彦, 松本 勲, 上野 輝夫
    2016 年 126 巻 4 号 p. 419-424
    発行日: 2016/04/20
    公開日: 2016/04/22
    ジャーナル 認証あり
    73歳女.70歳時に右前腕の悪性黒色腫を切除し,センチネルリンパ節転移は認めず.73歳時に悪性黒色腫の肺転移の診断.ダカルバジン単独療法計8クール施行するも,脳,肝,骨転移が新生し増大したため無効と判断.ニボルマブに変更し,3回投与後時点で肺,肝転移,5回投与後時点で脳転移が30%以上縮小.6回投与後に薬剤性間質性肺炎を発症しニボルマブ投与を中止したが,最終投与12週後時点で肺,肝転移,16週後時点で脳転移がさらに縮小していた.ニボルマブの脳転移に対する有効性が示唆された症例である.
総説
  • 高田 実
    2016 年 126 巻 4 号 p. 427-432
    発行日: 2016/04/20
    公開日: 2016/04/22
    ジャーナル 認証あり
    メラノーマは比較的早期に腫瘍細胞がリンパ節や遠隔臓器に播種する可能性が高い腫瘍であり,検診による早期発見が死亡数の減少にはつながっていない.原発腫瘍の切除は多くの患者を救命する一方,負の側面として播種したメラノーマ細胞の休眠状態を解除する可能性がある.センチネルリンパ節生検の成績に基づくリンパ節廓清は現時点で予後の改善に寄与するという十分な証拠は得られていない.将来的には,手術に加えてシグナル阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬などの全身的治療を如何に有効に併用するかが課題となろう.
学会抄録
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