日本皮膚科学会雑誌
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107 巻 , 9 号
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  • 東 裕子, 名城 浄子, 古江 増隆, 島田 眞路, 高橋 聡, 浅野 茂隆, 玉置 邦彦
    1997 年 107 巻 9 号 p. 1079-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    骨髄移植後急性Graft-versus-host disease(GVHD)の皮膚病変をGVHDの認められない皮膚と比較し,免疫組織学的に検討した.GVHDでは,表皮のCD-1陽性樹枝状細胞は減少し,HLA-DRおよびICAM-1は表皮基底側ケラチノサイトに陽性となり,KL-1では表皮基底細胞も陽性であった.さらにVLA-6でも基底側ケラチノサイトに陽性所見を認めた.また表皮においてFasは弱陽性であった.
  • 石川 優子, 澤田 俊一, 上出 良一
    1997 年 107 巻 9 号 p. 1085-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    口唇に色素沈着を有する患者で,全身性疾患に起因するものを除外した106例(男35例,女71例)につき臨床像と病因との関連性を明らかにするために,臨床的,病理組織学的に検討した.本症は20歳代の女性に好発し,全体の約42%を占め,下口唇に圧倒的に多かった.形状は類円形褐色から黒色の色素斑が単発あるいは多発するタイプと,びまん性に淡褐色から黒褐色調を呈するタイプとがあった.既往歴として,長期間の口唇炎とリップクリーム等を含む化粧品ないしは外用剤使用歴をもつ患者が約80%を占め,また約半数がアトピー性皮膚炎を合併していた.病理組織検査では,各型に共通して表皮の肥厚と,基底層のメラニンの増加,真皮メラノファージの増加がみられた.以上より,この特異な後天的口唇色素沈着は,口唇への種々の慢性刺激による炎症後の色素沈着と考えられ,labial melanosisと仮称した.
  • 小宅 慎一, 大井 綱郎, 古賀 道之
    1997 年 107 巻 9 号 p. 1095-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    急性滴状乾癬(acute guttate psoriasis,以下AGP)と診断した10例(男4人,女6人,年齢13~46歳,平均年齢27.7歳)について臨床的に検討した.検討項目は,1.AGPと溶連菌感染の関連について,2.検査所見,3.経過と予後の3項目である.1.咽頭培養を施行した7例中6例で,A群β溶連菌(S.pyogenes)かC群溶連菌が分離され,10例中6例でAntistreptolysin O(ASO)上昇を認めた.基礎疾患として慢性扁桃炎,慢性副鼻腔炎をもつものが10例中7例みたれた.ASO上昇,あるいは咽頭培養で溶連菌が分離される例が10例中9例みられ溶連菌感染症を契機としてAGPが発症する例が多くみられた.2.AGP発症後早期の血液検査では,10例中3例で,白血球上昇がみられたが,CRP高値は,1例のみで,血沈は全例が正常だった.IgG,IgAが上昇していた例がそれぞれ4例,3例みられた.3.治療としては,抗生剤投与(9例/10例),ステロイド外用(8例/10例)を行った例が多く,症例によって,抗ヒスタミン剤(3例/10例),抗アレルギー剤(2例/10例)を併用した例もあった.その他,扁桃摘出術,PUVA療法を行った例がそれぞれ1例ずつみられた.皮疹が消退するまでの期間は,1.5ヵ月~4ヵ月だった.経過観察中(2ヵ月~28ヵ月)再発した例,過去にAGPの既往があるものは,10例中2例みられたが,いずれも1ヵ月程度で速やかに皮疹は消退している.尋常性乾癬に移行した例はみられなかった.
  • 勝山 雅子, 和地 陽二, 北村 和子, 菅 千束, 大沼 すみ, 池澤 善郎
    1997 年 107 巻 9 号 p. 1103-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    乾燥症状主体のアトピー性皮膚炎患者45名の両前腕屈側部に,スキンケア目的のクリーム(薬剤無配合)を4週間連用させ,その間症状の記録とあわせて,皮膚常在菌分離を行った.分離菌についてはStaphylococcus aureusの有無と各菌のリパーゼ・プロテアーゼ・ヒアルロニダーゼ活性を検討した.S.aureus保持者は前腕屈側部で64%(45名中29名)前額部では71%(42名中30名)であった.個々の患者のS.aureusは,その菌数が多いほど健常者に通常検出される常在菌(Staphylococcus epidermidsやPropionibacterium sp.)と置き換わり,優占的になっていた.また,S.aureusの菌数は,患者の皮疹部の症状(重症度)と関連性が見られた.しかし,スキンケアクリーム連用前は「S.aureusが存在しないにもかかわらず乾燥性皮膚症状が悪い患者」がいたが,それらの患者たちの数はクリームを連用することによって減少した.今回のAD患者を,S.aureusの検出数(100cfu/cm2)で2群に分けた場合,その両群の間にはクリーム連用後の症状の回復に,明らかな違いが認められた.すなわち,S.aureusが少ない(<100cfu/cm2)の患者の群は,全体的に症状が改善した(危険率1%)が,S.aureusが多い(≧100cfu/cm2)患者の群は,潮紅,湿潤の項目では改善が見られず,掻破痕の項目ではわずかながら悪化した.このことから,一見同じように見える乾燥タイプのAD患者の中にS.aureusが関与する患者と,S.aureusが関与していない患者がいることを示唆された.そして,S.aureusが少ない患者に対しては主に保湿と表皮保護のスキンケア,S.aureusが多い患者に対しては上記保湿に加えてS.aureusを抑制し正常な菌叢へもどすような抗菌作用を兼ね備えたスキンケアが考えられる.
  • 安孫子 孝宏, 今泉 勤, 三橋 善比古, 近藤 慈夫
    1997 年 107 巻 9 号 p. 1113-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
    症例1:8歳(初診時),男性.出生時より両下肢に水疱,糜爛が認められ,その後全身に拡大,組織学的に表皮下水疱を形成し,電顕的に水疱はbasal lamina直下,anchoring fibrilはほとんど認められず,Ⅶ型コラーゲンは陰性.Hallopeau-Siemens型表皮水疱症と診断.15歳時に2回,手指の癒着に対し,経口気管内挿管を行い全身麻酔下に手術.症例2:27歳,男性.出生直後から略全身に水疱を形成.当科初診時,タ至イ,四肢に瘢痕と頸部に水疱を認め,口腔前庭の瘢痕形成のため開口障害あり.電顕的にbasal lamina直下に水疱を形成し,anchoring fibrilは減少していたがⅦ型コラーゲンは陽性.Cockayne-Touraine型表皮水疱症と考えたが,軽症の劣性栄養障害型も否定できない.気管切開後,気管内挿管を行い全身麻酔下に口腔前庭拡張術施行.2例とも,術中および術後に,食堂,気管等の粘膜の水疱形成や術後の気道狭窄は生ぜず,手術目的を達成することができた.本邦における栄養障害型表皮水疱症に対する全麻下の手術例36例を収集し,本症に対する全身麻酔手術の問題点と注意すべき点について考察した.本症に対して,気管内挿管を行う場合は,粘膜に対する刺激をできるだけ最小限にするための注意が必要であるが,侵襲の比較的大きな手術治療が必要な場合は,全身管理が行いやすい気管内挿管麻酔に対して過度に消極的になるべきではないと思われた.
  • 1997 年 107 巻 9 号 p. 1121-
    発行日: 1997年
    公開日: 2014/08/13
    ジャーナル 認証あり
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